童話。
ちょっとだけ、スピリチュアル。
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さんぼう が め を さました とき
まわり に みえる もの は
しろい ふわふわ と した もの ばかり。
「・・・ここ は・・?!」
きょうふ と ふあん で
こえ に ならない さけび を あげて
いっしょ だった はず の オウェングス を さがし ました。
「きこえてるよ。 め が さめたんだ ね・・」
からだ を つつむ しろい もの を かき わける と
オウェングス の かお が
のぞき こんで いる のが みえました。
「・・・ここは?」
ふあん そう に しゅうい を みまわし ながら
さんぼう は からだ を おこそう と する と
オウェングス が まだ ねていた ほうが いい と
くび を よこ に ふりました。
「だいじょうぶ。
ちゃん と となり の ほし に ついたよ。
つかれ が とれて いない だろ?
ほら、よこ に なって いた ほうが いい。
ぼく も まだ ものすごく ねむい し・・・。
ここ には 『ぼく の だいじな ひと』 が
【みこ】 として つとめて いる。
【サタラン】と いうんだ。 あと で しょうかい するから。」
さんぼう は どうしても ねむけ に さからえず に
しろい ふわふわ の なか に
ねむり と いっしょ に ふかく しずんで いき ました。
★
つぎ に めざめた とき には
からだ も あたま も すっきり と して いて
ここち よく おき あがる こと が でき ました。
オウェングス に ぴったり と よりそって いる
いせいじん が 【サタラン】だ と しょうかい され ました。
からだ は ほそく、あおじろい はだ に
ひきずる ほど に ながい しろい かみ、
あおい ひとみ の その じょせい は
さんぼう の め に
「いしつ な もの」としか うつり ません。
『ごあんしん なさって ください。
わたし の こと も どうか しんよう を
いただき たく おねがい を いたし ます』
のうない に ちょくせつ じょせい の こえ が とどき、
じぶん の かんがえ が よまれて いること に
さんぼう は おもわず たじろぎ ました。
『ごめんなさい・・ おたがい に ことば が つうじ ない ので
こうして 【おはなし】 する より ほか に
てだて が ないので・・ おゆるし ください。』
こころ の そこ から わびて いる サタラン の おもい が
つたわって くる と さんぼう は ひょうじょう を
すこし だけ やわらげ ました。
「かのじょ が しょくじ を ようい して くれて いるよ。
たべながら この ほし の ことを きみ に
よびちしき として はなして おきたい んだ。」
オウェングス が さんぼう に かた を かし、
たち あがらせ ながら いい ました。
★
「なるほど・・ だいたい りかい した。
おまえ が このほし に いじゅう を かんがえる のも
なんとなく だが、 わかる き が する。」
さんぼう は はじめて くち に した
めずらしい しょくじ に すっかり まんぷく に なり ながら
あらためて サタラン を みつめ ました。
「あなた が じぜん に ねまわし を して くださる
こと に かんしゃ を します。
・・・しかし、わたし は じぶんじしん で たしかめた けっか で
なければ さいしゅうてき に しんらい は よせられ ない。」
サタラン は おっしゃる とおり と うなづき ました。
『この ほし では エリアごとの 【とうちしゃ】が
それぞれ の コミュニティ の いけん を くみあげて、
ぎかい で しんぎ されて、 けってい なされます。
わたしたち 【しんかん】 と 【みこ】 は
その けっていないよう の せいさ を おこなう
さいしゅう はんだん の せきむ を にないます。
かみ で ある 【てん】の みこころ に
かなう もの で あれば
コミュニティに ひろめて よし、と します。
そうで なければ ぎかい の けっていないよう で あっても
はくし に する けんり が あたえられて おります。』
さんぼう は てで サタラン の ことば を さえぎりました。
「まってくれ・・ かみ で ある【てん】?とは??
なん の こと です?
【しんこう】のこと ですか? このほし での・・?」
サタラン は やわらかく ほほえんで
いのるよう に りょうて を むね の まえ で
こうさ させて ゆっくり と おき ました。
『【てん】 とは 【うちゅう】です。
うちゅう の いしき。
この あまねく ほしぼし と そこに ある すべて を
いつくしむ いしき が わたしたち の 【かみ】 なのです。
わたしたち は
かみ として の 【てん】の こども に すぎま せん。
こども である わたくしたち が
おや から の おしえ を もとめて
まなぶ のは あたりまえ の こと です。
より よい あす を えらぶ ため。
せかい の しんり です。』
「ぼくら の みえない もの を
この ほし の ひとびと は 【みつめて いる】んだよ。
それ が ゆたかさ の ひとつ の よういん なのだろう と
・・そう、 ぼく は りかい して いる んだ・・・
しょうじき な ところ、
ぼく にも よく わからない けれど ね。」
オウェングス は かた を すくめて
それでも サラタンの かたる もの に しんじつ を
かんじる と いい ました。
「ぼくら と この ほし の とうちしゃたち との めんだん を
サタランたち【しんしょく】 が とりもって くれる。
【しんかん】も 【みこ】も ぼくたち に こういてき だから
もんだいなく うけいれ の たいせい は ととのう と おもう。
あと は ぼくら の もんだい だろう。
このほし の おおくの ひとびと は
ぼくら が あかい ほし に くらして いる こと を
なんびゃくねん も まえ から しって いる。
それに くらべて、 ぼくら は なに も しらな かった・・・。
せいしんてき にも せいじゅく して いる んだよ。
この あおい ほし の ひとびと は。」
こども のように ひとみ を かがやかせている オウェングス を
となりで うれしそう に みつめる サタランの ようす に
ほほえましく おもい ながら も。
さんぼう は どこか ふあん なの でした。
・・・ 「こい は もうもく」、ってやつ だ ・・・
いま の オウェングス は れいせい じゃない。
さんぼう は あらためて
【じぶん が しっかり と みきわめ なければ】 と おもい ました。
★ ★ ★
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しろい ふわふわ と した もの ばかり。
「・・・ここ は・・?!」
きょうふ と ふあん で
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「きこえてるよ。 め が さめたんだ ね・・」
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のぞき こんで いる のが みえました。
「・・・ここは?」
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くび を よこ に ふりました。
「だいじょうぶ。
ちゃん と となり の ほし に ついたよ。
つかれ が とれて いない だろ?
ほら、よこ に なって いた ほうが いい。
ぼく も まだ ものすごく ねむい し・・・。
ここ には 『ぼく の だいじな ひと』 が
【みこ】 として つとめて いる。
【サタラン】と いうんだ。 あと で しょうかい するから。」
さんぼう は どうしても ねむけ に さからえず に
しろい ふわふわ の なか に
ねむり と いっしょ に ふかく しずんで いき ました。
★
つぎ に めざめた とき には
からだ も あたま も すっきり と して いて
ここち よく おき あがる こと が でき ました。
オウェングス に ぴったり と よりそって いる
いせいじん が 【サタラン】だ と しょうかい され ました。
からだ は ほそく、あおじろい はだ に
ひきずる ほど に ながい しろい かみ、
あおい ひとみ の その じょせい は
さんぼう の め に
「いしつ な もの」としか うつり ません。
『ごあんしん なさって ください。
わたし の こと も どうか しんよう を
いただき たく おねがい を いたし ます』
のうない に ちょくせつ じょせい の こえ が とどき、
じぶん の かんがえ が よまれて いること に
さんぼう は おもわず たじろぎ ました。
『ごめんなさい・・ おたがい に ことば が つうじ ない ので
こうして 【おはなし】 する より ほか に
てだて が ないので・・ おゆるし ください。』
こころ の そこ から わびて いる サタラン の おもい が
つたわって くる と さんぼう は ひょうじょう を
すこし だけ やわらげ ました。
「かのじょ が しょくじ を ようい して くれて いるよ。
たべながら この ほし の ことを きみ に
よびちしき として はなして おきたい んだ。」
オウェングス が さんぼう に かた を かし、
たち あがらせ ながら いい ました。
★
「なるほど・・ だいたい りかい した。
おまえ が このほし に いじゅう を かんがえる のも
なんとなく だが、 わかる き が する。」
さんぼう は はじめて くち に した
めずらしい しょくじ に すっかり まんぷく に なり ながら
あらためて サタラン を みつめ ました。
「あなた が じぜん に ねまわし を して くださる
こと に かんしゃ を します。
・・・しかし、わたし は じぶんじしん で たしかめた けっか で
なければ さいしゅうてき に しんらい は よせられ ない。」
サタラン は おっしゃる とおり と うなづき ました。
『この ほし では エリアごとの 【とうちしゃ】が
それぞれ の コミュニティ の いけん を くみあげて、
ぎかい で しんぎ されて、 けってい なされます。
わたしたち 【しんかん】 と 【みこ】 は
その けっていないよう の せいさ を おこなう
さいしゅう はんだん の せきむ を にないます。
かみ で ある 【てん】の みこころ に
かなう もの で あれば
コミュニティに ひろめて よし、と します。
そうで なければ ぎかい の けっていないよう で あっても
はくし に する けんり が あたえられて おります。』
さんぼう は てで サタラン の ことば を さえぎりました。
「まってくれ・・ かみ で ある【てん】?とは??
なん の こと です?
【しんこう】のこと ですか? このほし での・・?」
サタラン は やわらかく ほほえんで
いのるよう に りょうて を むね の まえ で
こうさ させて ゆっくり と おき ました。
『【てん】 とは 【うちゅう】です。
うちゅう の いしき。
この あまねく ほしぼし と そこに ある すべて を
いつくしむ いしき が わたしたち の 【かみ】 なのです。
わたしたち は
かみ として の 【てん】の こども に すぎま せん。
こども である わたくしたち が
おや から の おしえ を もとめて
まなぶ のは あたりまえ の こと です。
より よい あす を えらぶ ため。
せかい の しんり です。』
「ぼくら の みえない もの を
この ほし の ひとびと は 【みつめて いる】んだよ。
それ が ゆたかさ の ひとつ の よういん なのだろう と
・・そう、 ぼく は りかい して いる んだ・・・
しょうじき な ところ、
ぼく にも よく わからない けれど ね。」
オウェングス は かた を すくめて
それでも サラタンの かたる もの に しんじつ を
かんじる と いい ました。
「ぼくら と この ほし の とうちしゃたち との めんだん を
サタランたち【しんしょく】 が とりもって くれる。
【しんかん】も 【みこ】も ぼくたち に こういてき だから
もんだいなく うけいれ の たいせい は ととのう と おもう。
あと は ぼくら の もんだい だろう。
このほし の おおくの ひとびと は
ぼくら が あかい ほし に くらして いる こと を
なんびゃくねん も まえ から しって いる。
それに くらべて、 ぼくら は なに も しらな かった・・・。
せいしんてき にも せいじゅく して いる んだよ。
この あおい ほし の ひとびと は。」
こども のように ひとみ を かがやかせている オウェングス を
となりで うれしそう に みつめる サタランの ようす に
ほほえましく おもい ながら も。
さんぼう は どこか ふあん なの でした。
・・・ 「こい は もうもく」、ってやつ だ ・・・
いま の オウェングス は れいせい じゃない。
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「まつり の ひ」 の あさ は しずか に あけました。
まだ うすぐらい ムラ の はずれ で
オウェングス は さんぼう を まちました。
まつり の ため の めいいっぱい の おしゃれ を した
さんぼう が その すがた とは うらはら に
はれない ひょうじょう で やって くる のが みえました。
「おはよう。 ・・・さむい な。 けさ は・・・」
「おはよう。 きょう は ほんとう に ありがとう。」
つま に あうこと を こころまち に
していた さんぼう の きもち を さっする に あまって
オウェングス は もうしわけない と あたま を さげました。
~ じぶん は これから 【さいあい の ひと】 に
あい に いくのだ と いう のに・・・
「おくさん には・・? なにか れんらく を した の かい?」
「ああ、せんじつ てがみ を だした よ。
・・・【まつり】の ひ に いえ に かえれなくても
けっして うわき って わけ じゃあ ないっ・・てな。」
そういって くすり と わらい ながら
くろい いし で つくられた
うつくしい さいく の ほどこされた ペンダント を
いとおしそう に にぎり しめて さんぼう は いい ました。
「おれ の かみさん が つくって くれたんだ。
あいつ は かざりもの を つくる ムラ に いる。
・・・ほら、すばらしい だろ?! これ・・・
ムラ で いちばん の
うできき の しょくにん、 なんだから・・・」
さんぼう は ペンダント に やさしく くちづける と
そら に うかぶ おおきな わくせい を みあげ ました。
「じゃあ、・・いくか。 あおい ほし に!」
「こころ から きみ に かんしゃ する。」
オェングス は もういちど れい を のべると、
さんぼう の かた に て を おきました。
いっき に あおい わくせい を めざして
じくうかん を 【ジャンプ】 しました。
★
サタラン は まちはずれ の あれち へと
まいちに の ように オウェングス の すがた を
さがし に おとずれる こと を にっか として いました。
その あさ も れいはい を おえる と
じゅうしゃ を すうめい したがえて あれち に やって きました。
「みこさま・・・ あそこ に ひとかげ が・・・?」
じゅうしゃ の ひとり が とおく を ゆびさし ました。
その ほうこう に め を こらすと
かすか に しろい ひとかげ が みえます。
あたま の あたり が あかい いろ なのも わかり ました。
「・・・オウェングス!・・・」
むね が よろこび に たかなり ます。
サタラン は ながい ふく の すそ を つまみ あげて
いちもくさん に はしり だし ました。
「・・み、みこさまぁ・・!
そんな に はしる と ころびますよっ!!」
いき を きらして かけつけた サタラン は
ゆめ に まで みた いとおしい ひと の すがた に
なみだ が うかぶ の でした。
~ オウェングス!!! きて くれましたね!
ぐったり と じめん に ねころぶ しろい ふく の おとこ。
もえるような あかい かみ が しろい かお を ふちどります。
サタラン は オウェングス の じょうはんしん を だきあげ
なんども ほおずり を しました。
~ オウェングス? だいじょうぶ? きこえますか?
