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童話。 ちょっとだけ、スピリチュアル。
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メスの ドレイコから きかされた はなし・・


「ニンゲンが じぶんに こどもを つくらせたいと ねがっている」


エルドは それから ずっと いやな きぶんで いました。



いつもは おいしく かんじる くうきも

なにひとつ あじが わかりません。



けんきゅうじょの しいくいんたちは げんきを なくして

やせていく エルドを しんぱいして 

しいくしつに いたときと おなじ えさを ようい しました。



「こんなに きゅうに やせて しまって・・

 びょうきらしい ようすは ないのに。

 えさを たべて ほしいのに・・ それも だめ となると・・」



そんな エルドの ようすを きかされた ドクターカエルは

ぐあいを かくにんに おくがいに やってきました。




ぎんいろの エルドの からだは ひとまわり ちいさくなり

げんきが なくなっているのが わかりました。


ときどき もそもそと くちを うごかすのですが

たちあがろうとは しないで くさはらに まるまって ねころんで いるだけ・・・




「エルド・・ どうしたの。

 びょうき・・ では なさそうだけど。

 どうして えさを とらないの? やせてしまって・・こんなに。」




カエルの こえと においに エルドは くびを もちあげて ふりむきました。



いきおいよく たちあがり おおきく つばさを ひろげると

はばたかせて みせました。



「・・・ まあ・・ むりを しないで いいのに。。。

 エルド・・ あなたには しょくじが いるのよ?

 さあ、 すこしで いいから・・ たべて。」



カエルが えさの はいった おおきな いれものを ゆびさし ましたが・・




エルドは それには めを くれずに

おおきく しんこきゅうを しました。



くうきに おいしさが かんじられます。

おなかが みたされるのを かんじます。




やっと・・ あいたかった カエルが きてくれたのです・・


うれしくて うれしくて 

カエルの まわりを ぐるぐると あるいては

はなさきを カエルに くっつけて あまえました。


やさしい おはなの ような においが

その ふく から かおります。


ちいさいときから だいすきな カエルの におい。




ドクターカエルは エルドの かおを みつめながら

その ぎんいろの からだを なでました。

つるりと なめらかな うろこのない はだは

ゴムのようにも きんぞくのようにも かんじられます。




「あなたに はなしが あるのよ。 エルド。

 わたしの ことばは わかるわね?



 みんなが かわいい あかちゃんの ドレイコを

 エルドに つくって ほしいって おもっているの。


 おなじ ドレイコの おんなのこ と なかよく して ほしいの。



 あなたは きれいな ドレイコだから・・

 あなたの あかちゃんも きっと きれいで かわいいはずよ。


 ほかの ドレイコの おんなのこ は きっと あなたが すきよ?」





エルドは きこえないふりを つづけながら カエルの ふくに

はなさきを おしつけて あまえ つづけました。



おおきな からだを カエルの まえに よこたえて

(なでて・・ おなかを・・)と あまえます。




「もう。。。 エルドったら・・ はなしを きいてないでしょ?」



カエルは くすくす わらいながら エルドを なでます。





でも。 エルドには すべて きこえていたし わかって いました。



(いくら・・ カエルの おねがいごと だと しても。

 ぼくは ほかの ドレイコに きょうみは ないんだよ。

 こどもなら ほかの ドレイコたちに うませれば いい。

 ぼくは いやだからね・・ そんなの いやだからね・・)




おじいさんドクターが そこに やってきました。


「エルド・・と なづけて いたんだね。 【ナンバー10】に。」



カエルは まっかに なって ふりかえりました・・




「・・ もうしわけ ありません・・

 でも・・ このこは やっぱり・・ わたしには とくべつなので・・」



おじいさんドクターは にこりと しながら 


「いいんだ。 ほかの ドクターたちも それぞれ 

 じぶんの かんりしている ドレイコに なまえを つけてるのは・・

 わたしも きづいていたよ。 せめては いない。」




ひとまわり ちいさくなって しまった エルドの すがたを みました。


「やせたな・・ ずいぶん。 びょうきは なさそうかい?」



「はい。 やせていますが、げんきです。

 こうはいは もうすこし からだの ちょうしが あんてい してから でも

 いいのでは ないでしょうか??」




おじいさんドクターは エルドを さわりました。


エルドは すこし からだを すくめて けいかいしました。



「ちかいうちに・・ おくがいに ゲージを つくって・・

 【ナンバー10】は そこに メスと いっしょに 

 かくりを しようと かんがえて いる。


 ドレイコって せいめいたいは なにしろ わからない こと ばかりだ。

 そうでも しなければ  あいてに かんしんすら しめさないのではないかな・・」



エルドは いしの ように みうごきせず その ことばを きいて いました。


「そうしたら・・ また このこは やせてしまします・・ ストレスで・・」



ドクターカエルの そのことばに おじいさんドクターは わらいました。



「ゲージが なくても やせたんだよ? この ドレイコは。



 まして、 はじめて おくがいに だしたときは 

 わざわざ もとの しいくしつに にげもどる ほど だっただろう?・・


 ひろい ところ が にがて なのだろう。 おそらくな。」




おじいさんドクターは エルドの みどりいろの ひとみを みつめました。



「ドレイコたちは ちのうが いような ほど たかい。

 わたしたちの はなすことば すべてを りかい している。

 こうして きみに あまえて・・

 【わかっていない ふり】を するほどに な・・」



エルドは みどりいろの ひとみに いらだちを ふくんだ いろを うかべました。



「やはり・・ わかっているんだな。 おまえ。」



 エルドの はなさきを おじいさんドクターは

ごしごしと こするように なでました。



「ドクターカエル。 みてごらん・・

 さっきと ひょうじょうが ちがうだろう。

 ドレイコはな? 【わかっている】んだ。 われわれの かんがえが。」



エルドは ひくく うなりました。



「もう、おまえも いちにんまえ、だ。 そうだな。 【エルド】

 こどもの じだいは おわりなんだ。

 ドクターカエルに べったり あまえる のも そろそろ おわりだぞ。」



エルドは おじいさんドクターの いうことばに ふまんを おぼえました。



「・・・こどもを つくるんだ。 いいな? 

 それが おまえの やくわりなんだ。」



おじいさんドクターは エルドの ひとみを みすえて いいきかせました。



エルドは ねころがり きいていない ふりを しました。



「ドクターカエル。 じゅんびを しよう。 いっしょに きなさい・・」




なんども ふりむきながら とおざかる カエルのすがたを


とても いとおしい きもちで みつめる エルドでした。




(ぼくの やくわり? ぼくである ひつよう なんて ない だろう?)




いぜん あかい メスの ドレイコに きかされた ことば・・


(・・あんたが いちばん きたい されて いるんだよ・・)



 
エルドには わかりません。


どうして じぶんに きたいなど するのか・・



ニンゲンの おもいの ふかい ところ までは

どんなに かしこい エルドにも わからない こと でした。






 



 



**つづく**



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けんきゅうじょの おくがいの しいくじょうでの くらしに

ようやく なれはじめた 「エルド」。

ほかの ドレイコたちと おなじに ものを たべなく なりました。


それでも からだは いっそう おおきく そだちます。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



「もういちど・・ 【ナンバー10】に 

 メスの ドレイコを ひきあわせて みたい・・」



ドクターカエルに おじいさんドクターは いいました。


「あの ドレイコは きみには なついているし・・

 きみの ことばも りかいを する。


 もういちど こうはいの チャンスを つくりたい・・


 【ナンバー10】は とくべつに うつくしい。。。

 いずれ ほかの ほしぼしへ おくりだされる ことに なる・・


 あの ドレイコの こどもは きっと よろこんで うけいれられる。」





カエルは おじいさんドクターの いいたいことは よくわかります。


「わたしも そう おもいます。

 【ナンバー10】は ただ・・ ひとみしりな ところが あります。

 こころを ゆるした あいて の ほかは うけつけません。。。


 それが わたしの いうこと で あっても・・・


 みあわせる ドレイコを うけいれるか・・ こればかりは わかりません。」





おじいさんドクターは カエルに きこえるかどうか・・

それほど ちいさな こえで つぶやきました。


「ならば・・・・まで・・だ・・」




ドクターカエルは ことばの だんぺん だけを きき・・たずねました。


「・・・ドクター? なにか・・???」



おじいさんドクターは くびを よこに ふりながら めを とじました。


「いいや。 

 やはり・・・ しぜんこうはい が りそう だ。

 もういちど やってみよう。 たのんだよ。 カエル・・・」




☆ ★ ☆



しいくじょう で よこたわり ほかの ドレイコが そらを まうのを

エルドは のんびり みあげていました。



(ねえ・・しっている?)



