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童話。 ちょっとだけ、スピリチュアル。
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ある「ぶっしつ と ひぶっしつ が まじりあった ほし」で

つづけられて いる 

あたらい せいめいたいを つくりだす じっけんは

せいこうの きざしを みせはじめました。



とくしゅな ようえき に みたされた すいそうの なかに

ぎんいろの いきものが くるくると からだを かいてんさせては

ときどき おもいだしたように おおきく のびを しています。



「・・・ ずいぶん おおきく なったなぁ・・・ 」


おじいさんドクターは  いっしょに けんきゅうを すすめている

まごむすめの ような わかい ドクターに こえを かけました。



「ええ。 ちかごろは わたしが そばにいくと 

 じぶんから すいそうを つついて 

 なにかを つたえたがっています。



 【いしき】を かくじつに もっている ようですよ。

  このまま おおきく なって すいそうから だしても

  いきられる ように そだつのを いのる のみ・・です」



ドクター「カエル」は うれしそうに こたえました。






おなじように じんこうてきに つくられた せいめいたいの

いくつかは カエルと おなじ ほしの うまれの ドクターから

いでんしを ていきょうされて そだちはじめています。



カエルの いでんし を あたえた じっけんたいは

そのなかで 10ばんめの せいこうした じれい です。



さきに うまれた せいめいたい は

すでに すいそうから そとに でることができて

けんきゅうじょの しきちの べつの たてものに

うつされて そだちはじめて います。



みな ながい くびと しっぽを もった

「はちゅうるい の ような」の せいめいたいで

せなかに つばさを もっていました。


それぞれの せいめいたいには ばんごうが あたえられて

かんりを されています。







たとえば・・・




【ナンバー1】は みどりいろ で やや ちいさな からだを しています。


せいべつは メス。 

とても げんきが よく 

ときどき しいくしつから じょうずに ぬけだして 

しいくがかりの しょくいんを からかって あそぶ ようです。





【ナンバー4】は くろくて おおきく つばさだけが ぎんいろです。

せいべつは オス。

おおきな からだの わりに とても おくびょうで

しいくいん いがいの ひとが そばにいくと 

おびえて しいくしつの すみに まるまって みうごきを しなくなります。





【ナンバー7】は あかくて ながい どうたいを しています。

つばさは なく、 あしと どうたいの あいだに

まくが ついていて つばさと おなじ やくわりを しています。

せいべつは オス。 きがつよくて じこしゅちょうが はげしく

しょくじの じかんが ちかづくと

しっぽで しいくしつの かべを たたいて さいそくを します。




【ナンバー8】は あおい からだを していて ひとみは こがねいろ。

せいべつは メスで ひとなつっこく しいくいんに かわいがられて います。

けんきゅういんが しいくしつの まえに とおりかかると

ちいさく なきごえを だして あまえてきます。

はなさきを ガラスに くっつけて くびを かしげては

つばさを こきざみに ふるわせて 

かまってほしいと アピールを します。







けんきゅうチームの ドクターたちは さきに うまれた

せいめいたいに つぎの じっけんを はじめようと していました。



「かれらには せいべつが ある・・・

 しぜんに はんしょく する のうりょくが あるのであれば

 このほしの かんきょうで 

 もしくは ほかの ほしで 


 いきていける かのうせいも あるかもしれない」



つまり 

「じんこう せいめいたい を しぜんこうはい させる」

じっけんへと すすむの です。




「いま 10たいめ が じゅんちょうに そだっていますし・・

 げんざい メス 6たい 

 オス 3たい の ごうけい 9たい。


 ためしに メスの【ナンバー1】と オスの【ナンバー4】を

 おなじ しいくしつに うつし かんさつを して みませんか?」




じんこうてきに つくった せいぶつ なので

どのような はんしょくの しかたを するのか

ドクターたちにも わかりません。



「ともぐい を・・ しなければ ・・ いいのですが・・」



まず ふたつの しいくしつの かべを ガラスにした 

とくべつな かんきょうを よういすることに なりました。








カエルは じぶんの いでんしを うけた せいめいたいが


ひにひに おおきく なるのが うれしくて たまりません。



「おまえは 【ナンバー10】ね・・・

 でも ばんごう で よばれる なんて・・ かわいそう・・」



すいそうの なかで ぎんいろの せいめいたいは

みどりいろの ひとみで カエルを じっと みつめかえします。



「・・ いってることが わかるの? もしかして・・」



つばさを おおきく のばして くるりと かいてんして

ふたたび カエルの めのまえに はなさきを ちかづけて

じっと みつめて きます。




「そう・・ わかるの。 かしこいのね・・」




カエルは こっそり この せいめいたいに なまえを つけました。




「わたしと おまえだけの ときは こう よぶからね。

 【エルド】・・ これが おまえの なまえ。

 おまえは 【エルド】・・ 【エ・ル・ド】、・・いい?