サタラン は しねん で かたり かけました。
かすかに ひらいた まぶた の すきま から
くれないいろ に かがやく ほし の ような ひとみ が きらめきます。
「サタラン、あいたかった。 ただいま・・・
ゆうじん を つれてきたよ・・ かれ の こと も たのむ。」
オウェングス は サタラン の ぬくもり に
こころ の そこ から あんしん しました。
・・・ほら、 ひにち を えらべば、 ジャンプ できる・・・
サタラン は おいかけて きた じゅうしゃ たち に
しじ を しました。
「はやく! かれら を しんでん の しゅくしゃ へ・・・!」
じゅうしゃ たち が ふたり の いせいじん を
かつぎ あげて みこ の あと に つづき ます。
「みこさま?・・ 【かれら】は なにもの ですか?」
サタラン は ふりむく と ほほえんで さらり と いいました。
「わたし の おっと と なる かた と
その おかた の たいせつ な ゆうじん・・。
ていちょう に おもてなし を して くださいね。」
じゅうしゃたち は おどろき の ひょうじょう を うかべて
たがい に みつめ あいました。
せおった いせいじん に たいして
きんちょう を かくせない ようす で・・・。
「しゅくしゃ で ゆっくり やすませて さしあげ ましょう。
となり の あかい ほし から
じりき で とんで こられて とても おつかれ なのです。」
じゅうしゃ の ひとり が おもわず たずね かえし ます。
「【じりき で とんで きた】? 【となり の ほし】から?
そんな ことが・・ できる の ですか?
・・・この かたがた は・・・」
「・・・ええ。
わたくしたち と すがたかたち は にて いて も
まったく ことなる 【ちから】を おもち なの です。
かれら の そんざい が わたくしたち の みらい を
あかるい もの に して くださる の です。」
★
オウェングス と さんぼう が めざめた のは
あかい ほし への とうちゃく から まる ふつか のち でした。
★ ★ ★
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まだ うすぐらい ムラ の はずれ で
オウェングス は さんぼう を まちました。
まつり の ため の めいいっぱい の おしゃれ を した
さんぼう が その すがた とは うらはら に
はれない ひょうじょう で やって くる のが みえました。
「おはよう。 ・・・さむい な。 けさ は・・・」
「おはよう。 きょう は ほんとう に ありがとう。」
つま に あうこと を こころまち に
していた さんぼう の きもち を さっする に あまって
オウェングス は もうしわけない と あたま を さげました。
~ じぶん は これから 【さいあい の ひと】 に
あい に いくのだ と いう のに・・・
「おくさん には・・? なにか れんらく を した の かい?」
「ああ、せんじつ てがみ を だした よ。
・・・【まつり】の ひ に いえ に かえれなくても
けっして うわき って わけ じゃあ ないっ・・てな。」
そういって くすり と わらい ながら
くろい いし で つくられた
うつくしい さいく の ほどこされた ペンダント を
いとおしそう に にぎり しめて さんぼう は いい ました。
「おれ の かみさん が つくって くれたんだ。
あいつ は かざりもの を つくる ムラ に いる。
・・・ほら、すばらしい だろ?! これ・・・
ムラ で いちばん の
うできき の しょくにん、 なんだから・・・」
さんぼう は ペンダント に やさしく くちづける と
そら に うかぶ おおきな わくせい を みあげ ました。
「じゃあ、・・いくか。 あおい ほし に!」
「こころ から きみ に かんしゃ する。」
オェングス は もういちど れい を のべると、
さんぼう の かた に て を おきました。
いっき に あおい わくせい を めざして
じくうかん を 【ジャンプ】 しました。
★
サタラン は まちはずれ の あれち へと
まいちに の ように オウェングス の すがた を
さがし に おとずれる こと を にっか として いました。
その あさ も れいはい を おえる と
じゅうしゃ を すうめい したがえて あれち に やって きました。
「みこさま・・・ あそこ に ひとかげ が・・・?」
じゅうしゃ の ひとり が とおく を ゆびさし ました。
その ほうこう に め を こらすと
かすか に しろい ひとかげ が みえます。
あたま の あたり が あかい いろ なのも わかり ました。
「・・・オウェングス!・・・」
むね が よろこび に たかなり ます。
サタラン は ながい ふく の すそ を つまみ あげて
いちもくさん に はしり だし ました。
「・・み、みこさまぁ・・!
そんな に はしる と ころびますよっ!!」
いき を きらして かけつけた サタラン は
ゆめ に まで みた いとおしい ひと の すがた に
なみだ が うかぶ の でした。
~ オウェングス!!! きて くれましたね!
ぐったり と じめん に ねころぶ しろい ふく の おとこ。
もえるような あかい かみ が しろい かお を ふちどります。
サタラン は オウェングス の じょうはんしん を だきあげ
なんども ほおずり を しました。
~ オウェングス? だいじょうぶ? きこえますか?
サタラン は しねん で かたり かけました。
かすかに ひらいた まぶた の すきま から
くれないいろ に かがやく ほし の ような ひとみ が きらめきます。
「サタラン、あいたかった。 ただいま・・・
ゆうじん を つれてきたよ・・ かれ の こと も たのむ。」
オウェングス は サタラン の ぬくもり に
こころ の そこ から あんしん しました。
・・・ほら、 ひにち を えらべば、 ジャンプ できる・・・
サタラン は おいかけて きた じゅうしゃ たち に
しじ を しました。
「はやく! かれら を しんでん の しゅくしゃ へ・・・!」
じゅうしゃ たち が ふたり の いせいじん を
かつぎ あげて みこ の あと に つづき ます。
「みこさま?・・ 【かれら】は なにもの ですか?」
サタラン は ふりむく と ほほえんで さらり と いいました。
「わたし の おっと と なる かた と
その おかた の たいせつ な ゆうじん・・。
ていちょう に おもてなし を して くださいね。」
じゅうしゃたち は おどろき の ひょうじょう を うかべて
たがい に みつめ あいました。
せおった いせいじん に たいして
きんちょう を かくせない ようす で・・・。
「しゅくしゃ で ゆっくり やすませて さしあげ ましょう。
となり の あかい ほし から
じりき で とんで こられて とても おつかれ なのです。」
じゅうしゃ の ひとり が おもわず たずね かえし ます。
「【じりき で とんで きた】? 【となり の ほし】から?
そんな ことが・・ できる の ですか?
・・・この かたがた は・・・」
「・・・ええ。
わたくしたち と すがたかたち は にて いて も
まったく ことなる 【ちから】を おもち なの です。
かれら の そんざい が わたくしたち の みらい を
あかるい もの に して くださる の です。」
★
オウェングス と さんぼう が めざめた のは
あかい ほし への とうちゃく から まる ふつか のち でした。
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「ふたり で じゅんび を しよう」
リーダー である オウェングス の ことば に
したがう ぎむ が ある のだ と わかって いても
さんぼう は 「それ は むずかしい」 と なんど も
はんたい を つづけ ました。
「【ふたり】 では たりない。
もう すこし にんずう が ほしい。」
さんぼう の いけん に オウェングス は くび を
よこ に ふり つづけ ました。
「だめだよ。 まだ その だんかい に ない。
いたずら に なかま たち の あいだ に
うわさ と ふあん が ひろがり かねない。
ある ていど の 【したじ】 が できてから
また なかま を げんせん して けいかく を
すすめる ほう が せっとく しやすい。
だいいち きみ だって まだ さんせい して
くれて は いない じゃあ ないか・・・ そうだろう?」
さんぼう は しんぱい でした。
~ いく の は いい。
・・・ほんとう に かえって こられる の だろうか。
オウェングス は たまたま「【うん】 が よかった だけ」
・・なの かも しれない。
「だいじょうぶ。
ほし の いち と じげん の あんてい が
【ジャンプ】 を せいこう させる かぎ に なる のが
まちがい ない と
ぼく の けいけん そのもの が しょうめい している。
きみ の 【ジャンプ】の のうりょく は
ぼく に まさる の だから
かくじつ に いける し、かえって こられる。」
さんぼう は はなれた ムラ に くらす
かぞく を おもう と むね が しめつけられる おもい でした。
「せめて 【つま】 に あってから・・・ に
させて もらえない だろうか・・ オウェングス・・」
オウェングス は、くび を よこ に ふりました。
「すまない・・・ 【きみ の おくさん】 を
しんよう しない わけ では ない けれど。。。
うわさ が ひろがり 【この けいけく】 を
こわし かねない リスク は ぜったい に さけたい んだ。
だいじょうぶ だってば! かならず かえって こられる。」
★
さんぼう は 【ちょうろう】 を たずね ました。
さんぼう の じつ の そふ に あたる ちょうろう は
まご の かお を みる の が ひさしぶり で
おおい に よろこんで むかえて くれました。
さんぼう は すこし だけ ほほえむ と
かた を おとして ためいき を つきました。
「じいさま に ききたい こと が ある。
なぜ オウェングス を リーダー に えらんだ?」
ちょうろう は なやんで いる のが あきらかな ようす の
まご に いれたて の おちゃ を さしだし ました。
「いまさら なに を・・
もう 6ねん ちかく に なるだろう。
オウェングス も だんだん リーダー として の
やくわり が わかって きて いる はずだ。
おまえ が ささえて くれて いる から こそ、
ムラ の みな が あいつ を たてて くれる。
オウェングス はな 【かいたくしゃ の ししつ そのもの】だ。
みつめる さき が とおく ひろい。
そして もんだい の ほんしつ が なにか を
よく わかって いる。
なにが だいじ なのか。
なにが しあわせ なのか。
そのため に なに が ひつよう なのか。
けつだん する のうりょく も たけて いる。
みきわめる ちから にも だ。
としわかい けれど も とても かしこい。
あたらしい じだい の リーダー として
あいつ の ししつ は
ほか の だれ にも まさって いる。
ただ、わかい ゆえ に まわり からの しんらい を えにくい。
だから おまえ を 【さんぼう】に すえた。
おまえ は あいつ を ほんとう に
よく ささえて くれて いる。
おまえ の じんぼう と けいけん、そして けんしき が
あいつ の すすむ さき に かならず
あかり を ともして いく はずだろう。」
あつい おちゃ を すすり ながら
さんぼう は しわ の ふかい ちょうろう の てもと を
みつめ ました。
「あいつ は ・・ オウェングス は・・・
【ほし への ジャンプ】 と いう 【タブー】 を おかした。
そして こんど は おれ にも
その むぼう を 「いっしょに やろう」 と きょうよう する。
いくら リーダー であっても ・・・
ゆるされる こと とは おもわない・・・」
「・・・なんで【とんだ】のだね。 オウェングス は。」
ちょうろう は しずかに まご に たずねました。
「この ほし に あんじゅう の とち は ない・・と いう。
となり の ほし へ いじゅう を かんがえて いる。
だから、ためしに とべるか じっけんを した と。
そして こんど は したじゅんび の ため に
おれ を つれて いく つもり だ・・」
ちょうろう は その はなし を きく と
ゆかい そう に こえ を あげて わらい ました。
その あまり の わらい よう に
さんぼう は あっけ に とられ ました。
どうじ に はら が たちました。
「おい・・ じいさま・・ なにが おかしい・・!
このほし を あいつ は すてる、と いう の だよ?!
せんぞ だいだい くらして きた この ほし を!!!」
「いやなぁ・・・いかにも オウェングス が かんがえ そうな
とっぴ な こと なもの だから・・!