いったいの ドレイコが エルドの わきに あゆみ よりました。


みあげると あかい からだの こがらな メス でした。
 



(ニンゲンは わたしたちの こどもが ほしいらしいよ)



エルドは つばさを たたみなおしながら のびを しました。



(・・・こども? ・・・なに・・それ?)




あかい ドレイコは くびを のばして エルドの くびに はなを つけました。




(わたしたち と おなじ ドレイコの ちいさいもの・・

 あなたは オス。 わたしは メス。

 2しゅの ドレイコの あいだに うまれる ちいさい ドレイコ・・

 ・・・って 【わたしの ドクター】が いってた。


 うませたいんだって・・  どう おもう?)




あかい ドレイコの はなさきを さけるように

エルドは かるく つばさを のばしながら おしかえしました。



(きょうみ・・ ない。 ほかを あたってくれる?)



あかい ドレイコは ふゆかいそうに しっぽで エルドを かるく たたきました。


(・・・なに するんだ・・ いたいな・・)





エルドが もんくを いうと メスの ドレイコは ふまんそうに いいました。


(あんたも ・・ どうせ ニンゲンが すき なんでしょ?


 ま・・ わたし だって・・ 

 【ドクター】が すき  だから。。。

 あのひとが あまりに なんども おねがいを するから・・ 

 いずれ・・ かなえて あげたいって おもった だけ。


 べつに・・ きょうりょく してもらう あいては 

 【あんたで なくても】 いいんだし。)





つばさを おおきく ひろげると あかい ドレイコは まいあがりました。


エルドは なにか おちつかない きもちに なりました。



(なんで・・ そんな はなし・・ ぼくに したんだよ!)





あかい メスは くうちゅうを おおきく せんかい しました。



(・・ あんたが いちばん ドクターたちに

 きたい を されて いるって こと!!!

 そのうち 【あんたの ドクター】も それを はなしに くるよ)




・・・カエルが? ぼくに ドレイコの メスと こどもを つくれって?





エルドは いますぐ カエルに あいに きてほしい と おもうのでした。




~こども? ぼくこそが こども だよ・・


 そもそも どうやって こども なんて??  つくれば いいんだ・・




~ぼくに とって きょうみ が あるのは・・・

 それは カエル ・・ きみ なのに。。。



しいくじょうの なかの ほかの ドレイコたちを みても・・・

エルドの こころは うごかないの でした。。。






**つづく**



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とうじの この ほしの あたりでは

ほしぼしが それぞれの クニの ような やくわりを もって

たがいに きょうりょくを していました。




しょくりょうを おくりだすことに ひいでた ほし。


エネルギーを おくりだすことに ひいでた ほし。





トウフィや カエルの くらす ほしは

「かがくぎじゅつ に よる きょうりょく」を ていきょう する ほし として

しゅうへん の ほしぼし から たより に されて いました。



カエルの つとめる けんきゅうじょは 

ほしとして の やくわり を になった しごと を している 

とても たいせつな ばしょ の ひとつ でした。









しょくじを とらなくても おおきく せいちょうし

せいかく が おとなしく けんこう で ちからづよい ドレイコ を

つくりだせた ことは・・ この ほしに とって 

とても いみの ある こと なのです。




「あとは はんしょく さえ してくれれば・・」



がくしゃの リーダーである おじいさんドクターは

ねがう ばかりです。








おくないの しいくしつ では すっかり おおきく なった

【ナンバー10】の ドレイコ 「エルド」が 

きゅうくつそう に からだ を まるめて います。




「げんかい・・ ですね。」


しいくいん は そう ドクターカエル に いいました。


「そうね。  もう さすがに ・・むり、ね・・」



しいくしつの ガラスに おしつけられる エルドの からだを

ふたりは かたを すくめて みつめました。




きょうからは おくがいの しいくじょうで かんりされる ことに なります。



「もう、ここには いられないのよ? 

 おもてで ほかの ドレイコと なかよく くらしなさい。

 ・・・ あなたに このばしょは せまいの。

 わかっているでしょ? エルド??」




エルドは きょうせいてき に おくがい へ だされました。



あおい くさの におい。

ほかの ドレイコの におい。

まぶしい たいようの ひかり。


そして たかく ひろがる あおい そら。



エルドは カエルに うながされながら おそるおそる

そとの せかいに ふみだし ました。



ふと すいこむ くうきに エルドは おいしさを おぼえました。

なんだか とても みたされる かんじが しました。




なんども なんども くうきを すいました。


おなかが いっぱいに なるのと おなじ かんじが しました。




エルドは あたまを ようやく あげて あたりを ながめ はじめました。



とおくに いろんな いろをした ドレイコが みえます。



そばには だいすきな カエルが じぶんの めのまえに

ほほえんで います。



「おちついた みたい ね・・ エルド。

 そらを とんでも いいの。 ・・・とべる はず よ?

 ひろいでしょう・・ これが あなたの あたらしい せかい・・」



エルドは もういちど くうきを すいこみ ました。

ちからが わくのを おぼえます。



カエルが とぶことを ねがっているのが わかります。



せなかの つばさを ひろげました。


まぶしいほどに ひかりを はんしゃする ぎんいろの ナイフを 

そらに ふたつ かざした ようでした。


ながいくびを うしろに まわして しげしげと つばさを かくにんします。


みどりの ひとみが かがみのような つばさに うつるのを みました。





カエルは ただ あっとうされて・・ ことばを なくしました。




・・・ なんて きれい ・・・




エルドには カエルの こころの こえが きこえました。


(・・じぶんを きれい と いった・・)



その うれしさ が ちから に なりました。


きょだいな ナイフの ような つばさを

おおきく ふりおろすと ちからづよく じめんを けり・・・


いっきに たかく まいあがり ました。



まきおこる つよいかぜに しいくじょうの あおい くさと

カエルの ぎんいろの かみが あおられ なびきます。




エルドは じゆうを はじめて しりました。




かぜが ここちよく からだの ひょうめんを ながれるのを かんじます。




とおくから くろい ドレイコが エルドと おなじ ほうこうへと

とんできて ならんで いっしょに とびました。


あわてた エルドは くうちゅうで バランスを くずしました。




エルドに その ドレイコは かたります。



(おちつけ ・・・だいじょうぶ・・ いう とおりに・・)




とびかたを おしえて くれて いるのが わかりました。



(・・かぜ を つかむ・・ そして ゆっくりと ・・つばさ を うごかす・・)



エルドは いわれたとおり つばさを うごかします。




(ほら・・ もう だいじょうぶ・・だろ・・)




くろい ドレイコは エルドが とびかたを おぼえたのを かくにんすると

おおきく えんを えがきながら もといた ほうこうへと とんで いきました。








ひろい そらを まんきつした エルドは


くさはらで そらを みあげる カエルを めざして


ゆっくりと まいおり ました。




(・・・ ぼくは きれい?・・ カエル??)




あたまを ひくく さげて カエルに そっと はなさきを くっつけます。



「すごいわ! ちゃんと とべた!!

 エルド・・ もう すっかり いちにんまえ ね!


