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童話。 ちょっとだけ、スピリチュアル。
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カエルは こがたの ひこうきで よるの そらを いそぎました。


しばらくして しょゆうする しまの あたり から

あかり  ちいさく みえてきました。


ひこうきを ちゃくりくさせて。

カエルは すなはまを べっそう めがけて はしりました。








べっそうの ドアに かぎが かかっていませんでした。

「トウフィ!」

さびながら とびこむと・・



ひろい へやは つかいかけの しょっきや ぬいだ ふくなどが

ざつぜんと  ちらかっていて。。。


すさんだ ふんいきが ただよって います。



トウフィの かなしみが つたわるようで カエルは むねが いたみました。 



「・・・トウフィ? いるんでしょ?」



すがたも へんじも ありませんでした。







そとにでて、 しおさいを ききながら みみを すますと。


~~ ぽろん・・ぽろろん・・ ぽろん・・


げんがっきの ねいろが ちいさく まじっているのが きこえます。




おとの ほうへと あるいていくと

いわに よりかかり すなはまに あしを なげだして

げんがっきを かかえて ほしを みあげる トウフィが

よるの やみに とけてしまいそうな ふんいきで いました。



カエルは ことばを かけられず。

その となりに いっしょに ならんで いわに よりかかりました。



トウフィは カエルを みつめると。


「・・・ ごめんね・・」 ちいさく つぶやき。


げんを つまびき つづけ ました。



なんねんぶり の ことだろう・・


よぞらの したで トウフィと ふたりで ならびながら

かれの かなでる メロディを きくのは・・






「・・・ エルドは ・・ どうなった?」


トウフィは しずかに おちついた こえで たずねました。





カエルは そらに ひときわ かがやく ほしを さがしながら いいました。


「・・ クニが 【しょぶん】すると・・ その方向で うごいてる・・」




トウフィは・・ えんそうの てを とめました。

しばらく しおさいの おとだけ が ふたりを つつみます。



「それは・・ それだと・

 【ぼくたちの こども】は にかいも ころされる・・ そういうことになる・・」



カエルは トウフィの ことばに みみを うたがいました。


~トウフィは・・ エルドを たすけてもいいと おもっている・・?



「うらんでいないの? エルドの ことを・・?」


トウフィは すこし ひょうじょうを くもらせつつ

ためらいがちに かたりました。




「うらんでいない、といえば うそに なる。 それは とうぜんだろ・・?


 でも・・ あのこたちは すでに あのドレイコの いちぶに なっているんだ。


 エルドが いきることで あのこたちは むくわれるのも じじつだと・・

 ぼくは おもうんだ・・


 エルドは きみの いちぶ でも ある・・


 きみが いなければ エルドは うまれなかった・・ この せかい に。


 エルドに とって きみは 

 おやで あり、 さいあいの そんざい、 なんだろう。 きっと。



 こどもたちに きみを うばわれた と かんじて

 エルドは そうとう くるしんだ のだろうと いまなら わかる・・ 


 ドレイコは かしこいから・・





 だいいち エルドを ころして なんになる? 


 ぼくは こどもを にかいも ころされるのは ・・ ごめんだ・・」





トウフィは そこまで いきもつかずに かたると。

ふかく ためいきをついて 


「だからといって・・ なにも できないんだけれどね・・」と

ふたたび てにした がっきを つまびき はじめました。



カエルは おどろきました。


トウフィは こんなにも つよいのかと・・



ひとり べっそうに にげこみながらも


かなしみと むきあいながら のりこえて、 エルドを ゆるしていた・・




「・・・ できることは まだあるかも・・

 あなたには その 【おんがくっていう ぶき】が ある・・」




カエルは おもいました。 トウフィの いうとおり だと。


エルドを すくうことで 、もしかしたら こどもたちは すくわれるのかもしれない・・



トウフィは ようやく ひとみに ほほえみを うかべました・・・



「ぼくは しがない げんがっきの そうしゃで しかないよ?」




そんなことはない・・


トウフィの もつ 【おんがくで ひとの こころを ふさぶる ちから】。

・・・ だれもが かんじている・・ むいしき で あっても。




すいへいせん の とおくが むらさいきろ に そまりはじめました。



「・・ カエル・・ ほら ・・ひので だよ・・」



そら に のぼり はじめた たいようが

うみに うつりこみ もうひとつ たいようが あるように みえます。



「あのこたち みたい・・ あさひが ふたつ・・ね。。 

 そらと うみに うつって・・」



カエルは トウフィの かたに あたまを あずけました。



やさしい しおさいと かぜ が こころの いたみを

ぬぐいさって くれるのを かんじながら。





**つづく**



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