おもったとおり の 【とんでもなさ】 が おかしくて つい な・・」
ちょうろう は わらい すぎて
なみだ が うかんだ めもと を こすり ながら
やれやれ と いいつつ、おちゃ を ひとくち のみました。
「あいつ 。。 おれ の て には とても おえない・・・
ほんとう に いいのか? じいさま・・ このまま で・・・」
ちょうろう は ふあん と いかり を かくし きれない
まご を
なだめる ように いいました。
「かまわない。 それ で いい。
オウェングス らしい やりかた じゃあ ないか。
いままで だれも かんがえ なかった 【みらい】の かたち だ。
わたし たち しゅぞく の みらい こそ が たいせつ。
いじゅう で いのち と くらし が つなげる ならば
それで いい。
たのむ。 おまえ が オウェングス を ささえてくれ。
【タブー】の こと は わたし が ゆるそう。
おまえ も ぜひ いってこい。 そして おしえて おくれ。
となり の ほし の ようす を な。」
しかし・・、と いう まご を うなづき ながら せいする と
ちょうろう は つづけ ました。
「ほか の ムラ の さんどう を える ためなら
いずれ わたし が うごこう。
まず は その め で みてこい。
いじゅう する かち の ある ほし なのか。
その 【さんぼう】として の やくわり で。
おまえ の のうりょく ならば
となり の ほし へ いくの も かえること も たやすかろう。
・・・まだ、ほか の もの に この はなし は するな。」
★
・・・オウェングス に ぜんぷく の しんらい を
よせる ちょうろう の すがた に
さんぼう は あきらめ にも にた きぶん で いました。
とおかった あおい ほし が
ひを おうごと に ちかづいて くる そら を みあげる たびに
ふあん に あし が ふるえる の でした。
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リーダー である オウェングス の ことば に
したがう ぎむ が ある のだ と わかって いても
さんぼう は 「それ は むずかしい」 と なんど も
はんたい を つづけ ました。
「【ふたり】 では たりない。
もう すこし にんずう が ほしい。」
さんぼう の いけん に オウェングス は くび を
よこ に ふり つづけ ました。
「だめだよ。 まだ その だんかい に ない。
いたずら に なかま たち の あいだ に
うわさ と ふあん が ひろがり かねない。
ある ていど の 【したじ】 が できてから
また なかま を げんせん して けいかく を
すすめる ほう が せっとく しやすい。
だいいち きみ だって まだ さんせい して
くれて は いない じゃあ ないか・・・ そうだろう?」
さんぼう は しんぱい でした。
~ いく の は いい。
・・・ほんとう に かえって こられる の だろうか。
オウェングス は たまたま「【うん】 が よかった だけ」
・・なの かも しれない。
「だいじょうぶ。
ほし の いち と じげん の あんてい が
【ジャンプ】 を せいこう させる かぎ に なる のが
まちがい ない と
ぼく の けいけん そのもの が しょうめい している。
きみ の 【ジャンプ】の のうりょく は
ぼく に まさる の だから
かくじつ に いける し、かえって こられる。」
さんぼう は はなれた ムラ に くらす
かぞく を おもう と むね が しめつけられる おもい でした。
「せめて 【つま】 に あってから・・・ に
させて もらえない だろうか・・ オウェングス・・」
オウェングス は、くび を よこ に ふりました。
「すまない・・・ 【きみ の おくさん】 を
しんよう しない わけ では ない けれど。。。
うわさ が ひろがり 【この けいけく】 を
こわし かねない リスク は ぜったい に さけたい んだ。
だいじょうぶ だってば! かならず かえって こられる。」
★
さんぼう は 【ちょうろう】 を たずね ました。
さんぼう の じつ の そふ に あたる ちょうろう は
まご の かお を みる の が ひさしぶり で
おおい に よろこんで むかえて くれました。
さんぼう は すこし だけ ほほえむ と
かた を おとして ためいき を つきました。
「じいさま に ききたい こと が ある。
なぜ オウェングス を リーダー に えらんだ?」
ちょうろう は なやんで いる のが あきらかな ようす の
まご に いれたて の おちゃ を さしだし ました。
「いまさら なに を・・
もう 6ねん ちかく に なるだろう。
オウェングス も だんだん リーダー として の
やくわり が わかって きて いる はずだ。
おまえ が ささえて くれて いる から こそ、
ムラ の みな が あいつ を たてて くれる。
オウェングス はな 【かいたくしゃ の ししつ そのもの】だ。
みつめる さき が とおく ひろい。
そして もんだい の ほんしつ が なにか を
よく わかって いる。
なにが だいじ なのか。
なにが しあわせ なのか。
そのため に なに が ひつよう なのか。
けつだん する のうりょく も たけて いる。
みきわめる ちから にも だ。
としわかい けれど も とても かしこい。
あたらしい じだい の リーダー として
あいつ の ししつ は
ほか の だれ にも まさって いる。
ただ、わかい ゆえ に まわり からの しんらい を えにくい。
だから おまえ を 【さんぼう】に すえた。
おまえ は あいつ を ほんとう に
よく ささえて くれて いる。
おまえ の じんぼう と けいけん、そして けんしき が
あいつ の すすむ さき に かならず
あかり を ともして いく はずだろう。」
あつい おちゃ を すすり ながら
さんぼう は しわ の ふかい ちょうろう の てもと を
みつめ ました。
「あいつ は ・・ オウェングス は・・・
【ほし への ジャンプ】 と いう 【タブー】 を おかした。
そして こんど は おれ にも
その むぼう を 「いっしょに やろう」 と きょうよう する。
いくら リーダー であっても ・・・
ゆるされる こと とは おもわない・・・」
「・・・なんで【とんだ】のだね。 オウェングス は。」
ちょうろう は しずかに まご に たずねました。
「この ほし に あんじゅう の とち は ない・・と いう。
となり の ほし へ いじゅう を かんがえて いる。
だから、ためしに とべるか じっけんを した と。
そして こんど は したじゅんび の ため に
おれ を つれて いく つもり だ・・」
ちょうろう は その はなし を きく と
ゆかい そう に こえ を あげて わらい ました。
その あまり の わらい よう に
さんぼう は あっけ に とられ ました。
どうじ に はら が たちました。
「おい・・ じいさま・・ なにが おかしい・・!
このほし を あいつ は すてる、と いう の だよ?!
せんぞ だいだい くらして きた この ほし を!!!」
「いやなぁ・・・いかにも オウェングス が かんがえ そうな
とっぴ な こと なもの だから・・!
おもったとおり の 【とんでもなさ】 が おかしくて つい な・・」
ちょうろう は わらい すぎて
なみだ が うかんだ めもと を こすり ながら
やれやれ と いいつつ、おちゃ を ひとくち のみました。
「あいつ 。。 おれ の て には とても おえない・・・
ほんとう に いいのか? じいさま・・ このまま で・・・」
ちょうろう は ふあん と いかり を かくし きれない
まご を
なだめる ように いいました。
「かまわない。 それ で いい。
オウェングス らしい やりかた じゃあ ないか。
いままで だれも かんがえ なかった 【みらい】の かたち だ。
わたし たち しゅぞく の みらい こそ が たいせつ。
いじゅう で いのち と くらし が つなげる ならば
それで いい。
たのむ。 おまえ が オウェングス を ささえてくれ。
【タブー】の こと は わたし が ゆるそう。
おまえ も ぜひ いってこい。 そして おしえて おくれ。
となり の ほし の ようす を な。」
しかし・・、と いう まご を うなづき ながら せいする と
ちょうろう は つづけ ました。
「ほか の ムラ の さんどう を える ためなら
いずれ わたし が うごこう。
まず は その め で みてこい。
いじゅう する かち の ある ほし なのか。
その 【さんぼう】として の やくわり で。
おまえ の のうりょく ならば
となり の ほし へ いくの も かえること も たやすかろう。
・・・まだ、ほか の もの に この はなし は するな。」
★
・・・オウェングス に ぜんぷく の しんらい を
よせる ちょうろう の すがた に
さんぼう は あきらめ にも にた きぶん で いました。
とおかった あおい ほし が
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ながい ねむり の のち。
オウェングス は めざめる と。
じぶん の へや に いる こと に きが つき ました。
・・・どれくらい ねむって いたの だろう・・・
「・・ きぶん は どうだい。」
さんぼう の こえ に こたえようと
オウェングス が ベッド から おきあがる と。
「きょう まで なに を していたか、
しょうじき に はなして ほしい」
さんぼう は いつになく きびしい ひょうじょう を うかべて いました。
テーブル に つくと スープ を だされて
「まあ、たべながら で いい から・・ ゆっくり きかせて くれ。」
オウェングス は さんぼう の つくってくれた
たべなれた あじ の スープ に くち を つけました。
「おいしい・・・ あいかわらず りょうり じょうず だね・・」
★
「じぶん の した こと が
タブー と されている むぼう な こと だった のは
もちろん わかって いる。
へた を すれば 【かえって こられなかった】 のも
わかって いる よ・・
ぼく だって もう ガキ じゃあ、 ないし。」
オウェングス は こよみ を ゆびさして
【まつり】の ひ の じげん の あんてい の たかさ と
ふたつ の ほし の せっきんする じき を えらべば
【ジャンプ】 しても
となり の ほし に いくことが あんぜん に できる こと を
さんぼう に つたえ ました。
「・・・ この ほし の どこ に
ぼくら の あんじゅう の とち を かくほ するんだ?
ない んだよ。 どこにも・・・!
だから、ぼく は ためしたんだ。
そして あんぜんな ばしょで、 じゅうにん たち は
とても おんわ で ゆうこうてき で・・・
むしろ ぼくら を もとめて いるんだ。
ぐうぜん ながら、 あかい ほし に ジャンプ して しまい
そのまま くらして いる ぼくら の しゅぞく にも あえた。
むこうで かぞく を もって しあわせ に くらして いる。
あのほし は ぼくら の いじゅう の うけいれ を
まえむき に けんとう して くれる。
つぎ の 【まつり の ひ】に
きみ も いっしょ に いこう。
そして その め で たしかめて ほしい。
あんじゅう の とち は、すぐ となり に あるんだよ。」
オウェングス は おおきな あかい ひとみ を
かがやかせて さんぼう に あつく かたります。
「おまえ、じぶん が なに を いっている のか
わかって はなして いるのか?」
さんぼう は うで を くみ、
てんじょう を あおぎ ふかい ためいき を つきました。
「・・・かり に そうだと しても、だ。
いったい どれだけ の もの が
【この ほし を すてても かまわない】と
よろこん で さんせい する と おもう?
せんぞ だいだい このほし で いきて きたんだぞ。」
オウェングス は くび を ふりました。
「きみ まで そんな こと を?・・・ がっかり だな。
かんがえて みて くれ よ。
このまま あと なんぜんねん なんまんねん・・・
ぼくら は こんな いきかた を するんだ?
なんで、ぎもん に おもわない んだ?
あんしんして くらせる とち を
となり の ほし に もとめて、 なにが いけない?
この ふあんてい な ほし に、
しばられ つづけ なければ ならない?
みんな で いじゅう を しよう。
そのため に いっしょに じゅんび を しよう。
きみ の ちから を かして ほしいんだ。」
さんぼう は うん と いえない じぶん が
なさけなく おもいました。
・・・わかっている。
とち かいたく の しごと を まかされた
この ムラ で 、おれ が なんねん なやんで きた と
おもっている・・
「おれ には つま も こども も いる。
ひとりみ の おまえ と たちば が ちがう。
かぞく みんな を つれて いける ほしょう が どこ に ある?」
「ぼく は ・・・【みんな で いこう】って いって いるんだ。
そのため の じゅんび を しよう と はなして いるんだ。
あの ほし の とうちしゃ とも こうしょう しよう。
いどう しゅだん も 、くらす いえも そのご の せいかつ も
なにも かも ・・・きちん と じゅんび しよう。
できるよ。ぜったい に。」
「ふたり で なんて むりだ。
さんどうしゃ が いなければ・・・」
オウェングス は いかり を おさえつつ。
「だから、まず・・ きみ に みて ほしい。
つぎの 【まつり の ひ】に、しさつ に いく。
・・・【リーダー】として きみ に めいれい する。
きみ を しさつ の どうこうしゃ に にんめい する。」
「・・・なんだと!? ばか な こと を いうな。
・・・きゃっか する。 はなし に ならん。」
「【めいれい】する、と いって いるんだ。
きょひけん は きみ には ない。 したがって もらう。」
さんぼう は オウェングス の むなぐら を つかみ
「・・・ふざけるな。
おまえ を おとうと の ように おもえば こそ、
こうして はなし を きき、 しんみ に いけん して いる。
ちょうし に のるな!
・・・いきいそぐな、と いって いる んだ。」
「きみ こそ・・ ぼくが 【なにものか】を わかって いて
その たいど なのか?
て を あげる つもりかよ?
・・・めいれい には したがってもらう。きょひけん は ない。」
さんぼう は オウェングス を いす に たたきつけるように
りょうて を はなし、 かた で おおきく いきを しました。
「さいてい、だな。おまえ。・・・
【リーダー】と いわれて いるうちに
ひと として 【くさっちまった】んだな・・ 」
オウェングス は たちあがって
さんぼう の かた を たたき ました。
「たしかに ぼく は すこし【くさっちまった】かも・・・な。
でも、きみ には どうしても わかって ほしい。
ぼく の はなし が 【ゆめものがたり】 では ないと、・・ね」
「しかたが ねぇか・・・
【くされリーダー】の さんぼう を やってんのも
うん の つき、ってもん だな」
つぎ の 【まつり】 は さんかげつ のち・・・
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オウェングス は めざめる と。
じぶん の へや に いる こと に きが つき ました。
・・・どれくらい ねむって いたの だろう・・・
「・・ きぶん は どうだい。」
さんぼう の こえ に こたえようと
オウェングス が ベッド から おきあがる と。
「きょう まで なに を していたか、
しょうじき に はなして ほしい」
さんぼう は いつになく きびしい ひょうじょう を うかべて いました。
テーブル に つくと スープ を だされて
「まあ、たべながら で いい から・・ ゆっくり きかせて くれ。」
オウェングス は さんぼう の つくってくれた
たべなれた あじ の スープ に くち を つけました。
「おいしい・・・ あいかわらず りょうり じょうず だね・・」
★
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タブー と されている むぼう な こと だった のは
もちろん わかって いる。
へた を すれば 【かえって こられなかった】 のも
わかって いる よ・・
ぼく だって もう ガキ じゃあ、 ないし。」
オウェングス は こよみ を ゆびさして
【まつり】の ひ の じげん の あんてい の たかさ と
ふたつ の ほし の せっきんする じき を えらべば
【ジャンプ】 しても
となり の ほし に いくことが あんぜん に できる こと を
さんぼう に つたえ ました。
「・・・ この ほし の どこ に
ぼくら の あんじゅう の とち を かくほ するんだ?
ない んだよ。 どこにも・・・!
だから、ぼく は ためしたんだ。
そして あんぜんな ばしょで、 じゅうにん たち は
とても おんわ で ゆうこうてき で・・・
むしろ ぼくら を もとめて いるんだ。
ぐうぜん ながら、 あかい ほし に ジャンプ して しまい
そのまま くらして いる ぼくら の しゅぞく にも あえた。
むこうで かぞく を もって しあわせ に くらして いる。
あのほし は ぼくら の いじゅう の うけいれ を
まえむき に けんとう して くれる。
つぎ の 【まつり の ひ】に
きみ も いっしょ に いこう。
そして その め で たしかめて ほしい。
あんじゅう の とち は、すぐ となり に あるんだよ。」
オウェングス は おおきな あかい ひとみ を
かがやかせて さんぼう に あつく かたります。
「おまえ、じぶん が なに を いっている のか
わかって はなして いるのか?」
さんぼう は うで を くみ、
てんじょう を あおぎ ふかい ためいき を つきました。
「・・・かり に そうだと しても、だ。
いったい どれだけ の もの が
【この ほし を すてても かまわない】と
よろこん で さんせい する と おもう?
せんぞ だいだい このほし で いきて きたんだぞ。」
オウェングス は くび を ふりました。
「きみ まで そんな こと を?・・・ がっかり だな。
かんがえて みて くれ よ。
このまま あと なんぜんねん なんまんねん・・・
ぼくら は こんな いきかた を するんだ?
なんで、ぎもん に おもわない んだ?
あんしんして くらせる とち を
となり の ほし に もとめて、 なにが いけない?
この ふあんてい な ほし に、
しばられ つづけ なければ ならない?