 わたしは カエル。 あなたの ママ なの。」 



 
エルドと なづけられた せいめいたいは

ゆっくりと しっぽを リズミカルに さゆうに ゆすります。




☆ ☆ ★ ☆ ☆



けんきゅうじょの うらてに 

がくしの トウフィが えんそうかいの あいまを みつけては


かよってきて 「とくべつな じぶんの おんがく」を


うちゅうへ とどけようと かなでていました。







あの ぎんいろの かみの じょせいは あのひ いらい


どうして ここへ でてきて くれないのか・・



めいわく とは いって いなかったから・・


いまも こうして このくさはらを 


じゆうに つかわせて くれているのだろう・・





「・・・あいたい のに・・」



トウフィは そらを みあげて げんがっきを つまびきます。



「カエル・・ って ・・なのっていた・・

 きれいな みどりいろの ひとみを していた・・・」




もう あれから 5ねん ちかく たっていて



トウフィの なかで 

カエルの おもかげは うすれつつ ありました。








あるひ。



すっかり しごとが おそくなって 

いえへ かえろうと カエルが 

だれもいない けんきゅうしつの あかりを けそうと したとき・・




あの きれいな ねいろが きこえて きました。




「あのひとが きている・・!」




カエルは しごとの あいまに きこえてくる 

げんがっきの ねいろを こころまちに していました。




あのひ トウフィと なのった うつくしい がくしが

このばしょに きている と おもうだけで

とても こころが あかるく はずむのでした。




「きょうは こんな おそいじかん? ・・さむくは ないのかしら・・」




いろいろ まよい 

あたたかい のみものを いそいで よういして・・

カエルは けんきゅうしつを でました。







たてものを でて かべづたいに うらの くさはらへ

まわっていくと



つきあかりの したで よぞらを みあげながら

がっきを かなでる トウフィが いました。



しろい ふくが つきあかりに うかびあがり

そこだけ あかるく みえる かんじでした。




「・・・ きょうは おそいのですね。

 よかったら・・・

 あたたかい のみものでも いかがですか?」



カエルは トウフィに 

もってきた のみものを さしだして こえを かけました。





とびあがりそうに びっくりして 

トウフィは おもわず がっきを おとしそうに なりました。




あいたくて あいたくて たまらなかった じょせいの すがたが

つきあかりに うかんで います。




「・・・ あ・・ あなたは ・・カエル・・!?」




ながかった みずのながれの ような ぎんの かみが

すっかり かたよりも うえに なっていました。



「はい。 わたしを おぼえていて くださったのですね・・

 おなまえは・・トウフィ・・ ですよね・・ 

 おひさしぶりです。 こんばんは。」




トウフィは げんがっきを あしもとに おくと

きんちょうで ふるえる てを のばし 

のみものを うけとりました・



「・・!・・  あ・・ あっつぅっ・・!!!」




どきどき しながら そっと のんだ のみものに

トウフィは むせて せきこみ ました。



そのようすに カエルは おもわず こえを あげて わらいました。



「だいじょうぶですか? 

 あわてないで・・ ゆっくり のんでくださいね・・・ 」




カエルは むせこむ トウフィの せなかを

そっと さすりました。



じぶんよりも あたま ひとつぶん せのたかい 

かれの せなかが あつくて 

こきざみに ふるえていることに きが つきました。




「ねつが あるの? さむい?・・ かぜを ひいた?・・」




そう たずねる カエルに 

トウフィは くびを よこに ふりました。



せなかに カエルの てを とおして あたたかさが つたわり 

トウフィは さらに きんちょうを しました。



「・・・ さむくない・・ むしろ 【いまは あつい】くらいだ・・・」



せきが おさまった トウフィは しんこきゅうを しました。




「きみに あえて・・ さむさが ふきとんだよ。」



「・・・わたし・・?・・」



カエルは おどろき トウフィを みあげました。




みどりいろの ひとみが つきあかりに かがやくようすに

トウフィの むねは おどり 

いつもより すうだん はやい リズムを きざみます。




「かみが みじかく なっても 

 カエル・・ きみは うつくしく みりょくてき、だ・・・・」



やっとの おもいで その ひとことを いいました。




こんどは カエルの ほうが

さむさを わすれるほどに からだと ほほが あつく なりました。







**つづく**



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