うれしい! エルド・・ わたしの エルド・・・!」





カエルは おおきな エルドの はなを ちいさな しろいてで

なでながら よろこびました。


これなら。

・・ ほかの ドレイコと おなじに そとで いきて いけそう・・

 


「きれいな ドレイコね エルドは。 ・・ ほんとうに きれいだわ・・」



つややかな ぎんいろの はだを ふしぎな ものを

さわるかの ように カエルは なんども なでるのでした。





エルドは そとの せかい も すきだ と おもい ました。


そらを とぶことで カエルが こんなにも よろこんで くれた から。









「いい こたい だ・・ 【ナンバー10】は・・」


おじいさんドクター は その ようすを まど から ながめて いました。



ほかの ドレイコには ない 「がいけんの うつくしさ」が

みりょく なのだ と かんじました。



あの ドレイコなら どの ほしでも ひとびとに きにいられる。




「あいつ には じせだい を うませたいな・・」



カエルに あまえる ぎんいろ の きょたい を 

とうめ にも まぶしく おもうの でした。






**つづく**



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のちに ドラゴンと よばれる 「にくたいを もたない いきもの」の

ぷろとたいぷ となった じんんこうてきに つくりだされた

せいめいたいの 「ドレイコ」たち。



すがたは みんな すこしずつ ことなります。

からだの おおきさも からだの いろも ちがいが あります。


その おおくは つばさを もち そらを とびます。

うろこで ぜんしんが おおわれています。


しかし うろこの まったくない ものが いったい だけ いました。



かんりばんごう 【ナンバー10】・・・ 「エルド」。



ドクターカエルの いでんしの いちぶを もらって うまれた 


ドレイコである 「エルド」は


カエルが ぎんいろの かみを もっているのと にて、


ひかりを はんしゃする ほどに かがやく 


みがきあげた きんぞくのような ぎんいろの からだを しています。





そして カエルが かぜにゆれる このは の ような 


みどりの ひとみを もっているのと にて。




エルドは たてながの こうさいを もった 

みどりいろの ひとみを しています。



そして このほしに いみんとして やってきた 

カエルたちの しゅぞくが 

じぶんの おもいのままに

すきとおった みずの ような 

つばさを あらわすことが できる ように・・



その つばさは かくじつに そこに ありながらも

けっして ふれることが できない 

ひぶっしつの もので あるのと おなじに・・



エルドも そのほかの ドレイコたちも

にくたいを じぶんの おもいどおりに

ひぶっしつか させることが できます。



おとなになった ドレイコたちは ものを たべません。



なにを エネルギーとして いのちを つないでいるのか

がくしゃたちは いまも けんきゅうを つづけて います。








ドレイコたちは かんじょうも あって


かんがえる のうりょくも もっています。


じぶんの きもちを ひょうげんする ことも あります。



かれらには たましいが やどっています。


ヒトと よばれる ちてきせいめいたいと おなじように。




かれらは なんども  にくたいに やどる けいけんを つんだ

おおくの たましい とは ことなり・・・




できたばかりの はるかむかしの うちゅうに 


めばえた いしき としての そんざい「さいしょの わたし」が


いまも なお おくりだし つづけている


「わたしの ぶんしん」としての うまれたての 


たましいたち が やどって います。








「さいしょの わたし」は 


じんこうてきに つくられた せいめいたい に とても きょうみを もちました。




そのなかで 「いきる」とは どういう もの なのだろう?




ヒトとは ことなる せいめいたいに


「ぶんしんの わたし」が やどるのは はじめての ことでした。



「さいしょの わたし」は


ドレイコに やどることに なった 「わたしの ぶんしんたち」にも


「さいしょの わたしの いちぶ である」ことを


にくたいを もつのと どうじに わすれる ように しました。





まっさらな こころで なにを かんじるのか。。。



とても きょうみしんしんで たのしみ なのでした。




☆ ★ ☆



エルドは じぶんを たいせつに してくれて


なにかと あいじょうを そそぐ カエルが だれよりも


だいすき です。




おさない こどもが おやに あまえるのと おなじ ものでした。



カエルの こえと やさしい えがおと


なでてくれる てが だいすき です。









エルドの しらない せかいを カエルは もって います。




ボーイフレンドの がくし トウフィ に みせる


はじらい うきたつ こいする カエルの すがたは



エルドの こころに ちいさな とげが ささったような 


いたみを もたらしました。




エルドは じぶんの しらない カエルの ようすなど


おもいも よらない ものでした。



おちつかなくて。


ふあんで。



じぶんの ほかの ものに えがおと やさしさを むける 


カエルに いらだち と さみしさを おぼえました。



ちいさかった エルドも いまは すっかり おとなに なりました。


ははおやの ように したって いた きもちは



いつしか たいせつな だいすきな ひとりを ひとりじめ したい・・



そういう おもいに かわって いました。



おなじ ドレイコの メスには かんしんが なくても。。




うつくしく やさしい カエルのことを おもうだけで


エルドは やすらかな あたたかい きもちに みたされるのです。



それは せいめいたい としての しゅべつ を こえた


こい であり あい の めばえ なのでした。





エルドには その きもちが いったい なにか・・・


りかいを できずに いるのです。









**つづく**



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とおい とおい むかし。 

ひろい うちゅうの ある ほしで ・・・




そのほし で じんこうてきに うみだされた

はちゅうるいタイプの はんぶっしつの 

せいめいたい 「ドレイコ」たち。




しょくじを することもなく それでも おおきく せいちょうを つづけ

いっとうが ちいさな たてものと かわらないほどに なっていました。




ちせいを もった ドレイコたち。

それぞれ きょうつうする とくちょうを もちながらも

ことなる しゅるい で あることが

がくしゃたちは わかってきました。




げんざい 「エルド」 こと【ナンバー10】を ふくめて

15たい が たんじょう しました。



どうしても こうはい させて 2せだいめ を うませたい と ねがう

がくしゃの リーダーである おいじいさんドクターは

おくがいでの ドレイコの おみあいを すすめました。



すでに おくがいで くらしていた ドレイコの メスに

はじめて そとに だす 【ナンバー10】を

ひきあわせる ことに しました。



「ドクターカエル。 【ナンバー10】は

 ほかの ドレイコに まだ であって いない。

 すこし なだめてから おりにいれて つれてきてほしい。」



すっかり おおきくなった 【ナンバー10】である エルドは

カエルの ひょうじょうと こえの かんじから

かのじょの かんがえていることを りかいします。




「いよいよ おまえも そとに でるのよ。

 ほかの ドレイコと なかよく なってね。


 おまえの こどもを つくって・・


 すてきな およめさんが まっているから。


 おどろかなくても いいからね。

 これから あうのは エルドの およめさん、よ? いい?」




きもちのよい かわいたくうきが エルドをいれた

とくだいの おりを とりまきました。



かっしゃのついた おりは じどうで うごきだして

おくがいへと そのまま いどうします。



まぶしい たいようの ひかりに エルドは おもわず すくみました。


おりの かどに からだを おしつけて うずくまります。




かいだことのない くさはらの においが 

あたりに ただよい いろの ついた せかいを まのあたりに しました。




ふあんそうに あたりを みわたして

カエルの すがたを さがします。




「だいじょうぶよ。 きもちいいでしょ?

 これが そとの せかいなの。 ひろいでしょ・・」



エルドは はなさきを のばして カエルに なでて もらおうと します。




カエルの においに ようやく おちついた ようすの

エルドを がくしゃたちは みて・・・




「では・・ 【ナンバー8】を つれてきないさい。」



しいくいんに ゆうどうされて

エルドの おりの 10メートルほど ちかくまで

あかい からだの メスの ドレイコが あらわれました。



それを みた エルドは びっくりした ようすで

また おりの かどに うずくまりました。




「おちついて・・ あれが あなたの およめさんよ?