みんな で いじゅう を しよう。
そのため に いっしょに じゅんび を しよう。
きみ の ちから を かして ほしいんだ。」
さんぼう は うん と いえない じぶん が
なさけなく おもいました。
・・・わかっている。
とち かいたく の しごと を まかされた
この ムラ で 、おれ が なんねん なやんで きた と
おもっている・・
「おれ には つま も こども も いる。
ひとりみ の おまえ と たちば が ちがう。
かぞく みんな を つれて いける ほしょう が どこ に ある?」
「ぼく は ・・・【みんな で いこう】って いって いるんだ。
そのため の じゅんび を しよう と はなして いるんだ。
あの ほし の とうちしゃ とも こうしょう しよう。
いどう しゅだん も 、くらす いえも そのご の せいかつ も
なにも かも ・・・きちん と じゅんび しよう。
できるよ。ぜったい に。」
「ふたり で なんて むりだ。
さんどうしゃ が いなければ・・・」
オウェングス は いかり を おさえつつ。
「だから、まず・・ きみ に みて ほしい。
つぎの 【まつり の ひ】に、しさつ に いく。
・・・【リーダー】として きみ に めいれい する。
きみ を しさつ の どうこうしゃ に にんめい する。」
「・・・なんだと!? ばか な こと を いうな。
・・・きゃっか する。 はなし に ならん。」
「【めいれい】する、と いって いるんだ。
きょひけん は きみ には ない。 したがって もらう。」
さんぼう は オウェングス の むなぐら を つかみ
「・・・ふざけるな。
おまえ を おとうと の ように おもえば こそ、
こうして はなし を きき、 しんみ に いけん して いる。
ちょうし に のるな!
・・・いきいそぐな、と いって いる んだ。」
「きみ こそ・・ ぼくが 【なにものか】を わかって いて
その たいど なのか?
て を あげる つもりかよ?
・・・めいれい には したがってもらう。きょひけん は ない。」
さんぼう は オウェングス を いす に たたきつけるように
りょうて を はなし、 かた で おおきく いきを しました。
「さいてい、だな。おまえ。・・・
【リーダー】と いわれて いるうちに
ひと として 【くさっちまった】んだな・・ 」
オウェングス は たちあがって
さんぼう の かた を たたき ました。
「たしかに ぼく は すこし【くさっちまった】かも・・・な。
でも、きみ には どうしても わかって ほしい。
ぼく の はなし が 【ゆめものがたり】 では ないと、・・ね」
「しかたが ねぇか・・・
【くされリーダー】の さんぼう を やってんのも
うん の つき、ってもん だな」
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となり の あおい ほし で
【みこ】 の サタラン と いう
あい する ひと を えた オウェングス。
うしろ がみ を ひかれる おもい で
じぶん の ほし へ と ふたたび の 「ジャンプ」 を
こころ みる あさ が やって きました。
ふたつ の ほし は
まだ ひかくてき ちかい いち に あります。
やって きてから よっかめ です。
これ いじょう の たいざい は
「かえる チャンス が とおのく だけ」 だと
わかって います。
「つぎ に くる とき は だいたい、
みつき のち あたり だと おもう。
ほし どうし が もっとも ちかづく ひ に・・・
また、その へん に
ぼく は【ころがって いる】だろうから・・・」
サタラン は うなづいて。
~ その ひ は あれち を くまなく
オウェングス を さがします・・・
「うん。 たのむね・・ 」
この じてん で
うちゅうせん、という いどう しゅだん を
むしろ、ひつよう と かんがえる こと の ない ・・・
ふたつ の ほし の、しゃかい と ぶんめい、でした。
ひととき の わかれ の まえ に。
くちづけ を かわす と。
オゥングス は からだ を ひぶっしつか して
【じぶん の ムラ】 を いしき し
いっき に 「ジャンプ」しました。
しゅんじ に きえて しまう オウェングス の すがた。
みおくる サタラン には
て を ふる ま も ありません でした。
もどかしげ に おおきく うかぶ
そら の あかい ほし を みあげ ました。
★ ★ ★
「・・・おい・・ 、しっかり しろよ・・!
どうしたんだよ オウェングスっ!!!」
だれか が じぶん の なまえ を
よんで いる のが きこえ ました。
からだ を はげしく ゆすられ、
ねむけ が ちょっと さめて。
め を すこし あけて みると。
そら が みえて。
ムラ の なかま が のぞき こんで いました。
・・・・ いきてる ・・・
「おまえ、いったい、どこに いって いたんだよ・・・!
【まつり】 の あさ から
でて いった きり、 いなくなってよぉ。。。
かと、おもえば・・・
こんな まちなか に ねころんで いやがって!!!」
「・・やった!・・・ ぶじ に かえって こられた・・・」
オウェングス は また たまらない ねむけ に
おそわれ ながら、 ぶじだった こと に
むね を なでおろす きもち でした。
「はあ?! なに を いって いる んだよ、オウェングス?
どこ を ほっつき まわって いた!
【リーダー】だろ、おまえ。
【だいじ な にんむ】 が あるだろ!!!!」
~ なかま が おこる のも むり は ない な。
なにしろ、おんしんふつう で みっか も
るす に していた わけ だから。
「・・しごと、を ね ・・・して いたんだ・・ いちおう。
あたらしい とち を みつけた。
さいこう の 【しんてんち】 だぜ?!・・
おまけ に 【かわいい こ】も みつけた よ。」
オウェングス は ねむけ に ひっし に
ていこう を しながら、 なかま に いい ました。
「けど ごめん・・ いま は、ねむい・・
たのむ。 いえ に ・・・
つれて いって くれる かな・・・」
そのまま みち の まんなか で だいのじ に なって
どろ の よう に ねむる オウェングス は
まったく うごき ません。
なかま は
おおきく ためいき を つくと。
「・・・てめぇ~ が なあ・・・
【リーダー】で なきゃあ、ここ に すてて おき たい ところ だ・・・
んっとに、 めんどくせえぇー!!」
すうにん の ムラ の わかもの たち に かつがれて
じたく の ベッド に ねかされ ました。
★
「・・・いったい、
どこ に いって いたんだろ? 【こいつ】 は・・・」
ちょうろう の おい で
【かいたく チーム】の さんぼう も
オウェングス が もどった と ききつけ
かれ の いえ を たずねました。
「・・・いちおう、【しごと】 は して いた らしい ですよ・・・
ほんにん いわく、ですけど。」
まち なか で オウェングス の せわ を した
なかま の ひとり が こたえ ました。
「・・・みっか も おんしんふつう で、か!?
いったい そんな ばしょ って・・
どこ だって いう んだ・・・」
さんぼう は おとうと の ような
オウェングス の こと が あまり に しんぱい で
ここ すうじつ、 ねむれ ない ほど でした。
「・・・【しんてんち】、って いってた・・・。
それに、【かわいい こ】 も みつけた、とかって・・
その あと は あの とおり、なんで。
おきる まで、 まつ しか なさそう ですよ ねぇ・・・」
さんぼう は
あんしん しきって ねむる オウェングス の
かお を みつめて かんがえ ました。
これほど に ねむり を
ひつよう と する 「しょうもう の ぐあい」って ・・・
だいいち、つうしん できない ばしょ なんて・・・
おれたち の のうりょく から かんがえて
【この わくせい の どこ にも ない】・・・
~ まさか・・・?! この バカ・・・
「ジャンプ」を した のか? 【あの ほし】に・・・!?
でも・・それしか、ありえない・・・
さんぼう は うすら さむい きもち に なり ました。
そっと、オウェングス の かみ を なでる と。
わかもの たち に 「あと は だいじょうぶ だから」 と
それぞれ の いえ や
【にんむ】 に もどる よう に いい ました。
★
「よく、いきて かえったなぁ。・・・オウェングス・・・」
ひとはらん ある だろう こと は まちがい なく。。。
「おまえ・・・
おれ が かばい きれない こと を、
するんじゃ ねぇ って のに・・ ったく。。」
そら を みあげ ました。
あおい ほし が すこし とおく へ いどう した のが
みて も わかる ほど に なって います。
「へぇ・・・ 【かわいい こ】 が、ねえ・・・
【あそこ】 にも、いる とは ねえ・・・」
さんぼう は しずか に まど を しめる と。
ふたたび、 オウェングス を のぞき こみ ました。
「この ほし、じゃあ 【あいて】 が
みつかん なかった のか・・ おまえ・・・。」
オウェングス は ねがえり を うちました。
さんぼう が
かるく その はなさき を ひとさしゆび で つつく と
オウェングス は かお を ゆがめて 、
て で はな を こすり。。
いびき を かき はじめ ました。
「・・・いい き な もんだ、なぁ。・・」
★
ゆめ の なか で・・・。
オウェングス は サタラン の
あたたかく やわらかな むね に
かお を うずめて いました。
・・・この まま ずっと 、いっしょ・・・
まどろみ の なか で
しあわせ を あじわい ながら。
★ ★ ★
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【みこ】 の サタラン と いう
あい する ひと を えた オウェングス。
うしろ がみ を ひかれる おもい で
じぶん の ほし へ と ふたたび の 「ジャンプ」 を
こころ みる あさ が やって きました。
ふたつ の ほし は
まだ ひかくてき ちかい いち に あります。
やって きてから よっかめ です。
これ いじょう の たいざい は
「かえる チャンス が とおのく だけ」 だと
わかって います。
「つぎ に くる とき は だいたい、
みつき のち あたり だと おもう。
ほし どうし が もっとも ちかづく ひ に・・・
また、その へん に
ぼく は【ころがって いる】だろうから・・・」
サタラン は うなづいて。
~ その ひ は あれち を くまなく
オウェングス を さがします・・・
「うん。 たのむね・・ 」
この じてん で
うちゅうせん、という いどう しゅだん を
むしろ、ひつよう と かんがえる こと の ない ・・・
ふたつ の ほし の、しゃかい と ぶんめい、でした。
ひととき の わかれ の まえ に。
くちづけ を かわす と。
オゥングス は からだ を ひぶっしつか して
【じぶん の ムラ】 を いしき し
いっき に 「ジャンプ」しました。
しゅんじ に きえて しまう オウェングス の すがた。
みおくる サタラン には
て を ふる ま も ありません でした。
もどかしげ に おおきく うかぶ
そら の あかい ほし を みあげ ました。
★ ★ ★
「・・・おい・・ 、しっかり しろよ・・!
どうしたんだよ オウェングスっ!!!」
だれか が じぶん の なまえ を
よんで いる のが きこえ ました。
からだ を はげしく ゆすられ、
ねむけ が ちょっと さめて。
め を すこし あけて みると。
そら が みえて。
ムラ の なかま が のぞき こんで いました。
・・・・ いきてる ・・・
「おまえ、いったい、どこに いって いたんだよ・・・!
【まつり】 の あさ から
でて いった きり、 いなくなってよぉ。。。
かと、おもえば・・・
こんな まちなか に ねころんで いやがって!!!」
「・・やった!・・・ ぶじ に かえって こられた・・・」
オウェングス は また たまらない ねむけ に
おそわれ ながら、 ぶじだった こと に
むね を なでおろす きもち でした。
「はあ?! なに を いって いる んだよ、オウェングス?
どこ を ほっつき まわって いた!
【リーダー】だろ、おまえ。
【だいじ な にんむ】 が あるだろ!!!!」
~ なかま が おこる のも むり は ない な。
なにしろ、おんしんふつう で みっか も
るす に していた わけ だから。
「・・しごと、を ね ・・・して いたんだ・・ いちおう。
あたらしい とち を みつけた。
さいこう の 【しんてんち】 だぜ?!・・
おまけ に 【かわいい こ】も みつけた よ。」
オウェングス は ねむけ に ひっし に
ていこう を しながら、 なかま に いい ました。
「けど ごめん・・ いま は、ねむい・・
たのむ。 いえ に ・・・
つれて いって くれる かな・・・」
そのまま みち の まんなか で だいのじ に なって
どろ の よう に ねむる オウェングス は
まったく うごき ません。
なかま は
おおきく ためいき を つくと。
「・・・てめぇ~ が なあ・・・
【リーダー】で なきゃあ、ここ に すてて おき たい ところ だ・・・
んっとに、 めんどくせえぇー!!」
すうにん の ムラ の わかもの たち に かつがれて
じたく の ベッド に ねかされ ました。
★
「・・・いったい、
どこ に いって いたんだろ? 【こいつ】 は・・・」
ちょうろう の おい で
【かいたく チーム】の さんぼう も
オウェングス が もどった と ききつけ
かれ の いえ を たずねました。
「・・・いちおう、【しごと】 は して いた らしい ですよ・・・
ほんにん いわく、ですけど。」
まち なか で オウェングス の せわ を した
なかま の ひとり が こたえ ました。
「・・・みっか も おんしんふつう で、か!?
いったい そんな ばしょ って・・
どこ だって いう んだ・・・」
さんぼう は おとうと の ような
オウェングス の こと が あまり に しんぱい で
ここ すうじつ、 ねむれ ない ほど でした。
「・・・【しんてんち】、って いってた・・・。
それに、【かわいい こ】 も みつけた、とかって・・
その あと は あの とおり、なんで。
おきる まで、 まつ しか なさそう ですよ ねぇ・・・」
さんぼう は
あんしん しきって ねむる オウェングス の
かお を みつめて かんがえ ました。
これほど に ねむり を
ひつよう と する 「しょうもう の ぐあい」って ・・・
だいいち、つうしん できない ばしょ なんて・・・
おれたち の のうりょく から かんがえて
【この わくせい の どこ にも ない】・・・
~ まさか・・・?! この バカ・・・
「ジャンプ」を した のか? 【あの ほし】に・・・!?
