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童話。 ちょっとだけ、スピリチュアル。
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とうじの この ほしの あたりでは

ほしぼしが それぞれの クニの ような やくわりを もって

たがいに きょうりょくを していました。




しょくりょうを おくりだすことに ひいでた ほし。


エネルギーを おくりだすことに ひいでた ほし。





トウフィや カエルの くらす ほしは

「かがくぎじゅつ に よる きょうりょく」を ていきょう する ほし として

しゅうへん の ほしぼし から たより に されて いました。



カエルの つとめる けんきゅうじょは 

ほしとして の やくわり を になった しごと を している 

とても たいせつな ばしょ の ひとつ でした。









しょくじを とらなくても おおきく せいちょうし

せいかく が おとなしく けんこう で ちからづよい ドレイコ を

つくりだせた ことは・・ この ほしに とって 

とても いみの ある こと なのです。




「あとは はんしょく さえ してくれれば・・」



がくしゃの リーダーである おじいさんドクターは

ねがう ばかりです。








おくないの しいくしつ では すっかり おおきく なった

【ナンバー10】の ドレイコ 「エルド」が 

きゅうくつそう に からだ を まるめて います。




「げんかい・・ ですね。」


しいくいん は そう ドクターカエル に いいました。


「そうね。  もう さすがに ・・むり、ね・・」



しいくしつの ガラスに おしつけられる エルドの からだを

ふたりは かたを すくめて みつめました。




きょうからは おくがいの しいくじょうで かんりされる ことに なります。



「もう、ここには いられないのよ? 

 おもてで ほかの ドレイコと なかよく くらしなさい。

 ・・・ あなたに このばしょは せまいの。

 わかっているでしょ? エルド??」




エルドは きょうせいてき に おくがい へ だされました。



あおい くさの におい。

ほかの ドレイコの におい。

まぶしい たいようの ひかり。


そして たかく ひろがる あおい そら。



エルドは カエルに うながされながら おそるおそる

そとの せかいに ふみだし ました。



ふと すいこむ くうきに エルドは おいしさを おぼえました。

なんだか とても みたされる かんじが しました。




なんども なんども くうきを すいました。


おなかが いっぱいに なるのと おなじ かんじが しました。




エルドは あたまを ようやく あげて あたりを ながめ はじめました。



とおくに いろんな いろをした ドレイコが みえます。



そばには だいすきな カエルが じぶんの めのまえに

ほほえんで います。



「おちついた みたい ね・・ エルド。

 そらを とんでも いいの。 ・・・とべる はず よ?

 ひろいでしょう・・ これが あなたの あたらしい せかい・・」



エルドは もういちど くうきを すいこみ ました。

ちからが わくのを おぼえます。



カエルが とぶことを ねがっているのが わかります。



せなかの つばさを ひろげました。


まぶしいほどに ひかりを はんしゃする ぎんいろの ナイフを 

そらに ふたつ かざした ようでした。


ながいくびを うしろに まわして しげしげと つばさを かくにんします。


みどりの ひとみが かがみのような つばさに うつるのを みました。





カエルは ただ あっとうされて・・ ことばを なくしました。




・・・ なんて きれい ・・・




エルドには カエルの こころの こえが きこえました。


(・・じぶんを きれい と いった・・)



その うれしさ が ちから に なりました。


きょだいな ナイフの ような つばさを

おおきく ふりおろすと ちからづよく じめんを けり・・・


いっきに たかく まいあがり ました。



まきおこる つよいかぜに しいくじょうの あおい くさと

カエルの ぎんいろの かみが あおられ なびきます。




エルドは じゆうを はじめて しりました。




かぜが ここちよく からだの ひょうめんを ながれるのを かんじます。




とおくから くろい ドレイコが エルドと おなじ ほうこうへと

とんできて ならんで いっしょに とびました。


あわてた エルドは くうちゅうで バランスを くずしました。




エルドに その ドレイコは かたります。



(おちつけ ・・・だいじょうぶ・・ いう とおりに・・)




とびかたを おしえて くれて いるのが わかりました。



(・・かぜ を つかむ・・ そして ゆっくりと ・・つばさ を うごかす・・)



エルドは いわれたとおり つばさを うごかします。




(ほら・・ もう だいじょうぶ・・だろ・・)




くろい ドレイコは エルドが とびかたを おぼえたのを かくにんすると

おおきく えんを えがきながら もといた ほうこうへと とんで いきました。








ひろい そらを まんきつした エルドは


くさはらで そらを みあげる カエルを めざして


ゆっくりと まいおり ました。




(・・・ ぼくは きれい?・・ カエル??)




あたまを ひくく さげて カエルに そっと はなさきを くっつけます。



「すごいわ! ちゃんと とべた!!

 エルド・・ もう すっかり いちにんまえ ね!


うれしい! エルド・・ わたしの エルド・・・!」





カエルは おおきな エルドの はなを ちいさな しろいてで

なでながら よろこびました。


これなら。

・・ ほかの ドレイコと おなじに そとで いきて いけそう・・

 


「きれいな ドレイコね エルドは。 ・・ ほんとうに きれいだわ・・」



つややかな ぎんいろの はだを ふしぎな ものを

さわるかの ように カエルは なんども なでるのでした。





エルドは そとの せかい も すきだ と おもい ました。


そらを とぶことで カエルが こんなにも よろこんで くれた から。









「いい こたい だ・・ 【ナンバー10】は・・」


おじいさんドクター は その ようすを まど から ながめて いました。



ほかの ドレイコには ない 「がいけんの うつくしさ」が

みりょく なのだ と かんじました。



あの ドレイコなら どの ほしでも ひとびとに きにいられる。




「あいつ には じせだい を うませたいな・・」



カエルに あまえる ぎんいろ の きょたい を 

とうめ にも まぶしく おもうの でした。






**つづく**



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