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童話。 ちょっとだけ、スピリチュアル。
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ほどなく こんやくを した がくしのトウフィと かがくしゃのカエル。

たがいに とても しあわせな じかんを あじわって いました。



いっぽうで カエルは おおきな こんなんを むかえて いました。







どうしても 「じんこう せいめいたい 【ドレイコ】の じせだい」を

しぜんはんしょく させたい と ねがう

かがくしゃチームの しきを とる おじいさんドクターは

おくがいの しいくじょうに きょだいな ゲージを つくりました。




ドクターカエルの いでんしを ベースに たんじょうした

ぎんいろの からだに みどりの ひとみを もった

「エルド」こと【ナンバー10】と 

こがらで あいきょうの ある あかいメス の こたい  【ナンバー9】を

おなじ ゲージのなかで しばらく かくりして

ようすを かんさつする という ものでした。




ドレイコたちは からだを かんぜんに ひぶっしつか させる

のうりょくが あるので にげることも できます。


しかし けんきゅうじょで うまれそだった かれらは

みな ひとなつこく けんきゅういんや しいくいんから

はなれることを のぞまずに おくがいに はなして しいく しても

にげる ようすは まったく ありません。




「ゲージに うつそう。 【ナンバー9】を さきに いれよう。」




あかい メスの ドレイコ 【ナンバー9】は

カエルの せんぱいに あたる だんせいの ドクターの

いでんしを もとに たんじょう しました。




「なんだか・・ むすめを およめに おくりだす きぶんだな・・」



せんぱいドクターは

すこし さみしそうな ようすで そう いいました。


「きみの ごりょうしんも 

 いまの ぼくと おなじ きぶん だろうなぁ・・」



カエルの こんやくの はなしは 

けんきゅうじょで いまや いちばんの わだいです。


なにしろ おあいてが クニで 

にんきのある ゆうめいな わかい がくしだと いうことも あり・・



その がくし トウフィが つい このあいだ まで

けんきゅうじょの うらてに きては

おんがくを かなでて いたのを 

みんなが こころまちに していたのです。。



その ばしょは いま、 こうだいな しいくじょう として

ドレイコたちを はなして いる 「ここ」。。。






「・・なにを おっしゃるんですか・・

 これは べつの はなしでは ありませんか・・!」





てれかくしに わらう カエルですが・・・

やはり エルドの ことが しんぱいで たまりません。



「こんどは おびえて にげないと いいのだけれど・・

 わたしも やっぱり ふあんです・・ 【ナンバー10】の ことが・・」



おともなく ゲージが ひらくと


あかい めすの ドレイコは

せんぱいドクターの てのうごきを みながら

すなおに そのなかに はいりました。




「このこは よく わかっているんだよ。

 ぼくが この じっけんを せいこう させたいと ねがっていると・・

 なにも ていこう しないで なんでも したがうんだ。。

 いじらしくてね・・ たまらないよ。」




せんぱいドクターは ドレイコが ちいさく なきながら

ゲージの なかから はなを つきだして あまえるのを

ほほえみながら なでました。




カエルは むねが いたむのを おぼえました。


エルドだけじゃない・・


どの ドレイコも みな・・ ほんとうは わかっている・・



いずれ、 このほしから よそに おくりだされていく うんめいをも・・



しいくいんに つれられて エルドが ゆっくりと

ゲージへと むかって あるいて きました。



「おいで・・ エルド。」



カエルが よぶと エルドは おおきな からだを よじりながら

ぜんしんで よろこびを あらわして

かけよってきて じめんに ころがって みせました。



「そうね・・ うれしいよね・・

 ひさしぶりに あえたものね。 エルドったら・・


 あなたの あたらしい おうちに はいってね?!」




カエルが しめした さきに ゲージに はいった

あかい メスが います。



「あのこと くらすのよ。 いいこだから。 はいって。」




カエルは みずから ゲージのなかに はいりました。


「おいで。エルド。

 こわくないから。 さあ・・ なかに おいで。」



じめんに ころがった まま くびだけ カエルのほうに むけて

そのようすを みつめていた エルドは


みを ひるがえし すっくと たちあがると・・


つばさを おおきく ひろげました。


どうじに からだは まわりの けしきに とけあうように すけて


まいあがると たかい あおぞらに きえて いきました。



「・・・エルド!・・・」


カエルの さけぶこえを ききながら・・

エルドは それでも ここにいることは できないと かんじました。




ようすを かんさつしていた すべての ひとびとが

ためいきを つきました。



「・・・にげたか。 やっぱり・・」



ドレイコの しつりょうを そくていする そうちで 

にげた エルドの ゆくえを おう

しいくいんは うつしだす モニターと 

とおくの やまのほうを なんども なんども

かくにん しながら・・



「はじめて・・ ドレイコが しいくじょうを だっそうしました・・」




どよめきが おこりました。




「・・ きけんは・・ ないのは わかっていても・・

 あの きょたい・・しゅういが おどろくだろう・・」



「ドレイコは ものを たべませんから・・

 ひとに きがいを くわえるとは かんがえにくいです・・」




しいくいんは めを ほそめて やまのほうを みつめました。




「おそらく・・ あの たにの ほうこう です。

 さいわい しがいち では ないので・・

 これから 【ナンバー10】の しょざいを かくにん し

 かのうで あれば つれて もどります・・」




カエルは あおざめて その やまの ほうを みつめました・・



「わたしの いえの ほうがく・・だわ・・」



まさか エルドは ・・【それ】を わかっていて・・?



ふあんと あせりと 

なぜだか あんどかんの いりまじる

そんな きもちで カエルは たんとうの しいくいんと

じたくの ほうめんへと いそぐのでした。







「だめだったか・・」 


なりゆきを けんきゅうしつの なかで みていた

おじいさんドクターは もう【ナンバー10】には 

きたいを もたない ことを きめて いました。


エルドの いでんデータは すべて かんりかに あるので・・



「クローンを つくれば それで いい」



そのクローンに じせだいを きたいすれば いいのだと・・

きもちを きりかえて いました。







エルドは すがたを ひぶっしつか して

もうれつな スピードで やまへ むかって とびました。


くうかんと くうかんが あっしゅくされて つながる ようすを みました。


じぶんが いる くうかんが いままでと ちがうことに きがつきました。


ふあんに かられて だいすきな カエルの すがたを もとめました。



においが しました。




はなのような みどりのかぜの ような・・


おさなかったころから すきだった カエルの においに にていました。






やまの なかに すがたを あらわすと・・



しゃめんに どうくつを みつけて そこに みを よせました。




しいくじょうの やわらかい くさはらとは おおちがい でした。


ごつごつし しめっていて つめたく くらいばしょ でした。




(あいたいよ・・ カエル・・)



でも けんきゅうじょに もどることは もう できないと

エルドには じゅうぶん わかっていました。




しめった くうきが おもく まとわりつき

さびしさは ますます つのるの でした・・





**つづく**



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