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童話。 ちょっとだけ、スピリチュアル。
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さんぼう が め を さました とき

まわり に みえる もの は 

しろい ふわふわ と した もの ばかり。



「・・・ここ は・・?!」



きょうふ と ふあん で

こえ に ならない さけび を あげて

いっしょ だった はず の オウェングス を さがし ました。




「きこえてるよ。 め が さめたんだ ね・・」



からだ を つつむ しろい もの を かき わける と

オウェングス の かお が 

のぞき こんで いる のが みえました。




「・・・ここは?」




ふあん そう に しゅうい を みまわし ながら

さんぼう は からだ を おこそう と する と

オウェングス が まだ ねていた ほうが いい と

くび を よこ に ふりました。




「だいじょうぶ。

ちゃん と となり の ほし に ついたよ。



 つかれ が とれて いない だろ? 

 ほら、よこ に なって いた ほうが いい。


 ぼく も まだ ものすごく ねむい し・・・。




 ここ には 『ぼく の だいじな ひと』 が

 【みこ】 として つとめて いる。


 【サタラン】と いうんだ。 あと で しょうかい するから。」




さんぼう は どうしても ねむけ に さからえず に

しろい ふわふわ の なか に

ねむり と いっしょ に ふかく しずんで いき ました。









つぎ に めざめた とき には

からだ も あたま も すっきり と して いて

ここち よく おき あがる こと が でき ました。



オウェングス に ぴったり と よりそって いる

いせいじん が 【サタラン】だ と しょうかい され ました。



からだ は ほそく、あおじろい はだ に 

ひきずる ほど に ながい しろい かみ、 

あおい ひとみ の その じょせい は


さんぼう の め に

「いしつ な もの」としか うつり ません。




『ごあんしん なさって ください。

 わたし の こと も どうか しんよう を

 いただき たく おねがい を いたし ます』





のうない に ちょくせつ じょせい の こえ が とどき、

じぶん の かんがえ が よまれて いること に

さんぼう は おもわず たじろぎ ました。




『ごめんなさい・・ おたがい に ことば が つうじ ない ので

 こうして 【おはなし】 する より ほか に 

 てだて が ないので・・ おゆるし ください。』




こころ の そこ から わびて いる サタラン の おもい が

つたわって くる と さんぼう は ひょうじょう を 

すこし だけ やわらげ ました。



「かのじょ が しょくじ を ようい して くれて いるよ。

 たべながら この ほし の ことを きみ に

 よびちしき として はなして おきたい んだ。」



オウェングス が さんぼう に かた を かし、

たち あがらせ ながら いい ました。











「なるほど・・ だいたい りかい した。


 おまえ が このほし に いじゅう を かんがえる のも

 なんとなく だが、 わかる き が する。」



さんぼう は はじめて くち に した

めずらしい しょくじ に すっかり まんぷく に なり ながら

あらためて サタラン を みつめ ました。



「あなた が じぜん に ねまわし を して くださる

 こと に かんしゃ を します。


 ・・・しかし、わたし は じぶんじしん で たしかめた けっか で

 なければ さいしゅうてき に しんらい は よせられ ない。」




サタラン は おっしゃる とおり と うなづき ました。




『この ほし では エリアごとの 【とうちしゃ】が 

 それぞれ の コミュニティ の いけん を くみあげて、

 ぎかい で しんぎ されて、 けってい なされます。



 わたしたち 【しんかん】 と 【みこ】 は

 その けっていないよう の せいさ を おこなう

 さいしゅう はんだん の せきむ を にないます。



 かみ で ある 【てん】の みこころ に 

 かなう もの で あれば 

 コミュニティに ひろめて よし、と します。



 そうで なければ ぎかい の けっていないよう で あっても 

 はくし に する けんり が あたえられて おります。』




さんぼう は てで サタラン の ことば を さえぎりました。



「まってくれ・・ かみ で ある【てん】?とは?? 

 なん の こと です? 

 【しんこう】のこと ですか? このほし での・・?」




サタラン は やわらかく ほほえんで 

いのるよう に りょうて を むね の まえ で 

こうさ させて ゆっくり と おき ました。




『【てん】 とは 【うちゅう】です。

 うちゅう の いしき。



 この あまねく ほしぼし と そこに ある すべて を

 いつくしむ いしき が わたしたち の 【かみ】 なのです。


 わたしたち は 

 かみ として の 【てん】の こども に すぎま せん。


 こども である わたくしたち が 

 おや から の おしえ を もとめて

 まなぶ のは あたりまえ の こと です。


 より よい あす を えらぶ ため。


 せかい の しんり です。』




「ぼくら の みえない もの を

 この ほし の ひとびと は 【みつめて いる】んだよ。


 それ が ゆたかさ の ひとつ の よういん なのだろう と

 ・・そう、 ぼく は りかい して いる んだ・・・



 しょうじき な ところ、

 ぼく にも よく わからない けれど ね。」





オウェングス は かた を すくめて 

それでも サラタンの かたる もの に しんじつ を

かんじる と いい ました。




「ぼくら と この ほし の とうちしゃたち との めんだん を

 サタランたち【しんしょく】 が とりもって くれる。


 【しんかん】も 【みこ】も ぼくたち に こういてき だから

 もんだいなく うけいれ の たいせい は ととのう と おもう。




 あと は ぼくら の もんだい だろう。


 このほし の おおくの ひとびと は

 ぼくら が あかい ほし に くらして いる こと を

 なんびゃくねん も まえ から しって いる。


 それに くらべて、 ぼくら は なに も しらな かった・・・。


 せいしんてき にも せいじゅく して いる んだよ。

 この あおい ほし の ひとびと は。」




こども のように ひとみ を かがやかせている オウェングス を 

となりで うれしそう に みつめる サタランの ようす に 

ほほえましく おもい ながら も。





さんぼう は どこか ふあん なの でした。



・・・ 「こい は もうもく」、ってやつ だ ・・・



いま の オウェングス は れいせい じゃない。






さんぼう は あらためて 

【じぶん が しっかり と みきわめ なければ】 と おもい ました。













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「まつり の ひ」 の あさ は しずか に あけました。



まだ うすぐらい ムラ の はずれ で

オウェングス は さんぼう を まちました。



まつり の ため の めいいっぱい の おしゃれ を した

さんぼう が その すがた とは うらはら に

はれない ひょうじょう で やって くる のが みえました。



「おはよう。 ・・・さむい な。 けさ は・・・」


「おはよう。 きょう は ほんとう に ありがとう。」



つま に あうこと を こころまち に 

していた さんぼう の きもち を さっする に あまって

オウェングス は もうしわけない と あたま を さげました。


~ じぶん は これから 【さいあい の ひと】 に

  あい に いくのだ と いう のに・・・

  



「おくさん には・・? なにか れんらく を した の かい?」


「ああ、せんじつ てがみ を だした よ。

 ・・・【まつり】の ひ に いえ に かえれなくても 

 けっして うわき って わけ じゃあ ないっ・・てな。」



そういって くすり と わらい ながら

くろい いし で つくられた 

うつくしい さいく の ほどこされた ペンダント を

いとおしそう に にぎり しめて さんぼう は いい ました。



「おれ の かみさん が つくって くれたんだ。

 あいつ は かざりもの を つくる ムラ に いる。

 ・・・ほら、すばらしい だろ?! これ・・・


 ムラ で いちばん の 

 うできき の しょくにん、 なんだから・・・」



さんぼう は ペンダント に やさしく くちづける と

そら に うかぶ おおきな わくせい を みあげ ました。



「じゃあ、・・いくか。 あおい ほし に!」


「こころ から きみ に かんしゃ する。」


オェングス は もういちど れい を のべると、

さんぼう の かた に て を おきました。



いっき に あおい わくせい を めざして

じくうかん を 【ジャンプ】 しました。




      ★




サタラン は まちはずれ の あれち へと

まいちに の ように オウェングス の すがた を

さがし に おとずれる こと を にっか として いました。



その あさ も れいはい を おえる と 

じゅうしゃ を すうめい したがえて あれち に やって きました。




「みこさま・・・ あそこ に ひとかげ が・・・?」


じゅうしゃ の ひとり が とおく を ゆびさし ました。




その ほうこう に め を こらすと

かすか に しろい ひとかげ が みえます。

あたま の あたり が あかい いろ なのも わかり ました。




「・・・オウェングス!・・・」



むね が よろこび に たかなり ます。




サタラン は ながい ふく の すそ を つまみ あげて

いちもくさん に はしり だし ました。




「・・み、みこさまぁ・・! 

