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童話。 ちょっとだけ、スピリチュアル。
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とおい とおい むかし。 

ひろい うちゅうの ある ほしで ・・・




そのほし で じんこうてきに うみだされた

はちゅうるいタイプの はんぶっしつの 

せいめいたい 「ドレイコ」たち。




しょくじを することもなく それでも おおきく せいちょうを つづけ

いっとうが ちいさな たてものと かわらないほどに なっていました。




ちせいを もった ドレイコたち。

それぞれ きょうつうする とくちょうを もちながらも

ことなる しゅるい で あることが

がくしゃたちは わかってきました。




げんざい 「エルド」 こと【ナンバー10】を ふくめて

15たい が たんじょう しました。



どうしても こうはい させて 2せだいめ を うませたい と ねがう

がくしゃの リーダーである おいじいさんドクターは

おくがいでの ドレイコの おみあいを すすめました。



すでに おくがいで くらしていた ドレイコの メスに

はじめて そとに だす 【ナンバー10】を

ひきあわせる ことに しました。



「ドクターカエル。 【ナンバー10】は

 ほかの ドレイコに まだ であって いない。

 すこし なだめてから おりにいれて つれてきてほしい。」



すっかり おおきくなった 【ナンバー10】である エルドは

カエルの ひょうじょうと こえの かんじから

かのじょの かんがえていることを りかいします。




「いよいよ おまえも そとに でるのよ。

 ほかの ドレイコと なかよく なってね。


 おまえの こどもを つくって・・


 すてきな およめさんが まっているから。


 おどろかなくても いいからね。

 これから あうのは エルドの およめさん、よ? いい?」




きもちのよい かわいたくうきが エルドをいれた

とくだいの おりを とりまきました。



かっしゃのついた おりは じどうで うごきだして

おくがいへと そのまま いどうします。



まぶしい たいようの ひかりに エルドは おもわず すくみました。


おりの かどに からだを おしつけて うずくまります。




かいだことのない くさはらの においが 

あたりに ただよい いろの ついた せかいを まのあたりに しました。




ふあんそうに あたりを みわたして

カエルの すがたを さがします。




「だいじょうぶよ。 きもちいいでしょ?

 これが そとの せかいなの。 ひろいでしょ・・」



エルドは はなさきを のばして カエルに なでて もらおうと します。




カエルの においに ようやく おちついた ようすの

エルドを がくしゃたちは みて・・・




「では・・ 【ナンバー8】を つれてきないさい。」



しいくいんに ゆうどうされて

エルドの おりの 10メートルほど ちかくまで

あかい からだの メスの ドレイコが あらわれました。



それを みた エルドは びっくりした ようすで

また おりの かどに うずくまりました。




「おちついて・・ あれが あなたの およめさんよ?

 きれいな あかいろの メスでしょう??」





【ナンバー8】の あかい メスの ドレイコは


くびを かるく のばして


エルドの おりに はなを ちかづけました。





そのとたん・・・


おりの なかで うずくまっていた ぎんいろの おおきな からだが


みるみる うちに とうめいに なり・・・


すがたが きえて しまいました。




「・・・!・・・ どこに いくの! エルド!!! まちなさい!」



カエルは きえていく エルドに むかって

ひっしに こえを かけます。




エルドは ぶっしつか していた からだを 

にげるために ひっぶしつか を させたのです。


そう することで かこわれた くうかんから のがれる ことが

できることを ドレイコは しっていました。




「・・・まったく・・・! あいつは どこに にげた??」


ためいきまじりに おじいさんドクターは からになった 

おりを みつめて かたを おとします。



しいくいんは 

ひっぶしつが しても しつりょう を かんち できる

てもとの センサーで

エルドこと 【ナンバー10】の いどうさきを おいます。




「・・・ おくないの しいくしつ・・ に いどう しました。」




がくしゃたちは おたがいに かおを みあわせて ためいきを つきました。




「そとに でたくは ないのか・・? 【ナンバー10】は。」




カエルは いそいで エルドの しいくしつへと はしり ました。








エルドは おくないの もとの じぶんの ばしょに

もどって うずくまりました。


カエルの あしおとに みみを すませながら。




(どうして カエルは じぶんを おいだそうと したのか)


(じぶんを もう かわいいと おもって いないのか)