 きれいな あかいろの メスでしょう??」





【ナンバー8】の あかい メスの ドレイコは


くびを かるく のばして


エルドの おりに はなを ちかづけました。





そのとたん・・・


おりの なかで うずくまっていた ぎんいろの おおきな からだが


みるみる うちに とうめいに なり・・・


すがたが きえて しまいました。




「・・・!・・・ どこに いくの! エルド!!! まちなさい!」



カエルは きえていく エルドに むかって

ひっしに こえを かけます。




エルドは ぶっしつか していた からだを 

にげるために ひっぶしつか を させたのです。


そう することで かこわれた くうかんから のがれる ことが

できることを ドレイコは しっていました。




「・・・まったく・・・! あいつは どこに にげた??」


ためいきまじりに おじいさんドクターは からになった 

おりを みつめて かたを おとします。



しいくいんは 

ひっぶしつが しても しつりょう を かんち できる

てもとの センサーで

エルドこと 【ナンバー10】の いどうさきを おいます。




「・・・ おくないの しいくしつ・・ に いどう しました。」




がくしゃたちは おたがいに かおを みあわせて ためいきを つきました。




「そとに でたくは ないのか・・? 【ナンバー10】は。」




カエルは いそいで エルドの しいくしつへと はしり ました。








エルドは おくないの もとの じぶんの ばしょに

もどって うずくまりました。


カエルの あしおとに みみを すませながら。




(どうして カエルは じぶんを おいだそうと したのか)


(じぶんを もう かわいいと おもって いないのか)



エルドの にくたいに やどった

めばえた ばかりの うまれたての たましいに とって・・・

あいじょうを そそいでくれる カエルだけが 

しんじられる すべて でした。




「・・・エルド・・ どうしたの・・・

 そんなに こわかったの・・・ あかい ドレイコが・・?」




ことばに ならない エルドの おもいは ちがいました。



(カエルと いっしょが いい)


(カエルに かまって ほしい)



それだけ なのです。



じぶんが カエルに とって もう いらない そんざい なのか と 

とても こわく なったの でした。









ある ゆうがた。


がくし「トウフィ」が  けんきゅうじょへ カエルを むかえに きました。


きょうは しょうたいした えんそうかいに きていく ドレスを


ふたりで つくりに まちに いく やくそくを していたのです。





「おまちどうさま・・ トウフィ!」


カエルは トウフィの まえでは ひとりの こいする むすめに もどります。




トウフィにとって ひとりで うちゅうへ ささげる おんがくを かなでに


そして、いとしい おとめ カエルに あいに・・・


なんねんも かよいつづけた けんきゅうじょ です。


しかし

なかに はいったのは これが はじめてでした。




「なんだか・・ うちゅうせん の なかにでも いる みたいだ・・」




みたこともない ふしぎな たてものの こうぞうと

さわったこと も ない めずらしい ざいしつで つくられた 

てんじょう や かべに かんしんを しました。





「ここで まいにち はたらいて いるんだね・・ カエル・・」




カエルは ふと じぶんの かわいい ドレイコを みせたいと おもいました。



「トウフィ・・?

 わたしの けんきゅうしている じんこうせいめいたい を

 みせてあげる・・・ とくべつに!」




「・・・ ドレイコ・・ とか いうんだっけ?

 おおきいんだろ? 

 おもての しいくじょうで そらを とんでいる・・ アレ、?」




カエルは トウフィを あんない しながら はなしました。




じぶんの いでんし から つくった こと。

エルド という なまえも こっそり つけたこと。

エルドが とても おとなしい ドレイコだと いうこと。

おみあいを させたら にげて もどって きた こと。




「おおきい けれど・・ ちいさな こども みたいなの。かわいいの。」









しずかな ガラスの しいくしつに よこたわる 


なめらかな ぎんいろの ぶったいは 

いきを するたびに すこし うごきます。

それが いきもので あることの しるしで あるかの ように。





トウフィは あっとう される おもい でした。




「・・・すごい・・ まるで きんぞくで できている みたいだ・・」



くいいるように のぞく トウフィに カエルは ほほえみました。



「エルドの ひとみが・・ きれい なの・・

 わたしと おなじ みどりいろ を していて・・・」



エルドは カエルの こえに あたまを もたげて 

つばさの したから ゆっくりと くびを のばします。




みなれない にんげんに めを とめました。




「・・・・ ほんとだ・・ みどりいろの ひとみ・・」




トウフィに よりそい 

やさしく うでを からめる カエルの すがたに 

エルドは その じんぶつが かのじょに とって 

とくべつ なのだ と りかいを しました。




「エルド・・ おいで?

 【ママ】に はなを なでさせて・・?」




エルドは なぜ カエルが じぶんの そばに

しらない にんげんを つれてくるのか わからないの でした。



ただひとつ わかってるのは

カエルの こころが じぶんだけ では なくて

そこに いる しらない じんぶつに むけられて いるという ことです。




ひくく うなりながら エルドは はなさきに しわを よせました。



(つれて こないで。 あまり すきじゃない)



せいいっぱいの ていこうを したのです。




「・・・エルド? ・・どうしたのよ・・」



そのようすに カエルは おどろきました。

ドレイコが うなるのを いままで きいたことが なかったのです。




トウフィは この ぎんいろの ぎょだいな いきものが


じぶんを かんげいして いないことが わかりました。




「ぼくを けいかい して いる みたいだ ・・・」




ぎんいろの つばさを ふるわせながら

おおきな みどりいろの ひとみに いらだちと ふあんが

うかんでいる ことに トウフィは きが つきました。


 
「ありがとう カエル・・ とても きれいな いきもの だね・・

 でも・・そろそろ、 おみせに むかわないと・・」




カエルは エルドの いかくする すがたに ショックを うけました。


「こんなこと いちども・・ どうして・・? 」




エルドは ふたりの すがたが みえなく なると

つばさの  したに あたまを かくすように まるまり ました。



(カエルは どうして じぶんの すきじゃない ことを

 このごろ するのだろう)