  そんな に はしる と ころびますよっ!!」




いき を きらして かけつけた サタラン は

ゆめ に まで みた いとおしい ひと の すがた に

なみだ が うかぶ の でした。



~ オウェングス!!! きて くれましたね!



ぐったり と じめん に ねころぶ しろい ふく の おとこ。

もえるような あかい かみ が しろい かお を ふちどります。



サタラン は オウェングス の じょうはんしん を だきあげ

なんども ほおずり を しました。 



~ オウェングス? だいじょうぶ? きこえますか?


サタラン は しねん で かたり かけました。


かすかに ひらいた まぶた の すきま から

くれないいろ に かがやく ほし の ような ひとみ が きらめきます。



「サタラン、あいたかった。 ただいま・・・

 ゆうじん を つれてきたよ・・ かれ の こと も たのむ。」 



オウェングス は サタラン の ぬくもり に 

こころ の そこ から あんしん しました。



・・・ほら、 ひにち を えらべば、 ジャンプ できる・・・




サタラン は おいかけて きた じゅうしゃ たち に

しじ を しました。



「はやく! かれら を しんでん の しゅくしゃ へ・・・!」




じゅうしゃ たち が ふたり の いせいじん を

かつぎ あげて みこ の あと に つづき ます。 




「みこさま?・・ 【かれら】は なにもの ですか?」




サタラン は ふりむく と ほほえんで さらり と いいました。




「わたし の おっと と なる かた と

 その おかた の たいせつ な ゆうじん・・。

 ていちょう に おもてなし を して くださいね。」




じゅうしゃたち は おどろき の ひょうじょう を うかべて 

たがい に みつめ あいました。


せおった いせいじん に たいして

きんちょう を かくせない ようす で・・・。





「しゅくしゃ で ゆっくり やすませて さしあげ ましょう。

 となり の あかい ほし から 

 じりき で とんで こられて とても おつかれ なのです。」




じゅうしゃ の ひとり が おもわず たずね かえし ます。




「【じりき で とんで きた】? 【となり の ほし】から?

 そんな ことが・・ できる の ですか?

 ・・・この かたがた は・・・」




「・・・ええ。

 わたくしたち と すがたかたち は にて いて も

 まったく ことなる 【ちから】を おもち なの です。


 かれら の そんざい が わたくしたち の みらい を 

 あかるい もの に して くださる の です。」










オウェングス と さんぼう が めざめた のは

あかい ほし への とうちゃく から まる ふつか のち でした。







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「ふたり で じゅんび を しよう」



リーダー である オウェングス の ことば に 

したがう ぎむ が ある のだ と わかって いても

 

さんぼう は 「それ は むずかしい」 と なんど も

はんたい を つづけ ました。




「【ふたり】 では たりない。

 もう すこし にんずう が ほしい。」



さんぼう の いけん に オウェングス は くび を

よこ に ふり つづけ ました。




「だめだよ。 まだ その だんかい に ない。

 いたずら に なかま たち の あいだ に 

 うわさ と ふあん が ひろがり かねない。


 
 ある ていど の 【したじ】 が できてから

 また なかま を げんせん して けいかく を

 すすめる ほう が せっとく しやすい。



 だいいち きみ だって まだ さんせい して

 くれて は いない じゃあ ないか・・・ そうだろう?」





さんぼう は しんぱい でした。





~ いく の は いい。


・・・ほんとう に かえって こられる の だろうか。


オウェングス は たまたま「【うん】 が よかった だけ」


・・なの かも しれない。







「だいじょうぶ。 

 ほし の いち と じげん の あんてい が

 【ジャンプ】 を せいこう させる かぎ に なる のが

 まちがい ない と 

 ぼく の けいけん そのもの が しょうめい している。



 きみ の 【ジャンプ】の のうりょく は 

 ぼく に まさる の だから

 かくじつ に いける し、かえって こられる。」



さんぼう は はなれた ムラ に くらす

かぞく を おもう と むね が しめつけられる おもい でした。



「せめて 【つま】 に あってから・・・ に

 させて もらえない だろうか・・ オウェングス・・」






オウェングス は、くび を よこ に ふりました。



「すまない・・・ 【きみ の おくさん】 を 

 しんよう しない わけ では ない けれど。。。


 うわさ が ひろがり 【この けいけく】 を

 こわし かねない リスク は ぜったい に さけたい んだ。


 だいじょうぶ だってば! かならず かえって こられる。」





     ★




さんぼう は 【ちょうろう】 を たずね ました。




さんぼう の じつ の そふ に あたる ちょうろう は

まご の かお を みる の が ひさしぶり で

おおい に よろこんで むかえて くれました。



さんぼう は すこし だけ ほほえむ と 

かた を おとして ためいき を つきました。



「じいさま に ききたい こと が ある。

 なぜ オウェングス を リーダー に えらんだ?」



ちょうろう は なやんで いる のが あきらかな ようす の

まご に いれたて の おちゃ を さしだし ました。





「いまさら なに を・・ 


 もう 6ねん ちかく に なるだろう。


 オウェングス も だんだん リーダー として の

 やくわり が わかって きて いる はずだ。


 おまえ が ささえて くれて いる から こそ、

 ムラ の みな が あいつ を たてて くれる。




 オウェングス はな 【かいたくしゃ の ししつ そのもの】だ。



 みつめる さき が とおく ひろい。

 そして もんだい の ほんしつ が なにか を 

 よく わかって いる。


 なにが だいじ なのか。

 なにが しあわせ なのか。

 そのため に なに が ひつよう なのか。


 けつだん する のうりょく も たけて いる。

 みきわめる ちから にも だ。



 としわかい けれど も とても かしこい。



 あたらしい じだい の リーダー として 

 あいつ の ししつ は 

 ほか の だれ にも まさって いる。



 ただ、わかい ゆえ に まわり からの しんらい を えにくい。

 だから おまえ を 【さんぼう】に すえた。


 おまえ は あいつ を ほんとう に 

 よく ささえて くれて いる。 



 おまえ の じんぼう と けいけん、そして けんしき が 

 あいつ の すすむ さき に かならず

 あかり を ともして いく はずだろう。」





あつい おちゃ を すすり ながら

さんぼう は しわ の ふかい ちょうろう の てもと を

みつめ ました。





「あいつ は ・・ オウェングス は・・・

 【ほし への ジャンプ】 と いう 【タブー】 を おかした。


 そして こんど は おれ にも 

 その むぼう を 「いっしょに やろう」 と きょうよう する。


 いくら リーダー であっても ・・・


 ゆるされる こと とは おもわない・・・」





「・・・なんで【とんだ】のだね。 オウェングス は。」



ちょうろう は しずかに まご に たずねました。




「この ほし に あんじゅう の とち は ない・・と いう。

 となり の ほし へ いじゅう を かんがえて いる。


 だから、ためしに とべるか じっけんを した と。


 そして こんど は したじゅんび の ため に

 おれ を つれて いく つもり だ・・」




ちょうろう は その はなし を きく と

ゆかい そう に こえ を あげて わらい ました。



その あまり の わらい よう に 

さんぼう は あっけ に とられ ました。



どうじ に はら が たちました。




「おい・・ じいさま・・ なにが おかしい・・!