エルドの にくたいに やどった

めばえた ばかりの うまれたての たましいに とって・・・

あいじょうを そそいでくれる カエルだけが 

しんじられる すべて でした。




「・・・エルド・・ どうしたの・・・

 そんなに こわかったの・・・ あかい ドレイコが・・?」




ことばに ならない エルドの おもいは ちがいました。



(カエルと いっしょが いい)


(カエルに かまって ほしい)



それだけ なのです。



じぶんが カエルに とって もう いらない そんざい なのか と 

とても こわく なったの でした。









ある ゆうがた。


がくし「トウフィ」が  けんきゅうじょへ カエルを むかえに きました。


きょうは しょうたいした えんそうかいに きていく ドレスを


ふたりで つくりに まちに いく やくそくを していたのです。





「おまちどうさま・・ トウフィ!」


カエルは トウフィの まえでは ひとりの こいする むすめに もどります。




トウフィにとって ひとりで うちゅうへ ささげる おんがくを かなでに


そして、いとしい おとめ カエルに あいに・・・


なんねんも かよいつづけた けんきゅうじょ です。


しかし

なかに はいったのは これが はじめてでした。




「なんだか・・ うちゅうせん の なかにでも いる みたいだ・・」




みたこともない ふしぎな たてものの こうぞうと

さわったこと も ない めずらしい ざいしつで つくられた 

てんじょう や かべに かんしんを しました。





「ここで まいにち はたらいて いるんだね・・ カエル・・」




カエルは ふと じぶんの かわいい ドレイコを みせたいと おもいました。



「トウフィ・・?

 わたしの けんきゅうしている じんこうせいめいたい を

 みせてあげる・・・ とくべつに!」




「・・・ ドレイコ・・ とか いうんだっけ?

 おおきいんだろ? 

 おもての しいくじょうで そらを とんでいる・・ アレ、?」




カエルは トウフィを あんない しながら はなしました。




じぶんの いでんし から つくった こと。

エルド という なまえも こっそり つけたこと。

エルドが とても おとなしい ドレイコだと いうこと。

おみあいを させたら にげて もどって きた こと。




「おおきい けれど・・ ちいさな こども みたいなの。かわいいの。」









しずかな ガラスの しいくしつに よこたわる 


なめらかな ぎんいろの ぶったいは 

いきを するたびに すこし うごきます。

それが いきもので あることの しるしで あるかの ように。





トウフィは あっとう される おもい でした。




「・・・すごい・・ まるで きんぞくで できている みたいだ・・」



くいいるように のぞく トウフィに カエルは ほほえみました。



「エルドの ひとみが・・ きれい なの・・

 わたしと おなじ みどりいろ を していて・・・」



エルドは カエルの こえに あたまを もたげて 

つばさの したから ゆっくりと くびを のばします。




みなれない にんげんに めを とめました。




「・・・・ ほんとだ・・ みどりいろの ひとみ・・」




トウフィに よりそい 

やさしく うでを からめる カエルの すがたに 

エルドは その じんぶつが かのじょに とって 

とくべつ なのだ と りかいを しました。




「エルド・・ おいで?

 【ママ】に はなを なでさせて・・?」




エルドは なぜ カエルが じぶんの そばに

しらない にんげんを つれてくるのか わからないの でした。



ただひとつ わかってるのは

カエルの こころが じぶんだけ では なくて

そこに いる しらない じんぶつに むけられて いるという ことです。




ひくく うなりながら エルドは はなさきに しわを よせました。



(つれて こないで。 あまり すきじゃない)



せいいっぱいの ていこうを したのです。




「・・・エルド? ・・どうしたのよ・・」



そのようすに カエルは おどろきました。

ドレイコが うなるのを いままで きいたことが なかったのです。




トウフィは この ぎんいろの ぎょだいな いきものが


じぶんを かんげいして いないことが わかりました。




「ぼくを けいかい して いる みたいだ ・・・」




ぎんいろの つばさを ふるわせながら

おおきな みどりいろの ひとみに いらだちと ふあんが

うかんでいる ことに トウフィは きが つきました。


 
「ありがとう カエル・・ とても きれいな いきもの だね・・

 でも・・そろそろ、 おみせに むかわないと・・」




カエルは エルドの いかくする すがたに ショックを うけました。


「こんなこと いちども・・ どうして・・? 」




エルドは ふたりの すがたが みえなく なると

つばさの  したに あたまを かくすように まるまり ました。



(カエルは どうして じぶんの すきじゃない ことを

 このごろ するのだろう)




おさない たましいは 

じぶんの なかに うまれる かんじょうを

りかい できずに なやむの でした。






**つづく**



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