おさない たましいは 

じぶんの なかに うまれる かんじょうを

りかい できずに なやむの でした。






**つづく**



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けんきゅうじょの うらての くさはら・・・

トウフィ と カエル・・・

ふたりの であった とくべつな ばしょ・・・




いま ここは

そらに うかぶ くもに まで とどきそうな ほど
 
たかい さくが きずき あげられて います。




じんこうてきに つくられた せいめいたい 

「ドレイコ」こと ドラゴンの プロトタイプたちの 

こうだいな しいくじょう として

たちいり きんし の くかくに なりました。




ドレイコたちは  はじめて おもいきり 

うまれもった つばさを はばたかせる ことが できました。




にくたいを ひぶっしつか できる ドレイコに とって

ぶっしつか した からだの まま そらに まいあがる けいけんが

とても おもしろい らしく・・・




ガラスばりの しいくしつでは みられなかった ほどに

どの ドレイコも げんきよく かつどうしています。




おくがいで すごすように なってから

ドレイコたちは しょくじを ひつようと しなくなりました。



それでも からだは ますます おおきく

げんきに せいちょうを するのでした。




「いったい かれらは ・・・

 なにを エネルギー として いきて いるのか・・」




がくしゃたちの きょうみは つきることが ありません。




「ドレイコの いでんしの かいめいを している のですが

 はっせいした とうじの データと まったく いっちを しません。


 きゅうそくに どくじの へんかを・・ 

 いえ・・ しんかを はじめて いる ように みられます。」




がくしゃたちの ゆいいつ の しんぱいは・・・



きょだいな ちてきせいめいたい ゆえに

ほかの せいめいたいを ほろぼすような

はかいてきな こうどうを とるように ならない だろうか・・ 




しかし。



いまの ところは

どの ドレイコも おとなしく

こうげきてき な ところは みられません。




むれを つくる ようすも なく

それぞれに あるていどの テリトリーが ありながらも

べつの ドレイコが そこに はいって きても

おたがいに むかんしん な ままでした。




「しょくじを とらない ことが 

 こうげきせい を もたない

 りゆう なのかも しれませんね・・ もしかしたら。



 どうじに、それが なかまに たいしての 

 むかんしんに つながり・・・ ドレイコが

 しぜんな はんしょくを しない げんいん・・ なのかも。」



ひとりの がくしゃが うでを くんで いいました。




「その かせつも しんぴょうせいが あるかも しれんが・・ね」




けんきゅうの しきを とっている おじいさんドクターは

まだ 「あること」を あきらめては いません でした。




「しぜんこうはい が むりならば 

 じんこうてき に こうはい を させて みたい・・



 わたしは ながねん かかって うみだした・・ ドレイコ・・

 【じんこうしゅ の 2せだいめ】 を 

 どうしても みて みたいの だよ。。 」




そらを まいとぶ ドレイコたちを みあげながら つぶやきました。




「わたしの いきている あいだに ・・な・・」









カエルの かわいがっている 【ナンバー10】の ドレイコ

「エルド」は まだ おくないの しいくしつに います。



エルドは すこし ほかの ドレイコとくらべて

おおきくなる のが おそい ように みられます。



「エルドは ずっと しいくしつに いることに なるのかも・・」




カエルは しんぱいでした。




こんなに おおきな つばさを もっているのだから


おくがいの しいくじょうで ほかの ドレイコのように


じゆうに そらを とばせて あげたいと ねがうの でした。





おくないで そだつ エルドは 

ほかの ドレイコが みんな そうだった ように

とくべつな えいようの はいった しょくじを あたえられて います。


いわゆる 「えさ」を たべています。





「そとに でたら おまえも しょくじを しなく なるの かしら・・」



カエルの しんぱいを かんじとったのか

エルドは ちいさく なきごえを あげて

ガラスの まどに はなさきを つきだしてきます。



「まあ・・・ きこえたの?

 いまは しょくじを しないとね。 いいこ だから。

 しっかり たべて げんきに そだってね。」




もういちど ちいさく 「くぅ」 と なくと

カエルの かおを のぞくように

ながい はなさきを よこに かたむけて

みどりの ひとみで じっと みつめるのでした。








トウフィの  

「うちゅうへ ささげる おんがくを かなでる」ばしょ は

かつての くさはら から

カエルの じたくの にわ へと うつりました。




カエルの りょうしんにも 

すっかり きにいられた トウフィは

じゆうに にわへ はいることを ゆるして もらえているから です。



「きみが こうして きて くれると ね?

 むすめも はやく いえに かえってくるから・・ たすかるよ 」




カエルの おとうさんは そういって わらうのでした。



ムラの はずれに たてられた いえの まわりは

やまに かこまれ とても しずかな ところです。



げんがっきを つまびくと やまに こだまして

げんそうてきな ひびきに かわるのでした。


これも トウフィに とって ここちが よいのです。



「うるさくは ありませんか・・?

 えんそうかい で かなでる きょくの ように

 かんせいした おんがくでは ありませんし・・・



 ぼくが じぶんの ために すきなように ひいているだけですし・・・」




トウフィは カエルの りょうしんに きらわれたくない きもちも あって

きにしていた ことを たずねました。




「そんなこと まったく ないよ。


 むしろ なんていうのか・・

 きみの かなでる メロディは ・・・


 どこか なつかしい きぶんに させてくれる。


 かつての ふるさとの ほしを おもいだす・・ そんな かんじだ。


 わたしたちに ならば えんりょは いらないよ。

 まして ここは いなか なんだし。


 だれにも めいわくなんて かからないの だからね。」



 





トウフィは おちゃを いただいた あと


ふたたび にわに でると げんがっきを かかえて


しずかに かなで はじめ ました。





おかの むこうの とおくに・・・ 


あかや あおの つばさの ある いきものが 

そらを まう ようすが みえました。




カエルの つとめる けんきゅうじょの ある ほうこう です。





「ここから あの しいくじょうが みえるんだ・・・」



 
とうめに ながめる その いきものは


とても しんぴてきで こうごうしく かんじられます。




カエルを しょうたいした えんそうかいは もうすぐ。



トウフィは そのひ を まちどうしく おもうのでした。 





**つづく**



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にくたいを もって このほしに うまれるときの

じょうけんとして ・・・・・




「きおくを とりもどす かつどうを ともに している

 「わたしの ぶんしん」のリーダー と

 「チームの ひとりである わたし」が

 めぐりあえるように」・・・





そのことを すでに おもいだせなく なって しまって いても


ふたつの たましいは すいよせられるように


がくし「トウフィ」と ドクター「カエル」として


せってんを もちはじめました。








つきあかりの よぞらの したで


5ねんぶりに かおを あわせた ふたりは 


まほうに かかったかの ように ふしぎな かんかくで ひかれあい ました。



トウフィは あのよる いらい

できるだけ

カエルの しごとが おわる じかんに あわせて

けんきゅうじょの うらの くさはらへ おとずれました。




カエルも こころおきなく トウフィの そばで

かれの かなでる うちゅうへ おくる メロディを

きくことが できました。





すこしずつ おたがいの ことを はなし。

すこしづつ ふたりの きょりが ちぢまって。







トウフィは カエルに いいました。



「きみの つごうが よければ・・・

 ぼくの えんそうかいに しょうたい したいんだ。。。

 ぼくの しごとを しって ほしいんだ。」




カエルは がっこうを そつぎょうしてから ずっと

けんきゅうじょと いえとの おうふくを くりかえす まいにちで

これといった あそびも しらずに すごして きました。



そんな かのじょの せかいを 

トウフィは ひろげて くれます。





「えんそうかい・・・! 

 わたし・・ ばちがい じゃあ・・ ない?!

 それに・・ なにを きて いけば いいの?」




トウフィは しょうたいじょうを さしだしました。




「1まいだけ、・・わたすよ。

 きみを エスコートするのは ぼく、だからね。


 ・・・いまの ふくだって きみは とても すてきだよ。」





カエルは じぶんの きているもの を みて。


トウフィの とても おしゃれな すがたと くらべてみました・・・




「これ・・ じっけんよう の さぎょうぎ・・ なのに?」



トウフィの いうことが 

じょうだん とも ほんき とも わからずに

カエルは なんども さぎょうぎ の すそを つまみながら なやんでいます。




そのようすが たまらなく かわいくて。 

トウフィは カエルを だきよせました。


あかく そまった ほほに くちづけを しながら

カエルの ぬくもりに しあわせを かんじます。



「わかった。・・ こんど いっしょに ドレスを つくりに いこう」




トウフィの すきとおりそうな うつくしさ。

それに

じぶんを たからもの の ように たいせつに あつかってくれる 

そういう ところが 

カエルは とても すきだと おもうのでした。




「ありがとう。 トウフィに えらんで もらえるなら

 すてきな ドレスが きっと つくれる・・」




くさはらを わたる そよかぜの ように

どこまでも やさしい トウフィ。



その むねの こどうに カエルは やすらぎを おぼえました。



ほしの ふってきそうな そらの したで

くさはらは あいいろに しずみ 

かぜが ふくたびに うみのように なみだつ のでした。




☆ ☆ ★ ☆ ☆



じんこうてきに つくられた

はちゅうるいがた の せいめいたい たちは

「ドレイコ」と がくしゃの あいだで よばれるように なりました。




「ドレイコ」とは ドラゴンの ふるい よびなの ひとつ です。




「ドレイコ」たちは みな とても かしこくて

ちのうが たかいのが とくちょう でした。



がくしゃたちの ことばを りかいして

かんじょうも しめすほどに なりました。









「ドレイコ」の しぜんこうはい の じっけんは

はじまった ばかり ながらも すぐに しっぱいと わかりました。




おなじ しいくしつに いれられて 

かんさつを つづけている 2たいの ドレイコ・・・



オスの【ナンバー4】が メスの【ナンバー1】に たいして

まったく かんしんを しめさないのです・・・



ためしに メスの【ナンバー8】を おなじように

しいくしつに いれても けっかは おなじ・・・




「もしかして、【ナンバー4】が とくべつなのか?