 このほし を あいつ は すてる、と いう の だよ?!


 せんぞ だいだい くらして きた この ほし を!!!」




「いやなぁ・・・いかにも オウェングス が かんがえ そうな

 とっぴ な こと なもの だから・・!

 おもったとおり の 【とんでもなさ】 が おかしくて つい な・・」



ちょうろう は わらい すぎて 

なみだ が うかんだ めもと を こすり ながら 

やれやれ と いいつつ、おちゃ を ひとくち のみました。




「あいつ 。。 おれ の て には とても おえない・・・

 ほんとう に いいのか? じいさま・・ このまま で・・・」




ちょうろう は ふあん と いかり を かくし きれない 

まご を

なだめる ように いいました。





「かまわない。 それ で いい。


 オウェングス らしい やりかた じゃあ ないか。


 いままで  だれも かんがえ なかった 【みらい】の かたち だ。


 わたし たち しゅぞく の みらい こそ が たいせつ。



 いじゅう で いのち と くらし が つなげる ならば

 それで いい。



 たのむ。 おまえ が オウェングス を ささえてくれ。


 【タブー】の こと は わたし が ゆるそう。



 おまえ も ぜひ いってこい。 そして おしえて おくれ。

 となり の ほし の ようす を な。」




しかし・・、と いう まご を うなづき ながら せいする と 

ちょうろう は つづけ ました。




「ほか の ムラ の さんどう を える ためなら

 いずれ わたし が うごこう。


 まず は その め で みてこい。


 いじゅう する かち の ある ほし なのか。

 その 【さんぼう】として の やくわり で。



 おまえ の のうりょく ならば

 となり の ほし へ いくの も かえること も たやすかろう。


 ・・・まだ、ほか の もの に この はなし は するな。」





     ★





・・・オウェングス に ぜんぷく の しんらい を

 よせる ちょうろう の すがた に

 さんぼう は あきらめ にも にた きぶん で いました。




とおかった あおい ほし が

ひを おうごと に ちかづいて くる そら を みあげる たびに

ふあん に あし が ふるえる の でした。







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ながい ねむり の のち。



オウェングス は めざめる と。


じぶん の へや に いる こと に きが つき ました。




・・・どれくらい ねむって いたの だろう・・・





「・・ きぶん は どうだい。」


さんぼう の こえ に こたえようと 

オウェングス が ベッド から おきあがる と。





「きょう まで なに を していたか、

 しょうじき に はなして ほしい」


さんぼう は いつになく きびしい ひょうじょう を うかべて いました。



テーブル に つくと スープ を だされて

「まあ、たべながら で いい から・・ ゆっくり きかせて くれ。」




オウェングス は さんぼう の つくってくれた

たべなれた あじ の スープ に くち を つけました。



「おいしい・・・ あいかわらず りょうり じょうず だね・・」










「じぶん の した こと が

 タブー と されている むぼう な こと だった のは

 もちろん わかって いる。


 へた を すれば 【かえって こられなかった】 のも

 わかって いる よ・・ 

 ぼく だって もう ガキ じゃあ、 ないし。」




オウェングス は こよみ を ゆびさして

【まつり】の ひ  の じげん の あんてい の たかさ と


ふたつ の ほし の せっきんする じき を えらべば 

【ジャンプ】 しても

となり の ほし に いくことが あんぜん に できる こと を


さんぼう に つたえ ました。




「・・・ この ほし の どこ に

 ぼくら の あんじゅう の とち を かくほ するんだ?


 ない んだよ。 どこにも・・・!


 だから、ぼく は ためしたんだ。


 そして あんぜんな ばしょで、 じゅうにん たち は

 とても おんわ で ゆうこうてき で・・・


 むしろ ぼくら を もとめて いるんだ。



 ぐうぜん ながら、 あかい ほし に ジャンプ して しまい

 そのまま くらして いる ぼくら の しゅぞく にも あえた。


 むこうで かぞく を もって しあわせ に くらして いる。



 あのほし は ぼくら の いじゅう の うけいれ を 

 まえむき に けんとう して くれる。




 つぎ の 【まつり の ひ】に

 きみ も いっしょ に いこう。 


 そして その め で たしかめて ほしい。


 あんじゅう の とち は、すぐ となり に あるんだよ。」 





オウェングス は おおきな あかい ひとみ を

かがやかせて さんぼう に あつく かたります。




「おまえ、じぶん が なに を いっている のか

 わかって はなして いるのか?」




さんぼう は うで を くみ、

てんじょう を あおぎ ふかい ためいき を つきました。




「・・・かり に そうだと しても、だ。


 いったい どれだけ の もの が 

 【この ほし を すてても かまわない】と

 よろこん で さんせい する と おもう?


 せんぞ だいだい このほし で いきて きたんだぞ。」





オウェングス は くび を ふりました。





「きみ まで そんな こと を?・・・ がっかり だな。


 かんがえて みて くれ よ。


 このまま あと なんぜんねん なんまんねん・・・

 ぼくら は こんな いきかた を するんだ?



 なんで、ぎもん に おもわない んだ?


 
 あんしんして くらせる とち を 

 となり の ほし に もとめて、 なにが いけない?


 この ふあんてい な ほし に、

 しばられ つづけ なければ ならない?



 みんな で いじゅう を しよう。


 そのため に いっしょに じゅんび を しよう。


 きみ の ちから を かして ほしいんだ。」

 

 
さんぼう は うん と いえない じぶん が

なさけなく おもいました。



・・・わかっている。

   とち かいたく の しごと を まかされた

   この ムラ で 、おれ が なんねん なやんで きた と

   おもっている・・




「おれ には つま も こども も いる。

 ひとりみ の おまえ と たちば が ちがう。


 かぞく みんな を つれて いける ほしょう が どこ に ある?」






「ぼく は ・・・【みんな で いこう】って いって いるんだ。

 そのため の じゅんび を しよう と はなして いるんだ。



 あの ほし の とうちしゃ とも こうしょう しよう。

 いどう しゅだん も 、くらす いえも そのご の せいかつ も

 なにも かも ・・・きちん と じゅんび しよう。



 できるよ。ぜったい に。」




「ふたり で なんて むりだ。

 さんどうしゃ が いなければ・・・」




オウェングス は いかり を おさえつつ。



「だから、まず・・ きみ  に みて ほしい。

 つぎの 【まつり の ひ】に、しさつ に いく。



 ・・・【リーダー】として きみ に めいれい する。


 きみ を しさつ の どうこうしゃ に にんめい する。」





「・・・なんだと!? ばか な こと を いうな。

 ・・・きゃっか する。 はなし に ならん。」




「【めいれい】する、と いって いるんだ。 

 きょひけん は きみ には ない。 したがって もらう。」




さんぼう は オウェングス の むなぐら を つかみ



「・・・ふざけるな。 

 おまえ を おとうと の ように おもえば こそ、

 こうして はなし を きき、 しんみ に いけん して いる。

 ちょうし に のるな! 