でも・・それしか、ありえない・・・
さんぼう は うすら さむい きもち に なり ました。
そっと、オウェングス の かみ を なでる と。
わかもの たち に 「あと は だいじょうぶ だから」 と
それぞれ の いえ や
【にんむ】 に もどる よう に いい ました。
★
「よく、いきて かえったなぁ。・・・オウェングス・・・」
ひとはらん ある だろう こと は まちがい なく。。。
「おまえ・・・
おれ が かばい きれない こと を、
するんじゃ ねぇ って のに・・ ったく。。」
そら を みあげ ました。
あおい ほし が すこし とおく へ いどう した のが
みて も わかる ほど に なって います。
「へぇ・・・ 【かわいい こ】 が、ねえ・・・
【あそこ】 にも、いる とは ねえ・・・」
さんぼう は しずか に まど を しめる と。
ふたたび、 オウェングス を のぞき こみ ました。
「この ほし、じゃあ 【あいて】 が
みつかん なかった のか・・ おまえ・・・。」
オウェングス は ねがえり を うちました。
さんぼう が
かるく その はなさき を ひとさしゆび で つつく と
オウェングス は かお を ゆがめて 、
て で はな を こすり。。
いびき を かき はじめ ました。
「・・・いい き な もんだ、なぁ。・・」
★
ゆめ の なか で・・・。
オウェングス は サタラン の
あたたかく やわらかな むね に
かお を うずめて いました。
・・・この まま ずっと 、いっしょ・・・
まどろみ の なか で
しあわせ を あじわい ながら。
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うすぐらい つきあかり の さしこむ
しんだい の なか で。
うとうと と しはじめて いた オウェングス。
その ねむり を さまたげる おと・・・
★
ちいさな ノック の おと が して。
しんぐ すがた の ひとかげ が
きゃくま に しずか に はいって きました。
ねころがった まま オウェングス が
やみ の なか に め を こらす と。
ひとかげ は ちかよって きて
オウェングス の くちもと に そっと ゆび を ふれました。
~ おねがい。 ・・・なに も いわない で。
「・・サタランっ?! よふけ に ・・なにごと!?」
なに も いう な と いわれ た もの の、
なに ごと か と、 とっさ に しつもん を しました。
かのじょ は きて いる しんぐ を
おと も なく ぬぐ と
するり と オウェングス の しんだい に
すべり こむよう に はいって きました。
そして かのじょ は ふるえる ゆびさき で
オウェングス の しんぐ を ほどき ました。
「・・ちょ・・? なに・・?? えっ!?」
とまどう オウェングス は ひたすら あせり
どぎまぎ しまくり ます。
「いまから・・ 【しんさつ】か?
【けんさ】なら もう、なんど か した だろっ!?
・・って、なんで きみ、・・ふく を ぬぐ んだ よ!?
・・・なに、 する わけ・・??」
~ おねがい。
わたし を あいして ください。
オウェングス、 あなた を あいして います。
わたし を けいべつ しない で・・
きらい に ならないで。。。
ぴったり よせられた サタラン の
ふんわり と した やわらかさ。
あつい くらい の からだ は
ちいさく ふるえて います。
かれ の りょうあし の あいだ に
かのじょ の すべすべ とした
すこし つめたく やわらかな あし が
さしいれ られると こし が よせられ ふれあい ます。
かのじょ の かみ の あまい かおり に。
・・・めまい を かんじる きぶん です。
しんぞう が はりさけ そう な くらい
こどう が はげしく なる ほど に。
オウェングス は りせい を うしない ました。
かれ の いままで しらなかった かんじょう と
よくぼう に すべて を しはい される までに、
じかん は あまり かかり ません でした。
ただ ただ、ここち よく。
そして、どこか せつなく。
からだ が とけて しまい そう な ほど の
ぜんしん を つきぬけて いく かんかく に
どうして いい の か わからず
ひたすら もだえ ました。
~ その かんじ を 、じっくり あじわって。。
うけ いれて、その まま。。
サタラン に やさしく
あいして もらう たび に。
あっとうされる くらい の、
いままで まったく しらなかった かんかく・・・
ふれられた ばしょ から
きもち の よさ が ほとばしり ます。
すべて が のみ こまれて しまい そう でした。
からだ を つつむ かいかん の とおく に。
むね が せつない かんじ が ついて まわる。。。
これ は、・・・ なんだろう・・・
たまらず に もだえる と こえ が つい・・・
しぜん と こぼれて しまいます。
ウェングス は じぶん の あげた こえ に
とても 。。。はずかしく なり。
いっそう むね が せつなく なり ました。
でも この かいかん を
とぎれ させない で ほしく て。
くりかえし、あい の こうい を
むしん に もとめ つづけ ました。
いき が とても くるしく。
なんども おおきく あえぎ。
なに も かんがえられ なく なって いました。
じぶん の うで の なか には
こわれて しまい そう な ほど に きゃしゃ な
サタラン の しなやか な からだ が
おおきく むね を はずませて いて。
まど から そそぐ つきあかり を うけて
あお じろく うかび あがり ます。
オウェングス も せい いっぱい やさしく
あい を こめる たび に。
サタラン の はだ が
ほんのり あかみ を まして
はずかしそう に みもだえ し つつ
こえ を ちいさく あげて。
あまい といき に むね が なみうち ます。
オウェングス は ふるい たつ ような
きもち に いっそう かりたて られ ました。
~ もっと もっと 「あげる」。。
~ なんて きれい なんだろう。 サタラン。
オウェングス は
むちゅう で だき よせ て
その はだ を あじわう ように
なんども くちづけ ました。
~ あなた が すき です ・・ オウェングス・・・。
サタラン は はじらい ながら つたえて きました。
とても とても いとおしく て。
むね が あつく なり ました。
いつ の ま にか
オウェングス は なみだ を ながして いる
じぶん に き が つき、・・・それ に おどろき ました。
~ いつまで も このまま で いたい。
サタラン の せつなさ が より そって きます。
~ ぼく も サタラン が たまらなく すき だよ。
・・・たぶん、【あいしてる】・・・
きつく だきしめ て くちづけ ながら。
「ありがとう。サタラン・・・ あいしてる。 」
そう ささやき ました。
オウェングス は はじめて じょせい を しり ました。
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しんだい の なか で。
うとうと と しはじめて いた オウェングス。
その ねむり を さまたげる おと・・・
★
ちいさな ノック の おと が して。
しんぐ すがた の ひとかげ が
きゃくま に しずか に はいって きました。
ねころがった まま オウェングス が
やみ の なか に め を こらす と。
ひとかげ は ちかよって きて
オウェングス の くちもと に そっと ゆび を ふれました。
~ おねがい。 ・・・なに も いわない で。
「・・サタランっ?! よふけ に ・・なにごと!?」
なに も いう な と いわれ た もの の、
なに ごと か と、 とっさ に しつもん を しました。
かのじょ は きて いる しんぐ を
おと も なく ぬぐ と
するり と オウェングス の しんだい に
すべり こむよう に はいって きました。
そして かのじょ は ふるえる ゆびさき で
オウェングス の しんぐ を ほどき ました。
「・・ちょ・・? なに・・?? えっ!?」
とまどう オウェングス は ひたすら あせり
どぎまぎ しまくり ます。
「いまから・・ 【しんさつ】か?
【けんさ】なら もう、なんど か した だろっ!?
・・って、なんで きみ、・・ふく を ぬぐ んだ よ!?
・・・なに、 する わけ・・??」
~ おねがい。
わたし を あいして ください。
オウェングス、 あなた を あいして います。
わたし を けいべつ しない で・・
きらい に ならないで。。。
ぴったり よせられた サタラン の
ふんわり と した やわらかさ。
あつい くらい の からだ は
ちいさく ふるえて います。
かれ の りょうあし の あいだ に
かのじょ の すべすべ とした
すこし つめたく やわらかな あし が
さしいれ られると こし が よせられ ふれあい ます。
かのじょ の かみ の あまい かおり に。
・・・めまい を かんじる きぶん です。
しんぞう が はりさけ そう な くらい
こどう が はげしく なる ほど に。
オウェングス は りせい を うしない ました。
かれ の いままで しらなかった かんじょう と
よくぼう に すべて を しはい される までに、
じかん は あまり かかり ません でした。
ただ ただ、ここち よく。
そして、どこか せつなく。
からだ が とけて しまい そう な ほど の
ぜんしん を つきぬけて いく かんかく に
どうして いい の か わからず
ひたすら もだえ ました。
~ その かんじ を 、じっくり あじわって。。
うけ いれて、その まま。。
サタラン に やさしく
あいして もらう たび に。
あっとうされる くらい の、
いままで まったく しらなかった かんかく・・・
ふれられた ばしょ から
きもち の よさ が ほとばしり ます。
すべて が のみ こまれて しまい そう でした。
からだ を つつむ かいかん の とおく に。
むね が せつない かんじ が ついて まわる。。。
これ は、・・・ なんだろう・・・
たまらず に もだえる と こえ が つい・・・
しぜん と こぼれて しまいます。
ウェングス は じぶん の あげた こえ に
とても 。。。はずかしく なり。
いっそう むね が せつなく なり ました。
でも この かいかん を
とぎれ させない で ほしく て。
くりかえし、あい の こうい を
むしん に もとめ つづけ ました。
いき が とても くるしく。
なんども おおきく あえぎ。
なに も かんがえられ なく なって いました。
じぶん の うで の なか には
こわれて しまい そう な ほど に きゃしゃ な
サタラン の しなやか な からだ が
おおきく むね を はずませて いて。
まど から そそぐ つきあかり を うけて
あお じろく うかび あがり ます。
オウェングス も せい いっぱい やさしく
あい を こめる たび に。
サタラン の はだ が
ほんのり あかみ を まして
はずかしそう に みもだえ し つつ
こえ を ちいさく あげて。
あまい といき に むね が なみうち ます。
オウェングス は ふるい たつ ような
きもち に いっそう かりたて られ ました。
~ もっと もっと 「あげる」。。
~ なんて きれい なんだろう。 サタラン。
オウェングス は
むちゅう で だき よせ て
その はだ を あじわう ように
なんども くちづけ ました。
~ あなた が すき です ・・ オウェングス・・・。
サタラン は はじらい ながら つたえて きました。
とても とても いとおしく て。
むね が あつく なり ました。
いつ の ま にか
オウェングス は なみだ を ながして いる
じぶん に き が つき、・・・それ に おどろき ました。
~ いつまで も このまま で いたい。
サタラン の せつなさ が より そって きます。
~ ぼく も サタラン が たまらなく すき だよ。
・・・たぶん、【あいしてる】・・・
きつく だきしめ て くちづけ ながら。
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そう ささやき ました。
オウェングス は はじめて じょせい を しり ました。
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けっきょく オウェングス は
この ほし に まる みっか に わたる
たいざい を して いました。
【みこ】 の サタラン に あんない され
この クニ の しゅよう な
とし や しせつ を めぐり、
じゅうよう な ポジション に ある ひとびと と
めんかい する きかい に めぐまれ ました。
サタラン は とても わかい ながら
「かなり の くらい の たかい」
【みこ】なのだ、と いう こと も わかり ました。
★
オウェングス が じぶんの ほし へ もどる ぜんじつ。
サタラン の いえ に まねかれ ました。
ひとり ぐらし の かのじょ の いえ は
じゅうぶん すぎる ほど に
りっぱ で ひろい もの でした。
いくつ も へや が あり、
にっちゅう かのじょ が いない あいだ に
みならい の 【みこ】 である じじょ の なんにん が
かじ や そうじ を すませて おいて くれる と いい ます。
ながい ろうか を あるき ながら
サタラン は つたえて きました。
~ じじょ たち は
こんばん、 じたく へ かえし ました。
オウェングス を よくしつ の まえ に
あんない する と。
~ ゆっくり あせ を ながして、
つかれ を とって ください ね。
と すすめて くれました。
ゆげ の おく には
たっぷり の ゆ が はられた ふろ・・・
オウェングス の ほし では
なかなか できない ぜいたく です。
~ すばらしく ゆたか な ほし なんだ なあ・・
そう ひたすら かんどう して いました。
~ こじん の いえ で、
この ふろ とは、・・ねぇ・・・
★
ふろ から あがって リビング へ もどると。
なれた ようす で りょうり を する サタラン が いました。
てづくり の しょくじ を ふたり で かこんで、
いくら きいても きょうみ ぶかく おもしろい
この ほし の くらし に はなし が はずみ ました。
~ かならず また、 きて ください。オウェングス。
サタラン は そう つたえて きました。
おいしい しょくじ に まんぞく しながら
「もちろん・・・ いじゅう の けいかく の せいこう に
きみ にも きょうりょく を
この さき も ぜひ おねがい するよ。
りょうり、とても おいしかった。 ほんとう に ありがとう。」
オウェングス は
「また、あす かえる まえ に ごあいさつ に うかがい ます ね」
いままで たいざい させて もらって いた
【しんでん の しゅくしゃ】 へ もどる、と せき を たち ました。
サタラン は あきらか に
さみしそう な ひょうじょう を うかべる と
たちあがった オウェングス の うで を そっと とり。
~ きゃくま は たくさん あります から・・。
どうぞ、すき な へや に とまって いって ください。
うつむき ながら
ためらい がち な しねん が おくられて きました。
オウェングス は それ が どういう いみ なのか を
りかい できる ほど の、けいけん も なく、
まだまだ、かれ は おとな ・・・では ありません でした。
「どう したん です か? ・・・サタラン?」
あたま ひとつぶん こがら な サタラン の
うつむく かお を くび を かしげ のぞみ こむ オウェングス。
みえた の は
しろい ほほ を つたう なみだ。
はり が ささった ような いたみ が
かれ の むね に するどく はしり ました。
あおい ひとみ が オウェングス を みつめます。
うるんだ ひとみ は ほし の よう で・・・。
じょせい を はじめて 「うつくしい」 と かんじ ました。
はかなげな よこがお に ときめき を おぼえ ました。
~ とまって いって ください・・・
かのじょ は なんど も そう つたえて きます。
「・・・わかったよ。 かえらない から。
おねがい だから、 なかない で。 サタラン?」
さめざめ と なみだ する サタラン を なだめ。
すこし おちついた かのじょ に
きゃくま に あんない されると、
オウェングス は しんぐ に きがえて
しんだい に よこ に なりました。
たかい まど から つきあかり が さしこみます。
そこ に ふるさと の あかい ほし が うかんで います。
「さすが に しんぱい してる だろう な・・・ みんな・・・」
きえた じぶん を さがして いる で あろう