 オスを【ナンバー2】に かえてみよう。」





【ナンバー2】は きんいろの おおきな からだの

まっかな ひとみを もった とても うつくしい オスです。


つばさを ひろげると しいくしつが せまく かんじるほどで

のんびりとした せいしつを しています。



ひとなつっこい メスの【ナンバー8】は 

「にんげん」には きょうみを しめすのですが

「ドレイコ」には まったくの むかんしん。


おなじ しいくしつの 【ナンバー2】を

かんぜんに むし しています。




「むかんしん なのは オスも メスも いっしょということか?


 じんこうしゅ の しぜんこうはい は むり なのだろうか・・」



ある がくしゃが いいました。


「ドレイコを おくがいで しいくを して みませんか?

 おくないの しいくしつから うつして ・・・

 へんかが あるかも しれません。」




「うらの あきちを せいびして

 ドレイコの しいくじょう に するわけかな?」




「じんこうしゅ であるからと いっても

 かんきょうが じんこうてきで ある ひつようは

 ないかも しれません・・・


 むしろ さきのことを かんがえると

 ドレイコが どれだけ かんきょうに てきおう できるように

 しんかする のか・・

 そこも しらべて いきたいと おもいます。」




くさはらは かんぜんに たちいり きんしの くいきとなり


だいきぼな しいくじょうが つくられました。









カエルの いでんしを うけついだ

【ナンバー10】の ドレイコ である 

「エルド」は ようやく すいそうから しいくしつへと うつされました。




ほかの ドレイコに くらべても

こがらで うろこも なく なめらかな ぎんいろの はだが とくちょうでした。

つばさは とても おおきく とおめに みると まるで

きんぞくで できているかの ような かがやきかた を しています。


オスの こたいで  おっとりと した せいしつです。



「わたしの かみのいろに  わたしの ひとみのいろ・・・

 エルドは ほんとうに わたしの いでんしを うけついでいる・・・」



カエルは 「エルド」が かわいくて しかたがありません。



「エルド」は カエルの ことばを たいてい りかいして

あまえる しぐさを みせるのでした。



カエルが しいくしつに くる じかんを おぼえて

そのときに ちいさな こえで なきます。



しいくしつの まどから はなさきを つきだして


なんとか カエルに なでてもらおうと するのです。




「ドクターカエルを じぶんの おや として

 【ナンバー10】は にんしき している ようですね・・・


 ここまで あまえる ドレイコも めずらしい・・」



しいくいんが カエルに そう はなします。




「そうなの。 このこは わたしの こども と おなじ なの。」


カエルは つるつるした エルドの はなさきを 

なでながら ほほえみます。




「そういえば ・・ ドクターカエル・・?!



 あなたの ボーイフレンドって・・


  あの ゆうめいな げんがっき そうしゃの 

 「トウフィ」だって・・ うわさを ききました。


  それ・・ ほんとう、に???」




やっぱり トウフィって ゆうめいなんだ・・と

カエルは ひとから きかされて おもうの でした。




「そんなに・・ゆうめい・・なの? トウフィは・・???

 でも・・ かれ、 いつも けんきゅうじょの そばで

 れんしゅうと いきぬきをしに きているし・・・」




じょせいの しいくいんは かたを すくめます。




「おめあては ドクターカエル!・・だったわけ ですね。

 すてきです、 かれ・・さいこうの アーティスト、だし。

 そんな ボーイフレンドが いて・・ うらやましいです」




「あああ・・・ありがとっ・・ 

 じゃあ、【ナンバー10】を おねがい しますね・・」



カエルは はずかしい ような うれしい ような

そんな きぶんで エルドの はなを なでました。






はじらい うきたつ カエルの ようすを みつめる 

おおきな みどりいろの ひとみが

どこか さみしげに くもる ようすに・・・

ふたりは まったく きが つかずに いたのでした。





**つづく**



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ある「ぶっしつ と ひぶっしつ が まじりあった ほし」で

つづけられて いる 

あたらい せいめいたいを つくりだす じっけんは

せいこうの きざしを みせはじめました。



とくしゅな ようえき に みたされた すいそうの なかに

ぎんいろの いきものが くるくると からだを かいてんさせては

ときどき おもいだしたように おおきく のびを しています。



「・・・ ずいぶん おおきく なったなぁ・・・ 」


おじいさんドクターは  いっしょに けんきゅうを すすめている

まごむすめの ような わかい ドクターに こえを かけました。



「ええ。 ちかごろは わたしが そばにいくと 

 じぶんから すいそうを つついて 

 なにかを つたえたがっています。



 【いしき】を かくじつに もっている ようですよ。

  このまま おおきく なって すいそうから だしても

  いきられる ように そだつのを いのる のみ・・です」



ドクター「カエル」は うれしそうに こたえました。






おなじように じんこうてきに つくられた せいめいたいの

いくつかは カエルと おなじ ほしの うまれの ドクターから

いでんしを ていきょうされて そだちはじめています。



カエルの いでんし を あたえた じっけんたいは

そのなかで 10ばんめの せいこうした じれい です。



さきに うまれた せいめいたい は

すでに すいそうから そとに でることができて

けんきゅうじょの しきちの べつの たてものに

うつされて そだちはじめて います。



みな ながい くびと しっぽを もった

「はちゅうるい の ような」の せいめいたいで

せなかに つばさを もっていました。


それぞれの せいめいたいには ばんごうが あたえられて

かんりを されています。







たとえば・・・




【ナンバー1】は みどりいろ で やや ちいさな からだを しています。


せいべつは メス。 

とても げんきが よく 

ときどき しいくしつから じょうずに ぬけだして 

しいくがかりの しょくいんを からかって あそぶ ようです。





【ナンバー4】は くろくて おおきく つばさだけが ぎんいろです。

せいべつは オス。

おおきな からだの わりに とても おくびょうで

しいくいん いがいの ひとが そばにいくと 

おびえて しいくしつの すみに まるまって みうごきを しなくなります。





【ナンバー7】は あかくて ながい どうたいを しています。

つばさは なく、 あしと どうたいの あいだに

まくが ついていて つばさと おなじ やくわりを しています。

せいべつは オス。 きがつよくて じこしゅちょうが はげしく

しょくじの じかんが ちかづくと

しっぽで しいくしつの かべを たたいて さいそくを します。




【ナンバー8】は あおい からだを していて ひとみは こがねいろ。

せいべつは メスで ひとなつっこく しいくいんに かわいがられて います。

けんきゅういんが しいくしつの まえに とおりかかると

ちいさく なきごえを だして あまえてきます。

はなさきを ガラスに くっつけて くびを かしげては

つばさを こきざみに ふるわせて 

かまってほしいと アピールを します。







けんきゅうチームの ドクターたちは さきに うまれた

せいめいたいに つぎの じっけんを はじめようと していました。



「かれらには せいべつが ある・・・

 しぜんに はんしょく する のうりょくが あるのであれば

 このほしの かんきょうで 

 もしくは ほかの ほしで 


 いきていける かのうせいも あるかもしれない」



つまり 

「じんこう せいめいたい を しぜんこうはい させる」

じっけんへと すすむの です。




「いま 10たいめ が じゅんちょうに そだっていますし・・

 げんざい メス 6たい 

 オス 3たい の ごうけい 9たい。


 ためしに メスの【ナンバー1】と オスの【ナンバー4】を

 おなじ しいくしつに うつし かんさつを して みませんか?」




じんこうてきに つくった せいぶつ なので

どのような はんしょくの しかたを するのか

ドクターたちにも わかりません。



「ともぐい を・・ しなければ ・・ いいのですが・・」



まず ふたつの しいくしつの かべを ガラスにした 

とくべつな かんきょうを よういすることに なりました。








カエルは じぶんの いでんしを うけた せいめいたいが


ひにひに おおきく なるのが うれしくて たまりません。



「おまえは 【ナンバー10】ね・・・

 でも ばんごう で よばれる なんて・・ かわいそう・・」



すいそうの なかで ぎんいろの せいめいたいは

みどりいろの ひとみで カエルを じっと みつめかえします。



「・・ いってることが わかるの? もしかして・・」



つばさを おおきく のばして くるりと かいてんして

ふたたび カエルの めのまえに はなさきを ちかづけて

じっと みつめて きます。




「そう・・ わかるの。 かしこいのね・・」




カエルは こっそり この せいめいたいに なまえを つけました。




「わたしと おまえだけの ときは こう よぶからね。

 【エルド】・・ これが おまえの なまえ。

 おまえは 【エルド】・・ 【エ・ル・ド】、・・いい?