 ・・・いきいそぐな、と いって いる んだ。」




「きみ こそ・・ ぼくが 【なにものか】を わかって いて

 その たいど なのか? 

 て を あげる つもりかよ? 


 ・・・めいれい には したがってもらう。きょひけん は ない。」

 


さんぼう は オウェングス を いす に たたきつけるように

りょうて を はなし、 かた で おおきく いきを しました。




「さいてい、だな。おまえ。・・・

 【リーダー】と いわれて いるうちに

 ひと として 【くさっちまった】んだな・・ 」




オウェングス は たちあがって 

さんぼう の かた を たたき ました。



「たしかに ぼく は すこし【くさっちまった】かも・・・な。


 でも、きみ には どうしても わかって ほしい。

 ぼく の はなし が 【ゆめものがたり】 では ないと、・・ね」




「しかたが ねぇか・・・

 【くされリーダー】の さんぼう を やってんのも 

 うん の つき、ってもん だな」







つぎ の 【まつり】 は さんかげつ のち・・・




 
 



   ★ ★ ★








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となり の あおい ほし で

【みこ】 の サタラン と いう 

あい する ひと を えた オウェングス。





うしろ がみ を ひかれる おもい で

じぶん の ほし へ と ふたたび の 「ジャンプ」 を

こころ みる あさ が やって きました。





ふたつ の ほし は

まだ ひかくてき ちかい いち に あります。



やって きてから よっかめ です。


これ いじょう の たいざい は

「かえる チャンス が とおのく だけ」 だと

わかって います。





「つぎ に くる とき は だいたい、

 みつき のち あたり だと おもう。


 ほし どうし が もっとも ちかづく ひ に・・・
 

 また、その へん に 

 ぼく は【ころがって いる】だろうから・・・」




サタラン は うなづいて。


~ その ひ は あれち を くまなく 

  オウェングス を  さがします・・・ 



「うん。 たのむね・・ 」





この じてん で


うちゅうせん、という いどう しゅだん を


むしろ、ひつよう と かんがえる こと の ない ・・・


ふたつ の ほし の、しゃかい と ぶんめい、でした。





ひととき の わかれ の まえ に。

くちづけ を かわす と。




オゥングス は からだ を ひぶっしつか して 

【じぶん の ムラ】 を いしき し 

いっき に 「ジャンプ」しました。




しゅんじ に きえて しまう オウェングス の すがた。



みおくる サタラン には 

て を ふる ま も ありません でした。




もどかしげ に おおきく うかぶ 

そら の あかい ほし を みあげ ました。







         ★ ★ ★








「・・・おい・・ 、しっかり しろよ・・!

 どうしたんだよ オウェングスっ!!!」



だれか が じぶん の なまえ を 

よんで いる のが きこえ ました。




からだ を はげしく ゆすられ、

ねむけ が ちょっと さめて。


め を すこし あけて みると。



そら が みえて。

ムラ の なかま が のぞき こんで いました。




・・・・ いきてる ・・・




「おまえ、いったい、どこに いって いたんだよ・・・!

 【まつり】 の あさ から 

 でて いった きり、 いなくなってよぉ。。。


 かと、おもえば・・・


 こんな まちなか に ねころんで いやがって!!!」






「・・やった!・・・ ぶじ に かえって こられた・・・」



オウェングス は また たまらない ねむけ に

おそわれ ながら、 ぶじだった こと に 

むね を なでおろす きもち でした。




「はあ?! なに を いって いる んだよ、オウェングス?

 どこ を ほっつき まわって いた!


 【リーダー】だろ、おまえ。

 【だいじ な にんむ】 が あるだろ!!!!」




~ なかま が おこる のも むり は ない な。



なにしろ、おんしんふつう で みっか も 

るす に していた わけ だから。




「・・しごと、を ね ・・・して いたんだ・・ いちおう。

 あたらしい とち を みつけた。


 さいこう の 【しんてんち】 だぜ?!・・


 おまけ に 【かわいい こ】も みつけた よ。」




オウェングス は ねむけ に ひっし に 

ていこう を しながら、 なかま に いい ました。



「けど ごめん・・ いま は、ねむい・・

 たのむ。 いえ に ・・・ 

 つれて いって くれる かな・・・」




そのまま みち の まんなか で だいのじ に なって 

どろ の よう に ねむる オウェングス は 

まったく うごき ません。





なかま は 

おおきく ためいき を つくと。


「・・・てめぇ~ が なあ・・・ 

 【リーダー】で なきゃあ、ここ に すてて おき たい ところ だ・・・ 

 んっとに、 めんどくせえぇー!!」




すうにん の ムラ の わかもの たち に かつがれて 

じたく の ベッド に ねかされ ました。





           ★






「・・・いったい、

 どこ に いって いたんだろ? 【こいつ】 は・・・」




ちょうろう の おい で

【かいたく チーム】の さんぼう も

オウェングス が もどった と ききつけ 

かれ の いえ を たずねました。




「・・・いちおう、【しごと】 は して いた らしい ですよ・・・ 

 ほんにん いわく、ですけど。」


まち なか で オウェングス の せわ を した

なかま の ひとり が こたえ ました。




「・・・みっか も おんしんふつう で、か!?

 いったい そんな ばしょ って・・ 

 どこ だって いう んだ・・・」





さんぼう は おとうと の ような 

オウェングス の こと が あまり に しんぱい で 

ここ すうじつ、 ねむれ ない ほど でした。





「・・・【しんてんち】、って いってた・・・。

 それに、【かわいい こ】 も みつけた、とかって・・



 その あと は あの とおり、なんで。

 おきる まで、 まつ しか なさそう ですよ ねぇ・・・」






さんぼう は 

あんしん しきって ねむる オウェングス の

かお を みつめて かんがえ ました。





これほど に ねむり を 

ひつよう と する 「しょうもう の ぐあい」って ・・・


だいいち、つうしん できない ばしょ なんて・・・

おれたち の のうりょく から かんがえて

【この わくせい の どこ にも ない】・・・







~ まさか・・・?! この バカ・・・



  「ジャンプ」を した のか? 【あの ほし】に・・・!?