ムラの さわぎ を おもいながら・・・
「・・・ こっぴどく しかられる だろうな・・・」
おおきく のび を しながら あくび。
あす は、「ジャンプ」も できる はずだ。
くること が できた ならば。
「ぜったい、かえる ことだって できる。」
そんな こと を かんがえ て いる うちに。
まぶた が おもく なって きました
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この ほし に まる みっか に わたる
たいざい を して いました。
【みこ】 の サタラン に あんない され
この クニ の しゅよう な
とし や しせつ を めぐり、
じゅうよう な ポジション に ある ひとびと と
めんかい する きかい に めぐまれ ました。
サタラン は とても わかい ながら
「かなり の くらい の たかい」
【みこ】なのだ、と いう こと も わかり ました。
★
オウェングス が じぶんの ほし へ もどる ぜんじつ。
サタラン の いえ に まねかれ ました。
ひとり ぐらし の かのじょ の いえ は
じゅうぶん すぎる ほど に
りっぱ で ひろい もの でした。
いくつ も へや が あり、
にっちゅう かのじょ が いない あいだ に
みならい の 【みこ】 である じじょ の なんにん が
かじ や そうじ を すませて おいて くれる と いい ます。
ながい ろうか を あるき ながら
サタラン は つたえて きました。
~ じじょ たち は
こんばん、 じたく へ かえし ました。
オウェングス を よくしつ の まえ に
あんない する と。
~ ゆっくり あせ を ながして、
つかれ を とって ください ね。
と すすめて くれました。
ゆげ の おく には
たっぷり の ゆ が はられた ふろ・・・
オウェングス の ほし では
なかなか できない ぜいたく です。
~ すばらしく ゆたか な ほし なんだ なあ・・
そう ひたすら かんどう して いました。
~ こじん の いえ で、
この ふろ とは、・・ねぇ・・・
★
ふろ から あがって リビング へ もどると。
なれた ようす で りょうり を する サタラン が いました。
てづくり の しょくじ を ふたり で かこんで、
いくら きいても きょうみ ぶかく おもしろい
この ほし の くらし に はなし が はずみ ました。
~ かならず また、 きて ください。オウェングス。
サタラン は そう つたえて きました。
おいしい しょくじ に まんぞく しながら
「もちろん・・・ いじゅう の けいかく の せいこう に
きみ にも きょうりょく を
この さき も ぜひ おねがい するよ。
りょうり、とても おいしかった。 ほんとう に ありがとう。」
オウェングス は
「また、あす かえる まえ に ごあいさつ に うかがい ます ね」
いままで たいざい させて もらって いた
【しんでん の しゅくしゃ】 へ もどる、と せき を たち ました。
サタラン は あきらか に
さみしそう な ひょうじょう を うかべる と
たちあがった オウェングス の うで を そっと とり。
~ きゃくま は たくさん あります から・・。
どうぞ、すき な へや に とまって いって ください。
うつむき ながら
ためらい がち な しねん が おくられて きました。
オウェングス は それ が どういう いみ なのか を
りかい できる ほど の、けいけん も なく、
まだまだ、かれ は おとな ・・・では ありません でした。
「どう したん です か? ・・・サタラン?」
あたま ひとつぶん こがら な サタラン の
うつむく かお を くび を かしげ のぞみ こむ オウェングス。
みえた の は
しろい ほほ を つたう なみだ。
はり が ささった ような いたみ が
かれ の むね に するどく はしり ました。
あおい ひとみ が オウェングス を みつめます。
うるんだ ひとみ は ほし の よう で・・・。
じょせい を はじめて 「うつくしい」 と かんじ ました。
はかなげな よこがお に ときめき を おぼえ ました。
~ とまって いって ください・・・
かのじょ は なんど も そう つたえて きます。
「・・・わかったよ。 かえらない から。
おねがい だから、 なかない で。 サタラン?」
さめざめ と なみだ する サタラン を なだめ。
すこし おちついた かのじょ に
きゃくま に あんない されると、
オウェングス は しんぐ に きがえて
しんだい に よこ に なりました。
たかい まど から つきあかり が さしこみます。
そこ に ふるさと の あかい ほし が うかんで います。
「さすが に しんぱい してる だろう な・・・ みんな・・・」
きえた じぶん を さがして いる で あろう
ムラの さわぎ を おもいながら・・・
「・・・ こっぴどく しかられる だろうな・・・」
おおきく のび を しながら あくび。
あす は、「ジャンプ」も できる はずだ。
くること が できた ならば。
「ぜったい、かえる ことだって できる。」
そんな こと を かんがえ て いる うちに。
まぶた が おもく なって きました
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サタラン が つれて きた どうきょう の いみん・・・
それは オェングス の ひとまわり うえ の
おとな の だんせい でした。
「・・・ひさしぶり に どうきょう の もの に あえた!」
かれは なみだ を うかべて
しょたいめん ながら なつかしげ に オウェングス を
だきしめました。
「・・・こんな に まだ、
しょうねん って いえる ほど わかい の に・・・
きみ は 【リーダー】 なのか!?・・・
すごい じゃあ ないか」
ネックレス を みつめる と
かるく えしゃく を する、だんせい。
オウェングス に けいい を はらって くれました。
「ぼく は ・・・
【よそ の ほし へ の ジャンプ と いう タブー】
を みず から おかし ました。
でも、 いきて ここ に くること が できて・・・
こちら の 【サタラン】 に たすけて いただき ました。
ただ の むてっぽう です・・・
いまごろ、みんな どれほど しんぱい を してるか・・」
オウェングス は にがわらい を うかべ ました。
「あなた は どうして ここへ?」
だんせい は とうじ
けんちく を やくわり と した ムラ に くらし
いえ を たてる ざいりょう を もとめて
もくざい を きりだし て いた とき に。
じげん が ふあんてい に なり
とっさ に にげよう と ひぶっしつか して
「ジャンプ」 を したら・・・
ここ へ きて しまった、 と いう の でした。
「かえり の 【ジャンプ】 を した ところ で
ぶじ に もどれる じしん が なくてね・・・
そうこう して くらす なか で
いま の つま に であって、けっこん した。
ことば は まだ うまく はなせ ない けれど
かのじょ が しねん を よみとって くれる から
コミュニケーション に こまる こと は まず ないよ。
いちばん おどろいた のは・・・
こども の つくりかた の ちがい、 だね。
・・・きみ は クニ に おくさん は いるの かい?」
オウェングス は かた を すくめて
つま も こども も いない、 と こたえ ました。
「そうか、クニ では にくたい を ひつよう と しない
こども の つくりかた を する・・・、
それ は しって いる よね?」
オウェングス は うなずき ます。
「ここ では 【にくたい】 が そのとき に ひつよう なんだ。
にくたい の ひぶっしつか が できない んだ。
この わくせい の ひとびと は、 ・・・ね。
かわり に
おたがい の にくたい を、
その さいぶ に いたる まで
こころ から いとおしみ あう んだよ。
しあわせ で こうふく に みちた
やすらぎ に つつまれる かんどう を おぼえる よ。
そして つま の からだ の なか に
めばえる いのち の しんぴ・・・
にくたい の すばらしさ を まなんだ。。。
・・・きみ にも その チャンス が あると いい ね。
けいけん する と いい。 かちかん が かわる。」
~ ぼく は それ には あまり きょうみ は ない・・・
オウェングス は そう いい かけ て。
「・・・そうですか。」 と えがお を つくりました。
だんせい の はなし に よれば
ほぼ、ぶんか てき な めん で の
さ は ない の だが、
かぞく の たんい で いえ を もって
くらす と いう こと が 、
さいだい の ちがい だろう と いう こと。
そして、 こども は にねん も すれば
すっかり こころ も からだ も おとな に なり
ひとりだち して いく と いう。
「じゅんけつ の この ほし の こども たち より
かくだん に はやく そだつ うえ に とても じょうぶ」
だんせい は それ が ほこらしい と かたり ました。
★
「もしも、ぼくたち しゅぞく が こちら に いじゅう したら。。。
こまる もんだい は とくべつ みあたら ない、
と いえる の でしょう か?」
オウェングス は もんだい の かく に ふれて みました。
「たとえば、 この わくせい の 【ふうどびょう】の
しんぱい、は 。。。 ぼくら にも あります か・・?」
だんせい は しずか に うなづき ながら・・・
「なぜか、それ には 【かからない】んだ・・・
ある しゅ の 、【こうたい】 が
われわれ の しゅぞく に は ある らしい。
くわしい こと は この、【みこ】さん に
たずねれる と いいだろう。。。
この ほし の うけいれ に もんだい は ない と おもう。
とても、ゆうこうてき だし、
ぼくら の 【しゅぞく そのもの】 を もとめて くれて いる。
むしろ、もんだい は 【ちがう ところ に ある】・・・
きみ も そう、かんじて いる の だろう・・ ちがう かい?」
「おっしゃる とおり ですね。
もんだい は 【ぼくら】の がわ に ある。。。」
オウェングス は だんせい と かたく あくしゅ を かわして
「あなた に あえて よかった」と おれい を のべ ました。
「きみ は どうする? ここ に のこる の かい?」
だんせい は たずねます。
「いずれ は、そう したい・・・ です。
ぼく は いちど クニ に かえり ます・・・
そして 【みんな】を せっとく して
ここ へ つれて きます。 ・・・きっと。」
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それは オェングス の ひとまわり うえ の
おとな の だんせい でした。
「・・・ひさしぶり に どうきょう の もの に あえた!」
かれは なみだ を うかべて
しょたいめん ながら なつかしげ に オウェングス を
だきしめました。
「・・・こんな に まだ、
しょうねん って いえる ほど わかい の に・・・
きみ は 【リーダー】 なのか!?・・・
すごい じゃあ ないか」
ネックレス を みつめる と
かるく えしゃく を する、だんせい。
オウェングス に けいい を はらって くれました。
「ぼく は ・・・
【よそ の ほし へ の ジャンプ と いう タブー】
を みず から おかし ました。
でも、 いきて ここ に くること が できて・・・
こちら の 【サタラン】 に たすけて いただき ました。
ただ の むてっぽう です・・・
いまごろ、みんな どれほど しんぱい を してるか・・」
オウェングス は にがわらい を うかべ ました。
「あなた は どうして ここへ?」
だんせい は とうじ
けんちく を やくわり と した ムラ に くらし
いえ を たてる ざいりょう を もとめて
もくざい を きりだし て いた とき に。
じげん が ふあんてい に なり
とっさ に にげよう と ひぶっしつか して
「ジャンプ」 を したら・・・
ここ へ きて しまった、 と いう の でした。
「かえり の 【ジャンプ】 を した ところ で
ぶじ に もどれる じしん が なくてね・・・
そうこう して くらす なか で
いま の つま に であって、けっこん した。
ことば は まだ うまく はなせ ない けれど
かのじょ が しねん を よみとって くれる から
コミュニケーション に こまる こと は まず ないよ。
いちばん おどろいた のは・・・
こども の つくりかた の ちがい、 だね。
・・・きみ は クニ に おくさん は いるの かい?」
オウェングス は かた を すくめて
つま も こども も いない、 と こたえ ました。
「そうか、クニ では にくたい を ひつよう と しない
こども の つくりかた を する・・・、
それ は しって いる よね?」
オウェングス は うなずき ます。
「ここ では 【にくたい】 が そのとき に ひつよう なんだ。
にくたい の ひぶっしつか が できない んだ。
この わくせい の ひとびと は、 ・・・ね。
かわり に
おたがい の にくたい を、
その さいぶ に いたる まで
こころ から いとおしみ あう んだよ。
しあわせ で こうふく に みちた
やすらぎ に つつまれる かんどう を おぼえる よ。
そして つま の からだ の なか に
めばえる いのち の しんぴ・・・
にくたい の すばらしさ を まなんだ。。。
・・・きみ にも その チャンス が あると いい ね。
けいけん する と いい。 かちかん が かわる。」
~ ぼく は それ には あまり きょうみ は ない・・・
オウェングス は そう いい かけ て。
「・・・そうですか。」 と えがお を つくりました。
だんせい の はなし に よれば
ほぼ、ぶんか てき な めん で の
さ は ない の だが、
かぞく の たんい で いえ を もって
くらす と いう こと が 、
さいだい の ちがい だろう と いう こと。
そして、 こども は にねん も すれば
すっかり こころ も からだ も おとな に なり
ひとりだち して いく と いう。
「じゅんけつ の この ほし の こども たち より
かくだん に はやく そだつ うえ に とても じょうぶ」
だんせい は それ が ほこらしい と かたり ました。
★
「もしも、ぼくたち しゅぞく が こちら に いじゅう したら。。。
こまる もんだい は とくべつ みあたら ない、
と いえる の でしょう か?」
オウェングス は もんだい の かく に ふれて みました。
「たとえば、 この わくせい の 【ふうどびょう】の
しんぱい、は 。。。 ぼくら にも あります か・・?」
だんせい は しずか に うなづき ながら・・・
「なぜか、それ には 【かからない】んだ・・・
ある しゅ の 、【こうたい】 が
われわれ の しゅぞく に は ある らしい。
くわしい こと は この、【みこ】さん に
たずねれる と いいだろう。。。
この ほし の うけいれ に もんだい は ない と おもう。
とても、ゆうこうてき だし、
ぼくら の 【しゅぞく そのもの】 を もとめて くれて いる。
むしろ、もんだい は 【ちがう ところ に ある】・・・
きみ も そう、かんじて いる の だろう・・ ちがう かい?」
「おっしゃる とおり ですね。
もんだい は 【ぼくら】の がわ に ある。。。」
オウェングス は だんせい と かたく あくしゅ を かわして
「あなた に あえて よかった」と おれい を のべ ました。
「きみ は どうする? ここ に のこる の かい?」
だんせい は たずねます。
「いずれ は、そう したい・・・ です。
ぼく は いちど クニ に かえり ます・・・
そして 【みんな】を せっとく して
ここ へ つれて きます。 ・・・きっと。」
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き が つくと。
オウェングス は ねむって いました。
いちど に たくさん の じょうほう を
ちょくせつ のうない に おくり こまれた ため
しょり を しきれず いしき を なくした よう でした。
め を あける と。
さきほど の 「おんな」 が
わき に こし を おろし オウェングス を みつめて いました。
「・・・ また ねてたか ・・・」
「おんな」の ひとみ を みつめると
あおい こと に きづき ました。
ちかい となり の ほし だと いうのに
ずいぶん ひと の すがた も
その のうりょく も ちがう ものだ と じっかん しました。
~ だいじょうぶ ですか? ぐあい は いかが?