 わたしは カエル。 あなたの ママ なの。」 



 
エルドと なづけられた せいめいたいは

ゆっくりと しっぽを リズミカルに さゆうに ゆすります。




☆ ☆ ★ ☆ ☆



けんきゅうじょの うらてに 

がくしの トウフィが えんそうかいの あいまを みつけては


かよってきて 「とくべつな じぶんの おんがく」を


うちゅうへ とどけようと かなでていました。







あの ぎんいろの かみの じょせいは あのひ いらい


どうして ここへ でてきて くれないのか・・



めいわく とは いって いなかったから・・


いまも こうして このくさはらを 


じゆうに つかわせて くれているのだろう・・





「・・・あいたい のに・・」



トウフィは そらを みあげて げんがっきを つまびきます。



「カエル・・ って ・・なのっていた・・

 きれいな みどりいろの ひとみを していた・・・」




もう あれから 5ねん ちかく たっていて



トウフィの なかで 

カエルの おもかげは うすれつつ ありました。








あるひ。



すっかり しごとが おそくなって 

いえへ かえろうと カエルが 

だれもいない けんきゅうしつの あかりを けそうと したとき・・




あの きれいな ねいろが きこえて きました。




「あのひとが きている・・!」




カエルは しごとの あいまに きこえてくる 

げんがっきの ねいろを こころまちに していました。




あのひ トウフィと なのった うつくしい がくしが

このばしょに きている と おもうだけで

とても こころが あかるく はずむのでした。




「きょうは こんな おそいじかん? ・・さむくは ないのかしら・・」




いろいろ まよい 

あたたかい のみものを いそいで よういして・・

カエルは けんきゅうしつを でました。







たてものを でて かべづたいに うらの くさはらへ

まわっていくと



つきあかりの したで よぞらを みあげながら

がっきを かなでる トウフィが いました。



しろい ふくが つきあかりに うかびあがり

そこだけ あかるく みえる かんじでした。




「・・・ きょうは おそいのですね。

 よかったら・・・

 あたたかい のみものでも いかがですか?」



カエルは トウフィに 

もってきた のみものを さしだして こえを かけました。





とびあがりそうに びっくりして 

トウフィは おもわず がっきを おとしそうに なりました。




あいたくて あいたくて たまらなかった じょせいの すがたが

つきあかりに うかんで います。




「・・・ あ・・ あなたは ・・カエル・・!?」




ながかった みずのながれの ような ぎんの かみが

すっかり かたよりも うえに なっていました。



「はい。 わたしを おぼえていて くださったのですね・・

 おなまえは・・トウフィ・・ ですよね・・ 

 おひさしぶりです。 こんばんは。」




トウフィは げんがっきを あしもとに おくと

きんちょうで ふるえる てを のばし 

のみものを うけとりました・



「・・!・・  あ・・ あっつぅっ・・!!!」




どきどき しながら そっと のんだ のみものに

トウフィは むせて せきこみ ました。



そのようすに カエルは おもわず こえを あげて わらいました。



「だいじょうぶですか? 

 あわてないで・・ ゆっくり のんでくださいね・・・ 」




カエルは むせこむ トウフィの せなかを

そっと さすりました。



じぶんよりも あたま ひとつぶん せのたかい 

かれの せなかが あつくて 

こきざみに ふるえていることに きが つきました。




「ねつが あるの? さむい?・・ かぜを ひいた?・・」




そう たずねる カエルに 

トウフィは くびを よこに ふりました。



せなかに カエルの てを とおして あたたかさが つたわり 

トウフィは さらに きんちょうを しました。



「・・・ さむくない・・ むしろ 【いまは あつい】くらいだ・・・」



せきが おさまった トウフィは しんこきゅうを しました。




「きみに あえて・・ さむさが ふきとんだよ。」



「・・・わたし・・?・・」



カエルは おどろき トウフィを みあげました。




みどりいろの ひとみが つきあかりに かがやくようすに

トウフィの むねは おどり 

いつもより すうだん はやい リズムを きざみます。




「かみが みじかく なっても 

 カエル・・ きみは うつくしく みりょくてき、だ・・・・」



やっとの おもいで その ひとことを いいました。




こんどは カエルの ほうが

さむさを わすれるほどに からだと ほほが あつく なりました。







**つづく**



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あるほしで すすめられていた

あたらしい せいめいたいを つくりだす けんきゅうは

なかなか せいこう しませんでした。








その けんきゅうを している がくしゃの ひとりである

「ある わたし」 の にくたい をもって うまれた すがたである

「カエル」という じょせいは 

じぶんの いでんしを とりだしては 

じんこうてきに つくりだしそうとする 「せいめいたいの たね」に 

なんどとなく それを くみこむ じっけんを くりかえしました。



あるときは とちゅうまで そだちながら 


だんだんと ちいさくなり きえて しまったり・・・



あるときは いのちを もちながら

まるで しょくぶつのように うごかない ままであったり・・・



 ☆



「いしき と いえるものが なければ

 せいめいたい として  

 たましいが やどっている とは いえない・・・ 」



これが  じっけんの なかで 

かれらが めざす 「せいめいたいの じょうけん」と したのでした。








ゆかに とどきそうなほど ながかった カエルの ぎんいろの かみは

いつしか せなかくらいにまで みじかく なっていました。




もういちど と かみを きり 


いでんしを とりだすなかで


カエルは ふと おもうのでした。




「わたしたちは あたらしい せいめいたいを つくろうと しているのに

 どうして ひとの すがたに こだわって いるのだろう・・!?」





もしも、 「ほかの かたち」で あっても・・・



たましいが やどれる じゅうぶんな にくたいを もち

ゆたかな かんじょうが あれば・・・



それは せいこうした と・・ いえるのでは ないか・・・???









この けんきゅうの しきを とっている おじいさんドクターに


カエルは きづいた ことを はなしました。





「ひゅーまのいど に こだわり つづけることは

 おおくの かのうせいを

 じぶんたちで せばめてしまって いると おもうのです。


 ほかの けいたいの せいめいたい から・・・まずは


 ためして みませんか? ドクター。」


 

おじいさんドクターは しばらく すいそうの なかの


けんきゅうの なかで つくられた いのちの かけらを


うでを くみながら ながめます。




「いったい・・ どのような?