  でも・・それしか、ありえない・・・



  
さんぼう は うすら さむい きもち に なり ました。






そっと、オウェングス の かみ を なでる と。



わかもの たち に 「あと は だいじょうぶ だから」 と

それぞれ の いえ や 

【にんむ】 に もどる よう に いい ました。




       ★




「よく、いきて かえったなぁ。・・・オウェングス・・・」




ひとはらん ある だろう こと は まちがい なく。。。





「おまえ・・・ 

 おれ が かばい きれない こと を、

 するんじゃ ねぇ って のに・・ ったく。。」





そら を みあげ ました。


あおい ほし が すこし とおく へ いどう した のが


みて も わかる ほど に なって います。






「へぇ・・・ 【かわいい こ】 が、ねえ・・・

 【あそこ】 にも、いる とは ねえ・・・」




さんぼう は  しずか に まど を しめる と。




ふたたび、 オウェングス を のぞき こみ ました。



「この ほし、じゃあ 【あいて】 が

 みつかん なかった のか・・ おまえ・・・。」




オウェングス は ねがえり を うちました。



さんぼう が 

かるく その はなさき を ひとさしゆび で つつく と

オウェングス は かお を ゆがめて 、 

て で はな を こすり。。


いびき を かき はじめ ました。




「・・・いい き な もんだ、なぁ。・・」





★ 





ゆめ の なか で・・・。



オウェングス は サタラン の 

あたたかく やわらかな むね に

かお を うずめて いました。



・・・この まま ずっと 、いっしょ・・・



まどろみ の なか で

しあわせ を あじわい ながら。






   ★ ★ ★








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うすぐらい つきあかり の さしこむ

しんだい の なか で。

うとうと と しはじめて いた オウェングス。



その ねむり を さまたげる おと・・・






★ 







ちいさな ノック の おと が して。

しんぐ すがた の ひとかげ が 

きゃくま に しずか に はいって きました。



ねころがった まま オウェングス が

やみ の なか に め を こらす と。



ひとかげ は ちかよって きて

オウェングス の くちもと に そっと ゆび を ふれました。



~ おねがい。 ・・・なに も いわない で。



「・・サタランっ?! よふけ に ・・なにごと!?」




なに も いう な と いわれ た もの の、

なに ごと か と、 とっさ に しつもん を しました。




かのじょ は きて いる しんぐ を 

おと も なく ぬぐ と

するり と オウェングス の しんだい に

すべり こむよう に はいって きました。



そして かのじょ は ふるえる ゆびさき で

オウェングス の しんぐ を ほどき ました。



「・・ちょ・・? なに・・?? えっ!?」



とまどう オウェングス は ひたすら あせり

どぎまぎ しまくり ます。



「いまから・・ 【しんさつ】か? 

 【けんさ】なら もう、なんど か した だろっ!?


 ・・って、なんで きみ、・・ふく を ぬぐ んだ よ!?

 ・・・なに、 する わけ・・??」





~ おねがい。

  わたし を あいして ください。

  オウェングス、 あなた を あいして います。



  わたし を けいべつ しない で・・

  きらい に ならないで。。。





ぴったり よせられた サタラン の

ふんわり と した やわらかさ。
 

あつい くらい の からだ は 

ちいさく ふるえて います。



かれ の りょうあし の あいだ に 

かのじょ の すべすべ とした 

すこし つめたく やわらかな あし が

さしいれ られると こし が よせられ ふれあい ます。



かのじょ の かみ の あまい かおり に。


・・・めまい を かんじる きぶん です。



しんぞう が はりさけ そう な くらい

こどう が はげしく なる ほど に。

 

オウェングス は りせい を うしない ました。




かれ の いままで しらなかった かんじょう と 

よくぼう に すべて を しはい される までに、 

じかん は あまり かかり ません でした。



ただ ただ、ここち よく。

そして、どこか せつなく。




からだ が とけて しまい そう な ほど の 

ぜんしん を つきぬけて いく かんかく に 

どうして いい の か わからず 

ひたすら もだえ ました。



~ その かんじ を 、じっくり あじわって。。

  うけ いれて、その まま。。



サタラン に やさしく 

あいして もらう たび に。



あっとうされる くらい の、 

いままで まったく しらなかった かんかく・・・ 


ふれられた ばしょ から

きもち の よさ が ほとばしり ます。


すべて が のみ こまれて しまい そう でした。 



からだ を つつむ かいかん の とおく に。

むね が せつない かんじ が ついて まわる。。。



これ は、・・・ なんだろう・・・



たまらず に もだえる と こえ が つい・・・ 

しぜん と こぼれて しまいます。



ウェングス は じぶん の あげた こえ に 

とても 。。。はずかしく なり。 


いっそう むね が せつなく なり ました。



でも この かいかん を 

とぎれ させない で ほしく て。 



くりかえし、あい の こうい を 

むしん に もとめ つづけ ました。



いき が とても くるしく。 

なんども おおきく あえぎ。


なに も かんがえられ なく なって いました。



じぶん の うで の なか には 

こわれて しまい そう な ほど に きゃしゃ な 

サタラン の しなやか な からだ が

おおきく むね を はずませて いて。



まど から そそぐ つきあかり を うけて

あお じろく うかび あがり ます。




オウェングス も せい いっぱい やさしく 

あい を こめる たび に。



サタラン の はだ が 

ほんのり あかみ を まして 

はずかしそう に みもだえ し つつ

こえ を ちいさく あげて。

あまい といき に むね が なみうち ます。



オウェングス は ふるい たつ ような 

きもち に いっそう かりたて られ ました。



~ もっと もっと 「あげる」。。

~ なんて きれい なんだろう。 サタラン。




オウェングス は

むちゅう で だき よせ て 

その はだ を あじわう ように 

なんども くちづけ ました。




~ あなた が すき です ・・ オウェングス・・・。


サタラン は はじらい ながら つたえて きました。




とても とても いとおしく て。 

むね が あつく なり ました。




いつ の ま にか 

オウェングス は なみだ を ながして いる 

じぶん に き が つき、・・・それ に おどろき ました。




~ いつまで も このまま で いたい。

サタラン の せつなさ が より そって きます。



~ ぼく も サタラン が たまらなく すき だよ。

  ・・・たぶん、【あいしてる】・・・




きつく だきしめ て くちづけ ながら。


「ありがとう。サタラン・・・ あいしてる。 」


そう ささやき ました。





オウェングス は はじめて じょせい を しり ました。









 

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けっきょく オウェングス は 

この ほし に まる みっか に わたる 

たいざい を して いました。




【みこ】 の サタラン に あんない され 

この クニ の しゅよう な

とし や しせつ を めぐり、

じゅうよう な ポジション に ある ひとびと と

めんかい する きかい に めぐまれ ました。




サタラン は とても わかい ながら 

「かなり の くらい の たかい」

【みこ】なのだ、と いう こと も わかり ました。






          ★






オウェングス が じぶんの ほし へ もどる ぜんじつ。


サタラン の いえ に まねかれ ました。





ひとり ぐらし の かのじょ の いえ は


じゅうぶん すぎる ほど に 

りっぱ で ひろい もの でした。
 


いくつ も へや が あり、

にっちゅう かのじょ が いない あいだ に

みならい の 【みこ】 である じじょ の なんにん が

かじ や そうじ を すませて おいて くれる と いい ます。





ながい ろうか を あるき ながら

サタラン は つたえて きました。


~ じじょ たち は

  こんばん、 じたく へ かえし ました。





オウェングス を よくしつ の まえ に 

あんない する と。

 