「さっき つたわって きた 【あれら】の こと が
きみたち の ねがい・・ なんだね?」
「おんな」 が ほほえんで うなずく と
しろい かみのけ が ほほ に ながれ かかります。
「そういえば、あなた の なまえ を・・ きいて いなかった。」
~ わたし は 【みこ】の サタラン ・・です。
「・・さた・・? ・・え??」
~ サタラン ・・です。
「サタラ、だね。」
「おんな」は、くすりと わらって、
もう いちど イメージ を つたえて くれました。
~ いえ、サタラン ・・です。
「・・・ごめん・・・ サタラン、ね。
ぼく は オウェングス。
ひとびと の くらす とち の かいたく を している。
あらためて、よろしく。」
~ オウェングス、こちら こそ よろしく。
ことなる ほし の【みこ】、 サタラン。
その イキゾチック な ほほえみ を みあげ ながら
オウェングス は ふくざつ な おもい に かられて いました。
★
サタラン が かたった のは
オウェングス が あこがれ つづけた
【あおい わくせい】 の きびしい げんじつ でした。
* * *
この わくせい には ふるく から ふうどびょう が あり
それ に たいする めんえき が
じゅうにん たち には ありました。
いっぽう で その めんえき が あるため に
じゅみょう が みじかい もの が おおい の でした。
めんえき が かじょう に はたらいて
ひとびと の からだ を むしばむ ために・・・。
いりょう を つかさどる 【しんかん】と【みこ】たち は
けんきゅう を かさね、
めんえき の ぼうそう を おさえる くすり も
すで に かいはつ して います。
しかし、げんりょう じたい が とても こうか で
とうぜん できた くすり そのもの も たかく なる ため に
いちぶ の ゆうふく な ものたち しか て に できません。
* * *
オウェングス が 「あかい わくせい」 から の
はじめて の らいほうしゃ では ないこと も
おそわり ました。
かつて、 ぐうぜん も ふくめて
なんにんか の 「あかい わくせい」 が こちら へ やって きて
そのまま ここ に くらした ぜんれい が ある こと。
そして この ほし の ひと と むすばれて
こども が うまれた れい が いくつか ある こと。
その こども たち は
ふうどびょう の めんえき を もたない にも かかわらず、
それ を わずらう こと が ありません。
しかも とても じょうぶ で ながいき を している。。。
* * *
サタラン は さら に つづけ ます・・・
あなたがた が いじゅう さき の とち を
もとめる ならば ぜひ この わくせい へ いらして ください。
【わたしたち】 は よろこんで うけいれ を いたします。
そのため の たいせい を ととのえ ます。
あなたがた の わくせい が 「じげんてき」に
あんてい しない のは
おそらく 「わたしたち の あおい ほし」 が
あまり に ちかい ため なのです。
いんりょく と じゅうりょく の アンバランス が
ふあんてい な じょうきょう を
さら に じょちょう して いる じったい を
わたしたち は りかい して います。
みなさん の いじゅう が かんりょう したら
【あかい ほし】 を あなたがた の 【ちから】 で
とおい じげん へと おくって ください。
それが おそらく
あなたがた の のぞみ で ある、
あんてい した とち に くらす と いう こと
それ を かなえる
いちばん ちかい もの と なる でしょう。
あなた が にくたい を ぶっしつか の じょうたい でも
しそん を のこす きのう を そなえ て いる こと は
さきほど しらべ させて いただき ました。
からだ の こうぞう として わたしたち と
おおきな さ は みられ ない し
いでんし の レベル で 「じんしゅ の ちがい」ていど と
かくにん が できました。
かって な こと を して 、
たいへん しつれい しました。
どうか、おゆるし ください。
もうしわけ ありません でした。
★ ★ ★
オウェングス は かんがえ させて ほしい と いい。
「ここに くらす 【あかい ほし】 から の いみん」に
ぜひ あいたい と つたえ ました。
サタラン は 「つれてくる」 と やくそく し
すぐに もどります と いい。
オウェングス を とめている
【しんでん】の しゅくしゃ の いっしつ を
あと に しました。
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オウェングス は ねむって いました。
いちど に たくさん の じょうほう を
ちょくせつ のうない に おくり こまれた ため
しょり を しきれず いしき を なくした よう でした。
め を あける と。
さきほど の 「おんな」 が
わき に こし を おろし オウェングス を みつめて いました。
「・・・ また ねてたか ・・・」
「おんな」の ひとみ を みつめると
あおい こと に きづき ました。
ちかい となり の ほし だと いうのに
ずいぶん ひと の すがた も
その のうりょく も ちがう ものだ と じっかん しました。
~ だいじょうぶ ですか? ぐあい は いかが?
「さっき つたわって きた 【あれら】の こと が
きみたち の ねがい・・ なんだね?」
「おんな」 が ほほえんで うなずく と
しろい かみのけ が ほほ に ながれ かかります。
「そういえば、あなた の なまえ を・・ きいて いなかった。」
~ わたし は 【みこ】の サタラン ・・です。
「・・さた・・? ・・え??」
~ サタラン ・・です。
「サタラ、だね。」
「おんな」は、くすりと わらって、
もう いちど イメージ を つたえて くれました。
~ いえ、サタラン ・・です。
「・・・ごめん・・・ サタラン、ね。
ぼく は オウェングス。
ひとびと の くらす とち の かいたく を している。
あらためて、よろしく。」
~ オウェングス、こちら こそ よろしく。
ことなる ほし の【みこ】、 サタラン。
その イキゾチック な ほほえみ を みあげ ながら
オウェングス は ふくざつ な おもい に かられて いました。
★
サタラン が かたった のは
オウェングス が あこがれ つづけた
【あおい わくせい】 の きびしい げんじつ でした。
* * *
この わくせい には ふるく から ふうどびょう が あり
それ に たいする めんえき が
じゅうにん たち には ありました。
いっぽう で その めんえき が あるため に
じゅみょう が みじかい もの が おおい の でした。
めんえき が かじょう に はたらいて
ひとびと の からだ を むしばむ ために・・・。
いりょう を つかさどる 【しんかん】と【みこ】たち は
けんきゅう を かさね、
めんえき の ぼうそう を おさえる くすり も
すで に かいはつ して います。
しかし、げんりょう じたい が とても こうか で
とうぜん できた くすり そのもの も たかく なる ため に
いちぶ の ゆうふく な ものたち しか て に できません。
* * *
オウェングス が 「あかい わくせい」 から の
はじめて の らいほうしゃ では ないこと も
おそわり ました。
かつて、 ぐうぜん も ふくめて
なんにんか の 「あかい わくせい」 が こちら へ やって きて
そのまま ここ に くらした ぜんれい が ある こと。
そして この ほし の ひと と むすばれて
こども が うまれた れい が いくつか ある こと。
その こども たち は
ふうどびょう の めんえき を もたない にも かかわらず、
それ を わずらう こと が ありません。
しかも とても じょうぶ で ながいき を している。。。
* * *
サタラン は さら に つづけ ます・・・
あなたがた が いじゅう さき の とち を
もとめる ならば ぜひ この わくせい へ いらして ください。
【わたしたち】 は よろこんで うけいれ を いたします。
そのため の たいせい を ととのえ ます。
あなたがた の わくせい が 「じげんてき」に
あんてい しない のは
おそらく 「わたしたち の あおい ほし」 が
あまり に ちかい ため なのです。
いんりょく と じゅうりょく の アンバランス が
ふあんてい な じょうきょう を
さら に じょちょう して いる じったい を
わたしたち は りかい して います。
みなさん の いじゅう が かんりょう したら
【あかい ほし】 を あなたがた の 【ちから】 で
とおい じげん へと おくって ください。
それが おそらく
あなたがた の のぞみ で ある、
あんてい した とち に くらす と いう こと
それ を かなえる
いちばん ちかい もの と なる でしょう。
あなた が にくたい を ぶっしつか の じょうたい でも
しそん を のこす きのう を そなえ て いる こと は
さきほど しらべ させて いただき ました。
からだ の こうぞう として わたしたち と
おおきな さ は みられ ない し
いでんし の レベル で 「じんしゅ の ちがい」ていど と
かくにん が できました。
かって な こと を して 、
たいへん しつれい しました。
どうか、おゆるし ください。
もうしわけ ありません でした。
★ ★ ★
オウェングス は かんがえ させて ほしい と いい。
「ここに くらす 【あかい ほし】 から の いみん」に
ぜひ あいたい と つたえ ました。
サタラン は 「つれてくる」 と やくそく し
すぐに もどります と いい。
オウェングス を とめている
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オウェングス は たしか に いきて いました。
★
「まつり」の ひ。
ひとけ の ない むらはずれ から
となり の わくせい へ 「ジャンプ」 を こころみ ました。
にくたい を しゅんかんてき に ひっぶしつ に して
「あの ほし へ」 と つよく ねがい ました。
・・・おぼえて いる の は そこ まで でした・・・
★
きが つくと。
かたく あつい じめん に ころがって いました。
ただ、 ただ、 ひたすた ねむく て。
おき あがる こと も できない ほど に ねむく。
あかるい ひざし が ねころぶ オウェングス に
ようしゃ なく ふり そそぐ なか。
そこ に ころがって ねむり こんで いました。
「ぼくは・・・いきてる・・・」
~ それなら、なんでも いいや・・
ここ が どこ だろう と・・・
ねむり の りょういき へ オウェングス は
ひき こまれて いき ました。
★
つぎ に きがついた のは
かお の あたり が なにか の かげ で おおわれて
くらく すずしく なった から でした。
まだ、 きょうれつ な ねむけ に あらがえ ず
おきあがる こと が できません。
オウェングス は かるく ねがえり を うち ました。
すると。
じぶん の からだ を なにか が
もち あげる ようす を おぼえ ました。
~ ねむい んだ、すごく・・ ねかせて おいて くれ・・・
★
とても あたたかい やわらかな もの の なか に
よこたわって いる じぶん を かんじて いました。
ゆっくり め を あける オウェングス。
しろい ふわふわ した もの に
からだ が くるまれて いる の が わかりました。
おきあがろう と うで を のばす と。
ふく を きて いません でした。
「・・・・!?・・・・」
ぎょっ と して からだ を おこすと
くるまれて いた もの を はねのけ ました。
そこ は みなれ ない へや でした。
いしづくり の かべ には ところ どころ に
ぬの が はられて いるらしく
みたこと の ない ほどに ていねい な しつらえ でした。
オウェングス の しっている 「けんぞうぶつ」 には
ない つくり が ほどこされ て います。
~ ここ・・ どこだ?
ほんと に 「ジャンプ」 できたん だろう か・・ もしかして。
はっ として、むなもの に て を あて。
ネックレス を さがしました。
「・・・えっ!!! ・・・ないっ!?」
あせり と ふあん に かられて
へや の なか を あるき まわり ました。
「ネックレス どころ か!
ふく も? くつ も! ・・・ない の かっ!?」
じぶん の からだ と せっしょく して いる ぶったい は
ひぶっしつ の じょうたい に できる のうりょく を
オウェングス の しゅぞく は もって います。
そして その じょうたい の まま いどう を して、
ぶっしつか を すれば
それら も ふくげん させる こと が できます。
あきらか に 「なにもの か」が
ふく を ぬがせて、 ここ に ねかせた・・・ と いう こと。
★
まるはだか に されて いる ショック に くわえて
えたい の しれない ほど の
きょうふ が おそって きました。
ちかい ほし だから と いって。
じぶんたち と にた せいめい が いきている なんて
ほしょう は ない・・・
「これ は・・・ かなり、まずく ない か・・?」
いったい これから どうなる のか・・
かんがえる だけ で ふあん に みぶるい しました。
「・・・いや? いますぐ、にげれば いい だけだ・・・」
オウェングス は ふたたび にくたい を ひぶっしつか
させよう と こころみ ました・・・
~ あれ?・・ うそだろ・・?
まったく できません。
オウェングス は ここ に たどりつく まで に
ちから を つかい はたして いました。
「ジャンプ」 では そうとう な たいりょく と せいしんりょく
その どちら も しょうひ されます。
しばらく むり な ことは・・
じぶん の からだ が いちばん わかって います。
「・・・ くそっ・・・ どう なるんだ・・・・」
へや を うろうろ した ところ で
なにか かわる わけ でも ない ので。
オウェングス は もう いちど ふわふわ の しろい もの に
くるまって よこ に なり ました。
よこ に なると、なぜか また ねむく なり ました。
ふあん なのに、 こわい のに・・・
いま は どうしても ねむけ には かて ない の でした。
★
ねむって いる オウェングス ・・・
におい が はな に とどき ました。
おいしそう な・・・におい。。
ねむい め を あけて からだ を おこすと
へや の すみ に テーブル が おかれて
その うえ に しょくじ らしき もの が
あたたか そう に ゆげ を あげて いるの が みえます。
そして、 テーブル の わき の
いす の うえ に きて いた ふく が たたんで ありました。
わき に は ブーツ も おかれて います。
オウェングス は はね あがる よう に とび おきて
テーブル に かけよる と。
ネックレス と イヤリング が
しょくじ の わき に おかれて いました。
しゅうい に ひと の けはい は なく。
いそいで ふく を きて、ブーツ を はきました。
どうやら、きれい に あらって あります。
ふく から さわやかな かおり が します。
ネックレス と イヤリング も み に つけ ました。
よこめ で ふあんげ に しょくじ を ながめ。
「・・・ くえる のか・・? これ・・」
おいしそう な におい は する もの の
みた こと の ない りょうり です。
さら を もち あげて なんど も ながめ。
におい を あらためて たしかめ。
ゆび で つつき ・・・ なめて みました。
・・・・・!・・・・・
「なんだ、これ・・・ すごく うまいっ!!!」
スープ の ような えきたい に ちかい りょうり を
さら に くち を つけて ながしこみ ました。
「・・・へん な 【しょくあたり】
しなきゃ いい けどな・・・」
ものすごく おいしかった だけ に、
ふくざつ な きもち です。
くうふく に まかせて のみ こんだ こと を
オウェングス は すこし こうかい しました。
★
~どの くらい じかん が たった の だろう・・・
そろそろ、いちにち すぎる の では ないか?