 きみは どういうものを つくろうと いうのだい・・?」



カエルは いいました。



「はんぶっしつの せいめいたい・・・

 わたしの もっている つばさのように・・・


 ぶっしつか も できるし 

 ひぶっしつか も できる・・


 りゅうどうてき な けいたいの せいめいたい・・です。」




 ☆




すうかげつ の のち。





じっけんしつの おおきな すいそうの なかに 


ぎんいろに かがやく ちいさな いきものが そだち はじめました。



せなかには からだの おおきさと かわらないほどに 

おおきな ふたつの つばさを もった


ながい くびを した しっぽの ながい いきもの でした。




「ドクター・・ こんどは うまく そだちそうですよ・・!」





カエルは すいそうの なかで 

ときどき のびを するように からだを くねらせる 

ぎんいろの いきものが 

ちいさな ひとみを ひらくのを みました。




なつの くさはらの ような ふかい みどりいろ・・・

なんども まばたきを くりかえし・・・


はっきりと カエルの みつめて いるのが わかります。




「・・わかる?・・ わたしたちは あなたの 「おや」なの・・」



すいそうに てを のばし そっと ふれると


いきものは つばさを おおきく ひらいて あくびを します。




「おおきく そだってね・・ すいそう から でられる ほどに・・」







のちに 「りゅう」や「ドラゴン」 と よばれる  


せいぶつの たんじょうの ときは もうすぐ。。。








**つづく**



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にくたいをもつ けいけんを 「リーダーの「わたし」」と

いっしょに することを のぞんだ 

「チームの たましいの ひとつ」である「ある、わたし」は

「カエル」という なまえの しょうじょに うまれました。









カエルは このほしでは めずらしい 「いみん」の かぞくに うまれました。




「いみん」 というのは 

「よその ほしから ひっこして きたひと」 と いう いみ です。




このほしの せいめいたい には つばさが ありませんが

カエルの りょうしんの うまれた ほしでは

みんなが つばさを もって うまれます。




しかも その つばさは 「おもいの ままに つけたり けしたり」できます。



つまり 「じったい が ない」もの でした。




ですので 「とびたい」と おもえば つばさを あらわすことが できるし

「いまは ひつようない」 と おもえば けすことが できました。




ぶっしつ と ひぶっしつ が こんざいする このほしは

カエルの ような  せいめいたいの ひとびとには 

からだが なじみやすい ようでした。




カエルの りょうしんは べつの ほしで うまれましたが 

ふるさとの ほしの かんきょうが おおきく かわり 

とても くらしにくく なりました。

そして

じゅうにんの おおくが ほかの ほしへの ひっこしを えらびました。




そのなかで ひかくてき にた かんきょうの

このほしを しょうかいされて やってきました。




りょうしんは このほしで けっこんをして こどもを つくりました。


それが ひとりむすめの しょうじょ「カエル」 でした。







カエルは この ほしで うまれたので 

りょうしんの ふるさとの ほしを しりません。



かのじょにとって ここが うまれた「ふるさと」 です。




しかし すがたが まわりの こどもたちとは すこし ちがうので


ほかの こどもに からかわれたり いじめられたり しました。




「へんな かみのけ の いろぉ・・! こどもの くせに としより みたい!」

「なんで はねなんか あるんだよ!」


そう いわれるたびに なにも いえずに ないて ばかりいました。



じぶんだって みんなと おなじ ちゃいろの かみのけに うまれたかったし

せなかの はねだって ほしくて ついているわけでも なかったので。







しかし いえに もどれば りょうしんは いいます。



「そう、また からかわれたのかい・・ 

 おかしく なんて ないよ。 かみも、はねだって とっても きれいだ。」



「みんなはね うらやましいの。 

 じぶんに ないものを あなたが いろいろと もって いるから。

 ゆるして あげなさい。 ね? カエル・・?」







りょうしんの さずけてくれた 

いえでの とくべつな きょういくで

かのじょは とても かしこく そだちました。



ほかの こどもたちよりも はやく がっこうを そつぎょうしました。



としごろ から すれば まだ しょうじょ でも 

ずのうは おとなと かわらない ほど ですので 

まわりの おとなたちは もてあまして しまうのでした。







そんな カエルの ことを しんぱいした がっこうの せんせいが


しょうかい して くれたのが ある けんきゅうじょ でした。



「しりあいの がくしゃが そこに つとめています。

 いちど あってみては どうでしょう?」



カエルは せんせいに つれられて けんきゅうじょに やってきました。








おおきな しろい たてものの なかは 

いままでみた どんな ところよりも

カエルにとって おもしろいものが たくさん ありました。




おおきな きかいを じどうで うごかしたり

ちいさな けんびきょうを のぞいて がめんに うつしたり

とうめいの すいそうが ずらりと ならび

なかには きみょうな ものが うかんで いたり・・・




きょろきょろと あたりを みている カエルに

せんせいが こえを かけました。



「いらっしゃい、 カエル。 こちらが ドクターです。 ごあいさつを。」



しょうかい されたのは やさしそうな おじいさん でした。







「よくきたね。 ひょうばんは きいているよ。

 きみは いみん だね? 

 ここには きみと おなじほしの うまれの ものが 

 なんにんか はたらいているよ。

 みんな とても すばらしい がくしゃ だよ。」




「・・・ りょうしんは そうですけれど・・ 

 わたしは このほしで うまれました。 

 ここの じゅうにん です。。」



ろうじんは ゆかいそうに 

「それは しつれいをしたね」と さらに わらいました。




「ところで きみは べんきょうが すき かい?」

  

「すきでは・・・ ありません・・ 

 でも、ここで している ような ことには きょうみが あります。」



べんきょうが すきじゃないと いいきる 

カエルの すなおで かざらない ところが 

おじいさんドクターは きにいり ました。



ドクターは おおわらいを しました。



「おもったままを いうんだね。 しょうじき で けっこう。



 でも、 よのなか は いくつに なっても べんきょう だよ。

 わたしだって ろうじんになっても まいにちが べんきょう だ。
 


 ここで はたらく がくしゃは みんな そうだ。



 ただ、 がっこうと ちがうのは 



 それぞれが もくてき を もって

 こたえを さがすために 

 すすんで じぶんから べんきょうを している・・



 そういうことだ・・・。」




カエルは この おじいさんドクター と なら 

いっしょに べんきょうを してみたいと おもいました。




「ドクターは なにを ここで 

 べんきょう して いらっしゃるの ですか?」



おじいさんドクターは カエルの つばさを みつめました。


そっと てを のばし つばさに ふれようとしました。



すきとおっていても みずが そこに あるのと にて いて。

しかし ふれると さわりごごちは まったくない・・


とても ふしぎな つばさです。




「せいめいたい の べんきょう だよ。



 どうしたら あたらしい しゅるいの せいめいたい を

 じんこうてき に つくることが できるのか・・・



 その けんきゅうを つづけて いるんだよ。



 カエル・・ きみは とても かしこい。

 それに ちがうほしの せいめいたいの 「いでんし」を もっている。


 きっと あたらしい きづきを わたしに あたえて くれる だろう。



 どうだろう? 

 わたしと いっしょに べんきょうと けんきゅうを してみないか?」





カエルは はじめて みんなと ちがうことを よいことだと

りょうしん いがいの おとなから いわれて うれしく おもいました。




「・・・ わたしも やって みたいです。

 よろしく おねがい します・・・!」









こうして カエルは 

このほしの いちばん すすんだ けんきゅうじょで はたらき はじめました。






おじいさんドクターの おてつだいを しながら

いっしょうけんめい べんきょうを しました。



まいにちが あたらしい はっけんの れんぞくで

わくわく が とまりませんでした。

いつしか じぶんの すがたの ことなど まったく きにしなく なりました。



けんきゅうじょ の しょちょうさん に すすめられて

「ドクター」の がくいを とらせて もらいました。



すうねんご には カエルも いちにんまえの

「ドクター」の なかまいりを しました。









あるひ おじいさんドクターから カエルは そうだんを もちかけられました。



「・・ きみの 「いでんし」を 

 われわれの けんきゅうに つかわせて くれないかな・・?」



いよいよ そのときが きたと カエルは おもいました。

 

「あたらしい せいめいたいを つくる じっけん・・ですね・・

 よろこんで ていきょう いたします。  どうか つかって ください。」




なんどか おこなった けんきゅうの テストけっか から

じんこうてきに つくった いでんし だけでは 

どうしても こえられない かべが ありました。



「きみの ほかにも なんにんかに こえを かけている。

 これが とっぱこうに きっと なるはずだ・・」




カエルは じぶんの かがやく ぎんいろの かみを はさみで すこし きりました。




「ここから 「いでんし」を とりだしましょう。

 すぐに じゅんび します。」

 

カエルの むねは たかなり ました。



わたしの 「いでんし」が やくに たちます ように・・・


そう いのりながら てぎわよく さぎょうを すすめました。





けんきゅうしつの おくに ならんだ 

とうめいの つつじょうの すいそうには

ちいさな いのちの かけらが いくつも うかんで 

「めざめの とき」を まって いました。






**つづく**



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