~ ゆっくり あせ を ながして、

  つかれ を とって ください ね。

と すすめて くれました。




ゆげ の おく には

たっぷり の ゆ が はられた ふろ・・・



オウェングス の ほし では 

なかなか できない ぜいたく です。




~ すばらしく ゆたか な ほし なんだ なあ・・


そう ひたすら かんどう して いました。



~ こじん の いえ で、

  この ふろ とは、・・ねぇ・・・





         ★






ふろ から あがって リビング へ もどると。



なれた ようす で りょうり を する サタラン が いました。




てづくり の しょくじ を ふたり で かこんで、 

いくら きいても きょうみ ぶかく おもしろい

この ほし の くらし に はなし が はずみ ました。




~ かならず また、 きて ください。オウェングス。



サタラン は そう つたえて きました。



おいしい しょくじ に まんぞく しながら 



「もちろん・・・ いじゅう の けいかく の せいこう に

 きみ にも きょうりょく を 

 この さき も ぜひ おねがい するよ。


 りょうり、とても おいしかった。 ほんとう に ありがとう。」





オウェングス は 


「また、あす かえる まえ に ごあいさつ に うかがい ます ね」




いままで たいざい させて もらって いた 

【しんでん の しゅくしゃ】 へ もどる、と せき を たち ました。




サタラン は あきらか に 

さみしそう な ひょうじょう を うかべる と

たちあがった オウェングス の うで を そっと とり。




~ きゃくま は たくさん あります から・・。

  どうぞ、すき な へや に とまって いって ください。



うつむき ながら 

ためらい がち な しねん が おくられて きました。




オウェングス は それ が どういう いみ なのか を

りかい できる ほど の、けいけん も なく、

まだまだ、かれ は おとな ・・・では ありません でした。



「どう したん です か? ・・・サタラン?」



あたま ひとつぶん こがら な サタラン の

うつむく かお を くび を かしげ のぞみ こむ オウェングス。



みえた の は 

しろい ほほ を つたう なみだ。



はり が ささった ような いたみ が 

かれ の むね に するどく はしり ました。



あおい ひとみ が オウェングス を みつめます。




うるんだ ひとみ は ほし の よう で・・・。


じょせい を はじめて 「うつくしい」 と かんじ ました。


はかなげな よこがお に ときめき を おぼえ ました。



~ とまって いって ください・・・


かのじょ は なんど も そう つたえて きます。




「・・・わかったよ。 かえらない から。

 おねがい だから、 なかない で。 サタラン?」



さめざめ と なみだ する サタラン を なだめ。



すこし おちついた かのじょ に

きゃくま に あんない されると、

オウェングス は しんぐ に きがえて

しんだい に よこ に なりました。




たかい まど から つきあかり が さしこみます。


そこ に ふるさと の あかい ほし が うかんで います。




「さすが に しんぱい してる だろう な・・・ みんな・・・」

きえた じぶん を さがして いる で あろう

ムラの さわぎ を おもいながら・・・




「・・・ こっぴどく しかられる だろうな・・・」


おおきく のび を しながら あくび。




あす は、「ジャンプ」も できる はずだ。



くること が できた ならば。



「ぜったい、かえる ことだって できる。」



そんな こと を かんがえ て いる うちに。




まぶた が おもく なって きました





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サタラン が つれて きた どうきょう の いみん・・・



それは オェングス の ひとまわり うえ の

おとな の だんせい でした。




「・・・ひさしぶり に どうきょう の もの に あえた!」 



かれは なみだ を うかべて 

しょたいめん ながら なつかしげ に オウェングス を

だきしめました。




「・・・こんな に まだ、 

 しょうねん って いえる ほど わかい の に・・・

 きみ は 【リーダー】 なのか!?・・・ 

 すごい じゃあ ないか」




ネックレス を みつめる と 

かるく えしゃく を する、だんせい。



オウェングス に けいい を はらって くれました。




「ぼく は ・・・

【よそ の ほし へ の ジャンプ と いう タブー】 

 を みず から おかし ました。



 でも、 いきて ここ に くること が できて・・・

 こちら の 【サタラン】 に たすけて いただき ました。



 ただ の むてっぽう です・・・


 いまごろ、みんな どれほど しんぱい を してるか・・」



オウェングス は にがわらい を うかべ ました。





「あなた は どうして ここへ?」



だんせい は とうじ 

けんちく を やくわり と した ムラ に くらし

いえ を たてる ざいりょう を もとめて

もくざい を きりだし て いた とき に。



じげん が ふあんてい に なり


とっさ に にげよう と ひぶっしつか して

「ジャンプ」 を したら・・・



ここ へ きて しまった、 と いう の でした。






「かえり の 【ジャンプ】 を した ところ で

 ぶじ に もどれる じしん が なくてね・・・



 そうこう して くらす なか で

 いま の つま に であって、けっこん した。



 ことば は まだ うまく はなせ ない けれど

 かのじょ が しねん を よみとって くれる から


 コミュニケーション に こまる こと は まず ないよ。



 いちばん おどろいた のは・・・


 こども の つくりかた の ちがい、 だね。



 ・・・きみ は クニ に おくさん は いるの かい?」





オウェングス は かた を すくめて 

つま も こども も いない、 と こたえ ました。




「そうか、クニ では にくたい を ひつよう と しない

 こども の つくりかた を する・・・、


 それ は しって いる よね?」





 オウェングス は うなずき ます。




「ここ では 【にくたい】 が そのとき に ひつよう なんだ。


 にくたい の ひぶっしつか が できない んだ。


 この わくせい の ひとびと は、 ・・・ね。


 かわり に

 おたがい の にくたい を、

 その さいぶ に いたる まで 

 こころ から いとおしみ あう んだよ。


 しあわせ で こうふく に みちた 

 やすらぎ に つつまれる かんどう を おぼえる よ。



 そして つま の からだ の なか に 

 めばえる いのち の しんぴ・・・



 にくたい の すばらしさ を まなんだ。。。




 ・・・きみ にも その チャンス が あると いい ね。 


 けいけん する と いい。 かちかん が かわる。」

 



~ ぼく は それ には あまり きょうみ は ない・・・



オウェングス は そう いい かけ て。




「・・・そうですか。」 と えがお を つくりました。




だんせい の はなし に よれば


ほぼ、ぶんか てき な めん で の

さ は ない の だが、

かぞく の たんい で いえ を もって

くらす と いう こと が 、

さいだい の ちがい だろう と いう こと。




そして、 こども は にねん も すれば

すっかり こころ も からだ も おとな に なり 

ひとりだち して いく と いう。




「じゅんけつ の この ほし の こども たち より

 かくだん に はやく そだつ うえ に とても じょうぶ」



だんせい は それ が ほこらしい と かたり ました。





          ★




「もしも、ぼくたち しゅぞく が こちら に いじゅう したら。。。


 こまる もんだい は とくべつ みあたら ない、 

 と いえる の でしょう か?」




オウェングス は もんだい の かく に ふれて みました。



「たとえば、 この わくせい の 【ふうどびょう】の

 しんぱい、は 。。。 ぼくら にも あります か・・?」



だんせい は しずか に うなづき ながら・・・




「なぜか、それ には 【かからない】んだ・・・

 ある しゅ の 、【こうたい】 が

 われわれ の しゅぞく に は ある らしい。


 くわしい こと は この、【みこ】さん に

 たずねれる と いいだろう。。。





 この ほし の うけいれ に もんだい は ない と おもう。


 とても、ゆうこうてき だし、

 ぼくら の 【しゅぞく そのもの】 を もとめて くれて いる。



 むしろ、もんだい は 【ちがう ところ に ある】・・・

 きみ も そう、かんじて いる の だろう・・ ちがう かい?」




「おっしゃる とおり ですね。 

 もんだい は 【ぼくら】の がわ に ある。。。」



オウェングス は だんせい と かたく あくしゅ を かわして

「あなた に あえて よかった」と おれい を のべ ました。




「きみ は どうする? ここ に のこる の かい?」


だんせい は たずねます。




「いずれ は、そう したい・・・ です。


 ぼく は いちど クニ に かえり ます・・・

 そして 【みんな】を せっとく して 

 ここ へ つれて きます。 ・・・きっと。」








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き が つくと。



オウェングス は ねむって いました。




いちど に たくさん の じょうほう を

ちょくせつ のうない に おくり こまれた ため

しょり を しきれず いしき を なくした よう でした。




め を あける と。


さきほど の 「おんな」 が

わき に こし を おろし オウェングス を みつめて いました。





「・・・ また ねてたか ・・・」





「おんな」の ひとみ を みつめると

あおい こと に きづき ました。




ちかい となり の ほし だと いうのに

ずいぶん ひと の すがた も

その のうりょく も ちがう ものだ と じっかん しました。




~ だいじょうぶ ですか? ぐあい は いかが?



