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童話。 ちょっとだけ、スピリチュアル。
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ながい ねむり の のち。



オウェングス は めざめる と。


じぶん の へや に いる こと に きが つき ました。




・・・どれくらい ねむって いたの だろう・・・





「・・ きぶん は どうだい。」


さんぼう の こえ に こたえようと 

オウェングス が ベッド から おきあがる と。





「きょう まで なに を していたか、

 しょうじき に はなして ほしい」


さんぼう は いつになく きびしい ひょうじょう を うかべて いました。



テーブル に つくと スープ を だされて

「まあ、たべながら で いい から・・ ゆっくり きかせて くれ。」




オウェングス は さんぼう の つくってくれた

たべなれた あじ の スープ に くち を つけました。



「おいしい・・・ あいかわらず りょうり じょうず だね・・」










「じぶん の した こと が

 タブー と されている むぼう な こと だった のは

 もちろん わかって いる。


 へた を すれば 【かえって こられなかった】 のも

 わかって いる よ・・ 

 ぼく だって もう ガキ じゃあ、 ないし。」




オウェングス は こよみ を ゆびさして

【まつり】の ひ  の じげん の あんてい の たかさ と


ふたつ の ほし の せっきんする じき を えらべば 

【ジャンプ】 しても

となり の ほし に いくことが あんぜん に できる こと を


さんぼう に つたえ ました。




「・・・ この ほし の どこ に

 ぼくら の あんじゅう の とち を かくほ するんだ?


 ない んだよ。 どこにも・・・!


 だから、ぼく は ためしたんだ。


 そして あんぜんな ばしょで、 じゅうにん たち は

 とても おんわ で ゆうこうてき で・・・


 むしろ ぼくら を もとめて いるんだ。



 ぐうぜん ながら、 あかい ほし に ジャンプ して しまい

 そのまま くらして いる ぼくら の しゅぞく にも あえた。


 むこうで かぞく を もって しあわせ に くらして いる。



 あのほし は ぼくら の いじゅう の うけいれ を 

 まえむき に けんとう して くれる。




 つぎ の 【まつり の ひ】に

 きみ も いっしょ に いこう。 


 そして その め で たしかめて ほしい。


 あんじゅう の とち は、すぐ となり に あるんだよ。」 





オウェングス は おおきな あかい ひとみ を

かがやかせて さんぼう に あつく かたります。




「おまえ、じぶん が なに を いっている のか

 わかって はなして いるのか?」




さんぼう は うで を くみ、

てんじょう を あおぎ ふかい ためいき を つきました。




「・・・かり に そうだと しても、だ。


 いったい どれだけ の もの が 

 【この ほし を すてても かまわない】と

 よろこん で さんせい する と おもう?


 せんぞ だいだい このほし で いきて きたんだぞ。」





オウェングス は くび を ふりました。





「きみ まで そんな こと を?・・・ がっかり だな。


 かんがえて みて くれ よ。


 このまま あと なんぜんねん なんまんねん・・・

 ぼくら は こんな いきかた を するんだ?



 なんで、ぎもん に おもわない んだ?


 
 あんしんして くらせる とち を 

 となり の ほし に もとめて、 なにが いけない?


 この ふあんてい な ほし に、

 しばられ つづけ なければ ならない?



 みんな で いじゅう を しよう。


 そのため に いっしょに じゅんび を しよう。


 きみ の ちから を かして ほしいんだ。」

 

 
さんぼう は うん と いえない じぶん が

なさけなく おもいました。



・・・わかっている。

   とち かいたく の しごと を まかされた

   この ムラ で 、おれ が なんねん なやんで きた と

   おもっている・・




「おれ には つま も こども も いる。

 ひとりみ の おまえ と たちば が ちがう。


 かぞく みんな を つれて いける ほしょう が どこ に ある?」






「ぼく は ・・・【みんな で いこう】って いって いるんだ。

 そのため の じゅんび を しよう と はなして いるんだ。



 あの ほし の とうちしゃ とも こうしょう しよう。

 いどう しゅだん も 、くらす いえも そのご の せいかつ も

 なにも かも ・・・きちん と じゅんび しよう。



 できるよ。ぜったい に。」




「ふたり で なんて むりだ。

 さんどうしゃ が いなければ・・・」




オウェングス は いかり を おさえつつ。



「だから、まず・・ きみ  に みて ほしい。

 つぎの 【まつり の ひ】に、しさつ に いく。



 ・・・【リーダー】として きみ に めいれい する。


 きみ を しさつ の どうこうしゃ に にんめい する。」





「・・・なんだと!? ばか な こと を いうな。

 ・・・きゃっか する。 はなし に ならん。」




「【めいれい】する、と いって いるんだ。 

 きょひけん は きみ には ない。 したがって もらう。」




さんぼう は オウェングス の むなぐら を つかみ



「・・・ふざけるな。 

 おまえ を おとうと の ように おもえば こそ、

 こうして はなし を きき、 しんみ に いけん して いる。

 ちょうし に のるな! 

 ・・・いきいそぐな、と いって いる んだ。」




「きみ こそ・・ ぼくが 【なにものか】を わかって いて

 その たいど なのか? 

 て を あげる つもりかよ? 


 ・・・めいれい には したがってもらう。きょひけん は ない。」

 


さんぼう は オウェングス を いす に たたきつけるように

りょうて を はなし、 かた で おおきく いきを しました。




「さいてい、だな。おまえ。・・・

 【リーダー】と いわれて いるうちに

 ひと として 【くさっちまった】んだな・・ 」




オウェングス は たちあがって 

さんぼう の かた を たたき ました。



「たしかに ぼく は すこし【くさっちまった】かも・・・な。


 でも、きみ には どうしても わかって ほしい。

 ぼく の はなし が 【ゆめものがたり】 では ないと、・・ね」




「しかたが ねぇか・・・

 【くされリーダー】の さんぼう を やってんのも 

 うん の つき、ってもん だな」







つぎ の 【まつり】 は さんかげつ のち・・・




 
 



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