さいわい 【しょくあたり】 の しんぱい は あり ません。
ふく を きた まま
しろい ふわふわ した もの に もぐりこみ。
め を あけた まま・・・
ひぶっしつか できる まで
からだ が かいふく する の を
まつ しか ない こと を さとり ました。
そう して また ウトウト していた とき。
かぎ の かかった ドア が
ちいさな おと を たてて ひらきました。
オウェングス は とっさ に ねたふり を つづけ
うすめ で ようす を うかがって みました。
しんぞう が はりさけそう でした。
め に うつった のは 「おんな」らしき すがた でした。
まっしろ な かみのけ の
しろい ふく を まとった ひと が
かお を のぞかせ ました。
テーブル の しょくじ が なくなって いる こと を
かくにん すると。。
「おんな」は すそ の ながい ふく を ひきずり
さらさら と おと を たて ながら
ねころんで いる オウェングス に ちかづく と
み を かがめて かれ の ようす を うかがい ました。
オウェングス は みうごき せず ねた ふり を つづけ。
いき を する のも やっと な ほど きんちょう しました。
ひたい に あたたか な かんかく。
さわられて いる・・・・
すると ことば では なく
イメージ が つたわって きました。
~ だいぶ らく に なった みたい ね ~
「おんな」の あんしん した きもち。
~ぼく を かいほう して くれた のか・・・
オウェングス も ほっと して そう かんがえ ました。
すると。
「おんな」は おどろいた ように て を はなし
とびのき ました。
オウェングス も おどろき
とびおき ました。。
~ あなた は 【だれ】? どこ から きた?
「おんな」 が おびえた かんじょう を こめて
オウェングス の のうない に
ちょくせつ メッセージ を おくって きました。
「ぼく は 【オウェングス】。
ここは どこ?・・・
もし、ぼくの いきさき が まちがって いなければ・・・
【ここ から みえる となり の わくせい】 から きた。」
「おんな」は ことば を きくの ではなく、
オウェングス の 「しこう」を りかい する ようでした。
「きみたち は ことば を つかわない んだね・・・?」
オウェングス は
もの めずらしげ に 「おんな」 を ながめ ました。
~ つかいます。 でも、 たぶん、つたわらない。
おんな は そう メッセージ を つたえて
くち を ひらき なにか を かたりました。
それ は まったく きいた こと の ない ことば でした。
「・・・なるほど。 たしかに・・・
ひとまず、おれい を もうし あげ ます・・・
うまい しょくじ と
ふく を きれい に して くれて、ありがとう。」
「おんな」は はじめて ほほえみ ました。
~ いいえ。 こまって いる ひと を たすける の は あたりまえ。
その やさしい ほほえみ は
オウェングス を あんしん させ ました。
「しばらく ぼく は じりき で じぶん の すむ わくせい に
かえれそう に ない から・・・
たいりょく が もどる まで の あいだ、で いい ので。
おせわ に なれ ません か・・?」
もちろん かまわない と おんな は こたえました。
~ でも、おねがい が あります。
あなた の こと、という より・・・
あなたがた の こと を せいぶつがくてき に
しらべ させて ほしい・・・
「きみ は 【いしゃ】?」
~ いえ。 【みこ】です。
この クニ では いがく は 【しんかん】、【みこ】の
しごと の いちぶ なのです。。。
「・・・へえ? そうなんだ・・」
ずいぶん ちがう もの だな・・ と オウェングス は おもい ながら。
どきり として ふく の むなもと を にぎり ました。
「・・・まさか、ふく を ぜんぶ ぬがせたのって・・
【そのため?!】 きみ が した・・・って いうか する わけ?」
~ ほんとかよ・・
この「おんな」に みぐるみ はがされた ってこと?
むしょう に はずかしく、
むしょう に なさけない きぶん に なりました。
~ しつれい ながら・・。 でも いしき が なかった から・・
「そうだけど・・・!! ほんと か よぉ・・・ 」
オウェングス は うなだれ ました。
「で? きみたち は なに を しらべたい わけ?」
した を むいた まま オウェングス は たずねました。
~ あなたがた の せいめいりょく が ほしい の です。
オウェングス には いっしゅん 「おんな」が
なに を いって いる のか が わかり ません でした。
「おんな」 は おもむろ に て を のばす と
オウェングス の ひたい に あて ました。
~ いまから おねがい したい こと の すべて を つたえ ます。
のうない に いっき に ながれ こむ じょうほう と
そして ねがい が オウェングス を のみこん で いき ました。
★ ★ ★
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★
「まつり」の ひ。
ひとけ の ない むらはずれ から
となり の わくせい へ 「ジャンプ」 を こころみ ました。
にくたい を しゅんかんてき に ひっぶしつ に して
「あの ほし へ」 と つよく ねがい ました。
・・・おぼえて いる の は そこ まで でした・・・
★
きが つくと。
かたく あつい じめん に ころがって いました。
ただ、 ただ、 ひたすた ねむく て。
おき あがる こと も できない ほど に ねむく。
あかるい ひざし が ねころぶ オウェングス に
ようしゃ なく ふり そそぐ なか。
そこ に ころがって ねむり こんで いました。
「ぼくは・・・いきてる・・・」
~ それなら、なんでも いいや・・
ここ が どこ だろう と・・・
ねむり の りょういき へ オウェングス は
ひき こまれて いき ました。
★
つぎ に きがついた のは
かお の あたり が なにか の かげ で おおわれて
くらく すずしく なった から でした。
まだ、 きょうれつ な ねむけ に あらがえ ず
おきあがる こと が できません。
オウェングス は かるく ねがえり を うち ました。
すると。
じぶん の からだ を なにか が
もち あげる ようす を おぼえ ました。
~ ねむい んだ、すごく・・ ねかせて おいて くれ・・・
★
とても あたたかい やわらかな もの の なか に
よこたわって いる じぶん を かんじて いました。
ゆっくり め を あける オウェングス。
しろい ふわふわ した もの に
からだ が くるまれて いる の が わかりました。
おきあがろう と うで を のばす と。
ふく を きて いません でした。
「・・・・!?・・・・」
ぎょっ と して からだ を おこすと
くるまれて いた もの を はねのけ ました。
そこ は みなれ ない へや でした。
いしづくり の かべ には ところ どころ に
ぬの が はられて いるらしく
みたこと の ない ほどに ていねい な しつらえ でした。
オウェングス の しっている 「けんぞうぶつ」 には
ない つくり が ほどこされ て います。
~ ここ・・ どこだ?
ほんと に 「ジャンプ」 できたん だろう か・・ もしかして。
はっ として、むなもの に て を あて。
ネックレス を さがしました。
「・・・えっ!!! ・・・ないっ!?」
あせり と ふあん に かられて
へや の なか を あるき まわり ました。
「ネックレス どころ か!
ふく も? くつ も! ・・・ない の かっ!?」
じぶん の からだ と せっしょく して いる ぶったい は
ひぶっしつ の じょうたい に できる のうりょく を
オウェングス の しゅぞく は もって います。
そして その じょうたい の まま いどう を して、
ぶっしつか を すれば
それら も ふくげん させる こと が できます。
あきらか に 「なにもの か」が
ふく を ぬがせて、 ここ に ねかせた・・・ と いう こと。
★
まるはだか に されて いる ショック に くわえて
えたい の しれない ほど の
きょうふ が おそって きました。
ちかい ほし だから と いって。
じぶんたち と にた せいめい が いきている なんて
ほしょう は ない・・・
「これ は・・・ かなり、まずく ない か・・?」
いったい これから どうなる のか・・
かんがえる だけ で ふあん に みぶるい しました。
「・・・いや? いますぐ、にげれば いい だけだ・・・」
オウェングス は ふたたび にくたい を ひぶっしつか
させよう と こころみ ました・・・
~ あれ?・・ うそだろ・・?
まったく できません。
オウェングス は ここ に たどりつく まで に
ちから を つかい はたして いました。
「ジャンプ」 では そうとう な たいりょく と せいしんりょく
その どちら も しょうひ されます。
しばらく むり な ことは・・
じぶん の からだ が いちばん わかって います。
「・・・ くそっ・・・ どう なるんだ・・・・」
へや を うろうろ した ところ で
なにか かわる わけ でも ない ので。
オウェングス は もう いちど ふわふわ の しろい もの に
くるまって よこ に なり ました。
よこ に なると、なぜか また ねむく なり ました。
ふあん なのに、 こわい のに・・・
いま は どうしても ねむけ には かて ない の でした。
★
ねむって いる オウェングス ・・・
におい が はな に とどき ました。
おいしそう な・・・におい。。
ねむい め を あけて からだ を おこすと
へや の すみ に テーブル が おかれて
その うえ に しょくじ らしき もの が
あたたか そう に ゆげ を あげて いるの が みえます。
そして、 テーブル の わき の
いす の うえ に きて いた ふく が たたんで ありました。
わき に は ブーツ も おかれて います。
オウェングス は はね あがる よう に とび おきて
テーブル に かけよる と。
ネックレス と イヤリング が
しょくじ の わき に おかれて いました。
しゅうい に ひと の けはい は なく。
いそいで ふく を きて、ブーツ を はきました。
どうやら、きれい に あらって あります。
ふく から さわやかな かおり が します。
ネックレス と イヤリング も み に つけ ました。
よこめ で ふあんげ に しょくじ を ながめ。
「・・・ くえる のか・・? これ・・」
おいしそう な におい は する もの の
みた こと の ない りょうり です。
さら を もち あげて なんど も ながめ。
におい を あらためて たしかめ。
ゆび で つつき ・・・ なめて みました。
・・・・・!・・・・・
「なんだ、これ・・・ すごく うまいっ!!!」
スープ の ような えきたい に ちかい りょうり を
さら に くち を つけて ながしこみ ました。
「・・・へん な 【しょくあたり】
しなきゃ いい けどな・・・」
ものすごく おいしかった だけ に、
ふくざつ な きもち です。
くうふく に まかせて のみ こんだ こと を
オウェングス は すこし こうかい しました。
★
~どの くらい じかん が たった の だろう・・・
そろそろ、いちにち すぎる の では ないか?
さいわい 【しょくあたり】 の しんぱい は あり ません。
ふく を きた まま
しろい ふわふわ した もの に もぐりこみ。
め を あけた まま・・・
ひぶっしつか できる まで
からだ が かいふく する の を
まつ しか ない こと を さとり ました。
そう して また ウトウト していた とき。
かぎ の かかった ドア が
ちいさな おと を たてて ひらきました。
オウェングス は とっさ に ねたふり を つづけ
うすめ で ようす を うかがって みました。
しんぞう が はりさけそう でした。
め に うつった のは 「おんな」らしき すがた でした。
まっしろ な かみのけ の
しろい ふく を まとった ひと が
かお を のぞかせ ました。
テーブル の しょくじ が なくなって いる こと を
かくにん すると。。
「おんな」は すそ の ながい ふく を ひきずり
さらさら と おと を たて ながら
ねころんで いる オウェングス に ちかづく と
み を かがめて かれ の ようす を うかがい ました。
オウェングス は みうごき せず ねた ふり を つづけ。
いき を する のも やっと な ほど きんちょう しました。
ひたい に あたたか な かんかく。
さわられて いる・・・・
すると ことば では なく
イメージ が つたわって きました。
~ だいぶ らく に なった みたい ね ~
「おんな」の あんしん した きもち。
~ぼく を かいほう して くれた のか・・・
オウェングス も ほっと して そう かんがえ ました。
すると。
「おんな」は おどろいた ように て を はなし
とびのき ました。
オウェングス も おどろき
とびおき ました。。
~ あなた は 【だれ】? どこ から きた?
「おんな」 が おびえた かんじょう を こめて
オウェングス の のうない に
ちょくせつ メッセージ を おくって きました。
「ぼく は 【オウェングス】。
ここは どこ?・・・
もし、ぼくの いきさき が まちがって いなければ・・・
【ここ から みえる となり の わくせい】 から きた。」
「おんな」は ことば を きくの ではなく、
オウェングス の 「しこう」を りかい する ようでした。
「きみたち は ことば を つかわない んだね・・・?」
オウェングス は
もの めずらしげ に 「おんな」 を ながめ ました。
~ つかいます。 でも、 たぶん、つたわらない。
おんな は そう メッセージ を つたえて
くち を ひらき なにか を かたりました。
それ は まったく きいた こと の ない ことば でした。
「・・・なるほど。 たしかに・・・
ひとまず、おれい を もうし あげ ます・・・
うまい しょくじ と
ふく を きれい に して くれて、ありがとう。」
「おんな」は はじめて ほほえみ ました。
~ いいえ。 こまって いる ひと を たすける の は あたりまえ。
その やさしい ほほえみ は
オウェングス を あんしん させ ました。
「しばらく ぼく は じりき で じぶん の すむ わくせい に
かえれそう に ない から・・・
たいりょく が もどる まで の あいだ、で いい ので。
おせわ に なれ ません か・・?」
もちろん かまわない と おんな は こたえました。
~ でも、おねがい が あります。
あなた の こと、という より・・・
あなたがた の こと を せいぶつがくてき に
しらべ させて ほしい・・・
「きみ は 【いしゃ】?」
~ いえ。 【みこ】です。
この クニ では いがく は 【しんかん】、【みこ】の
しごと の いちぶ なのです。。。
「・・・へえ? そうなんだ・・」
ずいぶん ちがう もの だな・・ と オウェングス は おもい ながら。
どきり として ふく の むなもと を にぎり ました。
「・・・まさか、ふく を ぜんぶ ぬがせたのって・・
【そのため?!】 きみ が した・・・って いうか する わけ?」
~ ほんとかよ・・
この「おんな」に みぐるみ はがされた ってこと?
むしょう に はずかしく、
むしょう に なさけない きぶん に なりました。
~ しつれい ながら・・。 でも いしき が なかった から・・
「そうだけど・・・!! ほんと か よぉ・・・ 」
オウェングス は うなだれ ました。
「で? きみたち は なに を しらべたい わけ?」
した を むいた まま オウェングス は たずねました。
~ あなたがた の せいめいりょく が ほしい の です。
オウェングス には いっしゅん 「おんな」が
なに を いって いる のか が わかり ません でした。
「おんな」 は おもむろ に て を のばす と
オウェングス の ひたい に あて ました。
~ いまから おねがい したい こと の すべて を つたえ ます。
のうない に いっき に ながれ こむ じょうほう と
そして ねがい が オウェングス を のみこん で いき ました。
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