「さっき つたわって きた 【あれら】の こと が

 きみたち の ねがい・・ なんだね?」




「おんな」 が ほほえんで うなずく と 

しろい かみのけ が ほほ に ながれ かかります。




「そういえば、あなた の なまえ を・・ きいて いなかった。」




~ わたし は 【みこ】の  サタラン ・・です。


「・・さた・・? ・・え??」


~ サタラン ・・です。


「サタラ、だね。」


「おんな」は、くすりと わらって、

もう いちど イメージ を つたえて くれました。



~ いえ、サタラ ・・です。



「・・・ごめん・・・ サタラン、ね。

 ぼく は オウェングス。 

 ひとびと の くらす とち の かいたく を している。

 あらためて、よろしく。」



~ オウェングス、こちら こそ よろしく。



ことなる ほし の【みこ】、 サタラン。



その イキゾチック な ほほえみ を みあげ ながら

オウェングス は ふくざつ な おもい に かられて いました。





          ★





サタラン が かたった のは

オウェングス が あこがれ つづけた 

【あおい わくせい】 の きびしい げんじつ でした。




      * * *





この わくせい には ふるく から ふうどびょう が あり

それ に たいする めんえき が 

じゅうにん たち には ありました。



いっぽう で その めんえき が あるため に

じゅみょう が みじかい もの が おおい の でした。



めんえき が かじょう に はたらいて

ひとびと の からだ を むしばむ ために・・・。



いりょう を つかさどる 【しんかん】と【みこ】たち は

けんきゅう を かさね、 

めんえき の ぼうそう を おさえる くすり も 

すで に かいはつ して います。



しかし、げんりょう じたい が とても こうか で

とうぜん できた くすり そのもの も たかく なる ため に

いちぶ の ゆうふく な ものたち しか て に できません。




      * * *




オウェングス が 「あかい わくせい」 から の

はじめて の らいほうしゃ では ないこと も

おそわり ました。



かつて、 ぐうぜん も ふくめて

なんにんか の 「あかい わくせい」 が こちら へ やって きて 

そのまま ここ に くらした ぜんれい が ある こと。



そして この ほし の ひと と むすばれて

こども が うまれた れい が いくつか ある こと。



その こども たち は

ふうどびょう の めんえき を もたない にも かかわらず、

それ を わずらう こと が ありません。



しかも とても じょうぶ で ながいき を している。。。





      * * *






サタラン は さら に つづけ ます・・・







あなたがた が いじゅう さき の とち を 

もとめる ならば ぜひ この わくせい へ いらして ください。

【わたしたち】 は よろこんで うけいれ を いたします。



そのため の たいせい を ととのえ ます。




あなたがた の わくせい が 「じげんてき」に

あんてい しない のは



おそらく 「わたしたち の あおい ほし」 が

あまり に ちかい ため なのです。



いんりょく と じゅうりょく の アンバランス が

ふあんてい な じょうきょう を 

さら に じょちょう して いる じったい を

わたしたち は りかい して います。




みなさん の いじゅう が かんりょう したら


【あかい ほし】 を あなたがた の 【ちから】 で


とおい じげん へと おくって ください。





それが おそらく 

あなたがた の のぞみ で ある、 

あんてい した とち に くらす と いう こと 

それ を かなえる 

いちばん ちかい もの と なる でしょう。




あなた が にくたい を ぶっしつか の じょうたい でも

しそん を のこす きのう を そなえ て いる こと は

さきほど しらべ させて いただき ました。



からだ の こうぞう として わたしたち と

おおきな さ は みられ ない し

いでんし の レベル で 「じんしゅ の ちがい」ていど と

かくにん が できました。


かって な こと を して 、

たいへん しつれい しました。



どうか、おゆるし ください。 


もうしわけ ありません でした。





          ★ ★ ★





オウェングス は かんがえ させて ほしい と いい。



「ここに くらす 【あかい ほし】 から の いみん」に

ぜひ あいたい と つたえ ました。




サタラン は 「つれてくる」 と やくそく し

すぐに もどります と いい。


オウェングス を とめている

【しんでん】の しゅくしゃ の いっしつ を 

あと に しました。       








   ★ ★ ★








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オウェングス は たしか に いきて いました。



         ★


「まつり」の ひ。




ひとけ の ない むらはずれ から

となり の わくせい へ 「ジャンプ」 を こころみ ました。




にくたい を しゅんかんてき に ひっぶしつ に して

「あの ほし へ」 と つよく ねがい ました。





・・・おぼえて いる の は そこ まで でした・・・




         ★





きが つくと。


かたく あつい じめん に ころがって いました。




ただ、 ただ、 ひたすた ねむく て。

おき あがる こと も できない ほど に ねむく。



あかるい ひざし が ねころぶ オウェングス に

ようしゃ なく ふり そそぐ なか。



そこ に ころがって ねむり こんで いました。



「ぼくは・・・いきてる・・・」 



~ それなら、なんでも いいや・・


  ここ が どこ だろう と・・・




ねむり の りょういき へ オウェングス は

ひき こまれて いき ました。







         ★ 





つぎ に きがついた のは


かお の あたり が なにか の かげ で おおわれて


くらく すずしく なった から でした。




まだ、 きょうれつ な ねむけ に あらがえ ず

おきあがる こと が できません。



オウェングス は かるく ねがえり を うち ました。


すると。


じぶん の からだ を なにか が 

もち あげる ようす を おぼえ ました。



~ ねむい んだ、すごく・・ ねかせて おいて くれ・・・





         ★





とても あたたかい やわらかな もの の なか に

よこたわって いる じぶん を かんじて いました。




ゆっくり め を あける オウェングス。


しろい ふわふわ した もの に 

からだ が くるまれて いる の が わかりました。



おきあがろう と うで を のばす と。


ふく を きて いません でした。



「・・・・!?・・・・」



ぎょっ と して からだ を おこすと

くるまれて いた もの を はねのけ ました。




そこ は みなれ ない へや でした。



いしづくり の かべ には ところ どころ に 

ぬの が はられて いるらしく

みたこと の ない ほどに ていねい な しつらえ でした。



オウェングス の しっている 「けんぞうぶつ」 には

ない つくり が ほどこされ て います。



~ ここ・・ どこだ?


ほんと に 「ジャンプ」 できたん だろう か・・ もしかして。





はっ として、むなもの に て を あて。

ネックレス を さがしました。



「・・・えっ!!! ・・・ないっ!?」




あせり と ふあん に かられて

へや の なか を あるき まわり ました。



「ネックレス どころ か! 

 ふく も? くつ も! ・・・ない の かっ!?」




じぶん の からだ と せっしょく して いる ぶったい は

ひぶっしつ の じょうたい に できる のうりょく を

オウェングス の しゅぞく は もって います。



そして その じょうたい の まま いどう を して、

ぶっしつか を すれば 

それら も ふくげん させる こと が できます。



あきらか に 「なにもの か」が

ふく を ぬがせて、 ここ に ねかせた・・・ と いう こと。




         ★




まるはだか に されて いる ショック に くわえて

えたい の しれない ほど の 

きょうふ が おそって きました。




ちかい ほし だから と いって。

じぶんたち と にた せいめい が いきている なんて

ほしょう は ない・・・



「これ は・・・ かなり、まずく ない か・・?」




いったい これから どうなる のか・・


かんがえる だけ で ふあん に みぶるい しました。




「・・・いや? いますぐ、にげれば いい だけだ・・・」



オウェングス は ふたたび にくたい を ひぶっしつか

させよう と こころみ ました・・・



~ あれ?・・ うそだろ・・?



まったく できません。



オウェングス は ここ に たどりつく まで に

ちから を つかい はたして いました。



「ジャンプ」 では そうとう な たいりょく と せいしんりょく

その どちら も しょうひ されます。



しばらく むり な ことは・・


じぶん の からだ が いちばん わかって います。





「・・・ くそっ・・・ どう なるんだ・・・・」



へや を うろうろ した ところ で

なにか かわる わけ でも ない ので。



オウェングス は もう いちど ふわふわ の しろい もの に

くるまって よこ に なり ました。



よこ に なると、なぜか また ねむく なり ました。




ふあん なのに、 こわい のに・・・ 


いま は どうしても ねむけ には かて ない の でした。





         ★





ねむって いる オウェングス ・・・

におい が はな に とどき ました。


おいしそう な・・・におい。。





ねむい め を あけて からだ を おこすと

へや の すみ に テーブル が おかれて

その うえ に しょくじ らしき もの が 

あたたか そう に ゆげ を あげて いるの が みえます。




そして、 テーブル の わき の

いす の うえ に きて いた ふく が たたんで ありました。

わき に は ブーツ も おかれて います。



オウェングス は はね あがる よう に とび おきて

テーブル に かけよる と。



ネックレス と イヤリング が

しょくじ の わき に おかれて いました。




しゅうい に ひと の けはい は なく。




いそいで ふく を きて、ブーツ を はきました。



どうやら、きれい に あらって あります。

ふく から さわやかな かおり が します。


ネックレス と イヤリング も み に つけ ました。




よこめ で ふあんげ に しょくじ を ながめ。



「・・・ くえる のか・・? これ・・」



おいしそう な におい は する もの の

みた こと の ない りょうり です。




さら を もち あげて なんど も ながめ。

におい を あらためて たしかめ。


ゆび で つつき ・・・ なめて みました。




・・・・・!・・・・・




「なんだ、これ・・・ すごく うまいっ!!!」


スープ の ような えきたい に ちかい りょうり を

さら に くち を つけて ながしこみ ました。



「・・・へん な 【しょくあたり】

 しなきゃ いい けどな・・・」




ものすごく おいしかった だけ に、

ふくざつ な きもち です。




くうふく に まかせて のみ こんだ こと を

オウェングス は すこし こうかい しました。





         ★





~どの くらい じかん が たった の だろう・・・


 そろそろ、いちにち すぎる の では ないか?




さいわい 【しょくあたり】 の しんぱい は あり ません。




ふく を きた まま 


しろい ふわふわ した もの に もぐりこみ。

め を あけた まま・・・



ひぶっしつか できる まで

からだ が かいふく する の を 

まつ しか ない こと を さとり ました。




そう して また ウトウト していた とき。



かぎ の かかった ドア が 

ちいさな おと を たてて ひらきました。




オウェングス は とっさ に ねたふり を つづけ

うすめ で ようす を うかがって みました。


しんぞう が はりさけそう でした。



め に うつった のは 「おんな」らしき すがた でした。




まっしろ な かみのけ の

しろい ふく を まとった ひと が 

かお を のぞかせ ました。



テーブル の しょくじ が なくなって いる こと を

かくにん すると。。 



「おんな」は すそ の ながい ふく を ひきずり

さらさら と おと を たて ながら 

ねころんで いる オウェングス に ちかづく と

み を かがめて かれ の ようす を うかがい ました。



オウェングス は みうごき せず ねた ふり を つづけ。

いき を する のも やっと な ほど きんちょう しました。



ひたい に あたたか な かんかく。

さわられて いる・・・・



すると ことば では なく

イメージ が つたわって きました。





~ だいぶ らく に なった みたい ね ~



「おんな」の あんしん した きもち。




~ぼく を かいほう して くれた のか・・・


オウェングス も ほっと して そう かんがえ ました。




すると。



「おんな」は おどろいた ように て を はなし

とびのき ました。




オウェングス も おどろき

とびおき ました。。




~ あなた は 【だれ】? どこ から きた?



「おんな」 が おびえた かんじょう を こめて


オウェングス の のうない に 

ちょくせつ メッセージ を おくって きました。




「ぼく は 【オウェングス】。

 ここは どこ?・・・


 もし、ぼくの いきさき が まちがって いなければ・・・ 

 【ここ から みえる となり の わくせい】 から きた。」





「おんな」は ことば を きくの ではなく、

オウェングス の 「しこう」を りかい する ようでした。







「きみたち は ことば を つかわない んだね・・・?」



オウェングス は 

もの めずらしげ に 「おんな」 を ながめ ました。




~ つかいます。 でも、 たぶん、つたわらない。




おんな は そう メッセージ を つたえて

くち を ひらき なにか を かたりました。



それ は まったく きいた こと の ない ことば でした。






「・・・なるほど。 たしかに・・・


 ひとまず、おれい を もうし あげ ます・・・

 うまい しょくじ と 

 ふく を きれい に して くれて、ありがとう。」





「おんな」は はじめて ほほえみ ました。


~ いいえ。 こまって いる ひと を たすける の は あたりまえ。




その やさしい ほほえみ は

オウェングス を あんしん させ ました。



「しばらく ぼく は じりき で じぶん の すむ わくせい に

 かえれそう に ない から・・・

 たいりょく が もどる まで の あいだ、で いい ので。


 おせわ に なれ ません か・・?」




もちろん かまわない と おんな は こたえました。





~ でも、おねがい が あります。

  あなた の こと、という より・・・ 

  あなたがた の こと を せいぶつがくてき に

  しらべ させて ほしい・・・



「きみ は 【いしゃ】?」



~ いえ。 【みこ】です。

  この クニ では いがく は 【しんかん】、【みこ】の

  しごと の いちぶ なのです。。。




「・・・へえ? そうなんだ・・」


ずいぶん ちがう もの だな・・ と オウェングス は おもい ながら。



どきり として ふく の むなもと を にぎり ました。






「・・・まさか、ふく を ぜんぶ ぬがせたのって・・ 

 【そのため?!】 きみ が した・・・って いうか する わけ?」




~ ほんとかよ・・ 

  この「おんな」に みぐるみ はがされた ってこと?




むしょう に はずかしく、

むしょう に なさけない きぶん に なりました。




~ しつれい ながら・・。 でも いしき が なかった から・・




「そうだけど・・・!! ほんと か よぉ・・・ 」


オウェングス は うなだれ ました。





「で? きみたち は なに を しらべたい わけ?」

した を むいた まま オウェングス は たずねました。





~ あなたがた の せいめいりょく が ほしい の です。



オウェングス には いっしゅん 「おんな」が

なに を いって いる のか が わかり ません でした。





「おんな」 は おもむろ に て を のばす と

オウェングス の ひたい に あて ました。




~ いまから おねがい したい こと の すべて を つたえ ます。




のうない に いっき に ながれ こむ じょうほう と

そして ねがい が オウェングス を のみこん で いき ました。






   ★ ★ ★








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